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<「ALEXANDER & SUN」免税店」脱税事件>の真相と深層

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<「ALEXANDER & SUN」免税店」脱税事件>の真相と深層

●ヤミガイドを使ってきたJTBとそれを黙認してきた国交省にその遠因がある。
JTBグループは、訪日外国人向けガイドを一番多く使う会社ですが、長年に渡り、ヤミガイド(無資格ガイド)を恒常的に使ってきているので、業界では「ヤミの御三家」と呼ばれています。
JTBグループは、ガイドに掛かる経費を安くするという唯一の目的のために、多数のヤミガイドを使ってきているのですが、国交省は、これを放置、黙認し、JTBグループの法律違反を幇助してきました。これは、JTBグループが過去に多数の官僚の天下りを引き受けてきたというJTBグループと国交省の癒着関係によるものです。
このことが、中国、台湾、香港、韓国からの旅行者(合計542万人/2012年度)の多くをぼったくり土産物屋に連れてゆくなどして、旅行者を食い物にするヤミガイド(約5,000人いると言われている)が日本に蔓延、跋扈する素地を提供することになり、「日本に二度と行きたくない外国人旅行者」を拡大再生産してきました。この意味で、JTBグループと国交省の罪は極めて重いと言わざるを得ません。
「ALEXANDER & SUN」脱税事件もこのような「ヤミガイド野放し」状況のもとに発生した事件と言うことができます。

●「ALEXANDER & SUN」免税店(旧「ダイヤ免税店」)脱税事件が発覚。
(「ダイヤ免税店」という名称は、本事件の発覚後、国内外で悪名が轟いたので、会社名を、2013年5月23日に「ALEXANDER & SUN」に名称変更しました)
テレビ、新聞などの報道ですでにご存知の方も多いと思いますが、2012年2月8日に、東京地検特捜部は外国人観光客(主に中国人、韓国人)向けの免税店「ALEXANDER & SUN」の経営者を脱税した疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、東京・新宿区で「ALEXANDER & SUN」を経営するアメリカ国籍の鄒積人容疑者(33)と父親でグループ会社を経営する台湾出身の鄒本善容疑者(74)です。
鄒積人容疑者は商品の仕入れを水増しする手口で一昨年3月期の所得3億円余りを隠し、法人税9000万円余りを脱税した疑いが持たれています。
鄒本善容疑者は2007年12月期の所得1億4000万円余りを隠し、法人税約4300万円を脱税した疑いです。

●「ALEXANDER & SUN」とは
「ALEXANDER & SUN」グループは、観光客を食い物にするいわゆる「ぼったくり土産物屋」として有名な土産物屋で、主に中国、韓国から来日する観光客に、怪しい「健康食品」などを販売して売り上げを伸ばしていました。
店舗は、札幌、東京、名古屋、大阪、別府、大宰府、沖縄に計7ヶ所あります。
http://alexanderandsun.com/index.html

●実質的なオーナー経営者は報道もされていませんし、逮捕もされていません。
本件に関する新聞およびテレビ報道では、「ALEXANDER & SUN」を経営する台湾人親子が逮捕されたとありますが、実は、実質的なオーナー経営者については一切報道もされていませんし逮捕もされていません。
「ALEXANDER & SUN」を実効支配しているのは「株式会社山立商行」という親会社で、今回、摘発されたのは、「ALEXANDER & SUN」東京店、大宰府店であり、逮捕された2名の社長は、言わば、それぞれのお店の店長に過ぎません。

●「ALEXANDER & SUN」の発展の歴史
1978年 大阪にて有限会社ダイヤ商行を創業
1993年 東京店設立
1996年 福岡店設立(福岡市博多区冷泉町)
2002年 大宰府店設立(大分県大宰府市宰府)
2002年 札幌店設立(北海道札幌市東区)
2005年 関連バス会社株式会社ワールド・キャビン設立韓国の現代自動車、大宇バスより大型バス40台を購入
2007年 名古屋支店設立(愛知県津島市大坪町)
2009年 株式会社ダイヤ免税店グループとして本社を東京都新宿区西新宿4丁目2-19に設立
2010年(12月)西新宿6丁目の「ダイヤ免税店東京店」が新宿5丁目に移転
http://shinjukunews.com/archives/51596836.html
2013年(5月)店名を「ALEXANDER & SUN」に変更

