某大手旅行会社から見たインバウンド業界の現状
(1)訪日客の大半は中国・韓国・台湾・香港であり、一部の人たち(香港やシンガポール)を除き英語のガイドを必要としない。
彼らの取り扱いは民族系(中国人や韓国人)の旅行会社が主に行い、日本の旅行会社が取り扱う比率は低い。
ガイドは各国からのスルーガイドが行い、日本人ガイドの需要は極めて低い(その分、白バス、ショッピング、観光地でのマナーが問題となっている)。
(2)日本のインバウンド旅行会社は熾烈な価格競争に晒されており、値下げの圧力からガイド料金は極力削らざるを得ない。
(3)欧米を含め訪日客のFIT (個人旅行)化がますます進み、個人客はダイレクトブッキングやガイドブックやSNSの発達により、ガイドの必要性は減少している(これは立場を逆にして、日本人の海外旅行者を想定すれば容易に理解できる)。
(4)通訳ガイドの状況は日本人の添乗員の状況と酷似している。
専業添乗員の平均年収も200~250万円程度(稼働日数200日)である(ごく一部のベテラン添乗員は除く)。海外添乗員の必要性は逓減縮小傾向と言えます。
以上