●「株式会社山立商行」のオーナー経営者はSさんという女性です。
今回の摘発で、なぜ、親会社のオーナー経営者であり代表取締役であるSさんが摘発されなかったのかは不明です。
相変わらず、景気がいいのか、よく社員募集をしています。
http://job.j-sen.jp/search/keyword_%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E5%B1%B1%E7%AB%8B%E5%95%86%E8%A1%8C.htm

●元国土交通省政務官で、元参議院議員でもあるA氏とSさんとの関係
A氏は、「ALEXANDER & SUN」の顧問として、2009年12月に新宿区西新宿4丁目の「株式会社山立商行」の本社にて個室を持ち、「日本インバウンド観光支援協会」を設立し、中国語堪能者を対象に「旅程管理研修」をしていましたが、実は、この「日本インバウンド観光支援協会」の会長がA氏であり、Sさんが副会長でした。
ここで、両名の思惑を推測してみると。。。

●A氏の思惑:
激増する中国からの訪日観光客により莫大な利益を上げていた「ALEXANDER & SUN」と組んで、一儲けしたいと思ったことが原点だと思います。
具体的には、「ALEXANDER & SUN」から顧問料(数十万円)をもらうだけではなく、元政務官としての豊富な人脈および影響力を利用して、国交省から「日本インバウンド観光支援協会」に対して多額の助成金、補助金を引き出すことだと思います。
官の世界に精通しているA氏にとって、国交省から助成金、補助金などを引き出すことは、赤子の手をひねる程度のことだと思われます。
後述しますが、さすがのA氏も「官の商法」はうまくいかなかったようです。
上記を実現するために、A氏が考えたことは、「ぼったくり土産物屋」の売上げを左右する添乗員(無資格ガイド)を養成して「ALEXANDER & SUN」に供給することと、助成金、補助金申請、獲得のために「旅程管理研修」を行い日本のインバウンド観光に貢献しているという形を整えることであることは容易に想像できます。

<A氏の経歴>
職歴
1971年 運輸省入省
1984年 山下徳夫運輸大臣秘書官
1986年 国際運輸・観光局外交課定期船同盟条約対策室長
1987年 国際観光振興会(JNTO)パリ事務所長
1994年 運輸省自動車交通局総務課長
1996年 運輸省運輸政策局政策課長
1997年 国土庁長官官房審議官
1998年 運輸省航空局管理部長
1999年 運輸省運輸政策局観光部長
2000年 運輸省大臣官房総務審議官
2000年 運輸省退官

議員歴
2001年 参議院議員選挙落選
2003年 参議院議員繰上げ当選(11月)
2003年 国家基本政策委員会理事
2003年 国土交通委員会委員
2003年 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会
2003年 憲法調査委員会
2007年 第1次安部内閣で国土交通政務官に就任
2007年 参議院議員選挙落選
2006年 観光基本法改正プロジェクトチームの座長として観光立国推進基本法の議員提出及び成立に尽力した。

最近
2009年 JTB総合研究所(JTBグループのシンクタンク)の研究員を務める。
2009年(12月)「ALEXANDER & SUN」本社内にて「日本インバウンド観光支援協会」を設立。
2010年(1月)「日本インバウンド観光支援協会」「旅程管理研修」開始する。
2010年 R大学特任教授就任。
2011年 「一般社団法人国際観光文化交流協会」理事長兼会長に就任、R大学教授。

●Sさんの思惑
2000年9月に訪日団体ビザが解禁になり、激増する中国人観光客の恩恵を一番受けてきたのは、「ALEXANDER & SUN」のような「ぼったくり土産物屋」です。
しかし、「ぼったくり土産物屋」の経営者は、下記(1)〜(5)のような容疑について、常に当局からの摘発におびえていたと思います。
実際、1996年から1997年にかけて、全国の外国人観光客向け土産物屋と民族系旅行会社に対して100名規模の一斉捜査が入り、脱税、白バス使用の業者が大打撃を被ったことがあります。

(1)法人税法違反
お店に観光客を送り込んでくれる中国、日本の旅行会社へのリベートやバックマージン、中国からのスルーガイド(中国では全線随行員と呼ばれる無資格ガイド)、在日の無資格ガイドへのバックマージンなどの経理処理は粉飾を必要とするし、莫大な利益を圧縮するために今回の架空経費計上とか売上げ除外などが常態化しやすい。
有限会社光伸真珠は、全国7店舗すべて豪華な自社ビルを建設、保有して、建物の減価償却費による節税効果を上げて利益の内部留保を可能としていますが、「ALEXANDER & SUN」は貸しビルにての営業で、かつ、長期的な節税対策をとっていなかったので、今回の架空経費計上のような「稚拙な税務対策」しかできなかったと考えられます。

(2)所得税法違反
短期滞在不法労働者であるスルーガイドに対するバックマージンの支払い自体、(3)で述べるように違法ですが、相当する所得税を一切支払っていないことは、明確に所得税法違反です。

(3)入国管理法違反
スルーガイドは、ほとんどが観光ビザで日本に入国していますが、短期滞在不法労働者であるスルーガイドに対するバックマージンの支払いは、不法就労を助長した者として入国管理法違反の疑いがあります。
外国人に不法就労活動をさせた者や、不法就労活動をさせる外国人をあっせんした者等、外国人の不法就労を助長した者は、出入国管理及び難民認定法違反(不法就労助長)として、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金により処罰されます。

(4)不当景品類及び不当表示防止法違反
外国で製造した健康食品を日本製と表示して販売すると、その行為の差止めを受けることがあります。

(5)通訳案内士法違反
無資格ガイドの仕事を助長することは、通訳案内士法の精神に反しており、道義的責任は免れられないと思います。
A氏とSさんの出会いはどのようなものであったのかは分かりませんが、A氏から業務提携の話があったときには、A氏の経歴から、何かあった時(当局の摘発にあった時)には、A氏が「ALEXANDER & SUN」の後ろ盾になってくれるに違いないといった期待がSさんの側にあったことは想像に難くないと思います。

●両名の思惑の見立てについて
両名の思惑の見立てについては、下世話な私の想像の域を出ませんが、ひょっとして、日本のインバウンド観光に対してご両名には高邁な理想があったかも知れませんので、もしも、私の見立てが間違いであった場合には、ご両名の名誉のために深くお詫び申し上げる次第です。

●同床異夢。。。夢破れて。。。
「日本インバウンド観光支援協会」(以下、「協会」と言う)は、「ALEXANDER & SUN」のために働く添乗員(無資格ガイド)を養成するために国内旅程管理研修を2010年1月から、「ALEXANDER & SUN」本社の近くのホテルを借りて開始しました。
http://www.kankokeizai.com/backnumber/10/02_06/inbound.html

上記の写真の説明では、当初23名の受講生が集まったようですが、徐々に受講生が集まらなくなったようです。
私自身も2010年1月に「協会」に行き、旅程管理研修の内容の説明を受けましたが、まず、研修費用が高いことに驚きました。
当時、旅程管理研修を実施する機関は登録制で30近くあり、研修内容はほぼ同じで研修費用は、安いところで9,000円、高いところで24,000円程度でしたので、「協会」の研修費用が45,000円と聞いてかなり高い印象を持ちました。

そこで、担当者に「何故、このように研修費用が高いのですか?」と聞いたところ、「この研修費には、研修後の「ALEXANDER & SUN」への登録料(これ何?)として20,000円が含まれています」とのことでした。
市場原理を全く無視した「殿様商売」、「士族の商法」と言うか「官の商法」に大きな違和感を抱き、これでは、長続きしないと直感しました。

旅程管理研修は、二日間合計12時間の座学なのですが、旅程管理のイロハをただ聞くだけのものです。ですから、研修を受けたからと言って、すぐに添乗実務につけるわけではありませんし、いわんや、中国からの観光客に高価な健康食品を売りつける口上を述べることができるようになるわけでもありません。

同床異夢。。。夢破れた両者の間に何があったのかは知る由もありませんが、2010年の末か2011年初めには、「協会」のスタッフ全員は「ALEXANDER & SUN」から撤退しました。
2011年春頃から税務署の調査が開始され、今回の脱税摘発、逮捕となりました。
真偽のほどは確かではありませんが、両者は喧嘩別れをして、「協会」が告発したとの噂もあります。

●『中国のメディアが暴く訪日旅行ぼったくりの内幕』は下記サイトをご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/e35267b6e7ee220933c53b8c4a205c3f


●「ぼったくり土産物屋」ベスト4
アジア、主に、中国、韓国、香港、台湾から来日する観光客相手の「ぼったくり土産物屋」ベスト4は、下記の4社と言われています。
通訳案内士試験に合格したら、参考のために、是非一度は訪れていただきたいと思います。

(1)「ALEXANDER & SUN」(台湾人、中国人、韓国人向けのお店)
台湾、中国、韓国からのツアー相手に全国6ヶ所で土産物屋を経営している。怪しげな健康食品(サプリメント)と化粧品、電器製品などを販売している。
系列会社である株式会社ワールド・キャビンのバスを旅行会社に提供する代わりに観光客を独占的に自分の店に連れてきて土産物を買わせる。
元国土交通省政務官で、元参議院議員でもあるA氏が顧問を務めていた。
ダイヤ免税店が、西新宿に事務所があったときには、A氏は木製のパーティションにより独立した瀟洒な個室を持っていた。
A氏は、ここで、「日本インバウンド観光支援協会」を立ち上げ、中国語の添乗員を養成する講座を開講していた。
中国語の添乗員=無資格ガイドを「ALEXANDER & SUN」に提供して持ちつ持たれつの癒着関係にあったと推察される。
2年前に、私が「日本インバウンド観光支援協会」を訪れた時に、ドアが開いていたので、個室で大声で電話をしておられるA氏をちらっとお見かけしたことがあります。
国土交通省元トップと「ぼったくり土産物屋」との癒着の構図は、「越後屋、そちは、観光客を食い物にする悪いヤツじゃのう。」「お代官さまこそ、私どもを食い物にされるワルです。」「まぁ、一杯いこう!」そのものです。
これが、「役人天国」の一面なのでしょうか。
お店は、東京、札幌、名古屋、大阪、大宰府、別府、沖縄の計7店。
・本社:東京都新宿区新宿5丁目17番13号オリエンタルウェーブビル6階
・ホームページ:
http://alexanderandsun.com/index.html

(2)有限会社光伸真珠
東京支店は、東京都江東区東雲にあるが、2009年7月31日に新築オープンした白亜の殿堂のようなお店で、一見の価値あり。中は銀座の海外高級ブランド店のようで綺麗である。
1階は車庫で、送迎用の大型バスが駐車している。以前は白バスで営業していたが、陸運局の一斉摘発を受けて、一時、18台のバスすべてを没収された。しかし、翌年には、35台の新車を購入してその財力を見せ付けた。
現在は、営業車を意味する緑のナンバープレートだが、バスの名前を「エバーグリーン」にしたのは陸運局へのあてつけか。
バスの横に「K.S.EVER GREEN」(K.S.は光伸真珠の意味)と大書してある。東京ー成田間の高速道路、山中湖の中国人向けホテルの駐車場などでも見かけることがある。
私が一人でお店に入ったら、直ぐに責任者が飛んで来た。ここは団体客専門店なので一人でお客が来ることはあり得ないから。
真珠・貴金属・医薬品・健康食品・化粧品・洋品雑貨・家電製品・光学製品・食品雑貨類などデパートのように何でも揃っている。
お店は、東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡、沖縄の計7店。7店舗すべて豪華な自社ビルを建設、保有して、建物の減価償却費による節税効果を上げて利益の内部留保を可能としている。これは、立派です。
・本社:大阪府大阪市西区立売堀5-3-18 光伸大阪本社ビル
・ホームページ:
http://www.koshinpearl.com/index.html

(3)Tokis 免税店(東京電気商会)
化粧品、デジタル製品、ゲーム機、時計、ブランド品、民芸品、日本人形などを販売している。
お店に日本人が入ると、店員は露骨に嫌な顔をする。私は、二回当店を訪れたが、2階に上がろうとすると二回とも阻止された。2階にはどのような土産物があるのだろうか。
お店は、東京秋葉原店、東京浅草店、大阪日本橋店、大阪道頓堀店の計4店。
焼肉レストラン「ときーず」も経営している。
・本社:東京都千代田区外神田3-7-7 東京電気ビル
・ホームページ:
http://www.geocities.jp/tokisjp/tokis-jp/Tokis-jp.html

(4)永山株式会社
怪しげな健康食品、化粧品、香水、法外に高価な電気製品、ブランド製品、民芸品などを販売している。
周りのお店で8千円程度で売っている炊飯器が3万円くらいの値札がついているので驚いた。日本人が入店すると店員は異常に緊張する。
私は、秋葉原に行くときは、今でも時々秋葉原本店に行きます。
以前は、ビルの2階だけだったのですが、現在は3階にも店舗を増やしている。この不景気のなか業績を上げているようだ。
お店は、秋葉原本店、札幌店、大阪道頓堀店、境港店、米子空港免税店、茨城空港免税店の計6店。
・本社:千代田区外神田6-14-11 サカイ末広 ビル 2,3階
・ホームページ:
http://www.eisan.jp/main/jp/city_tokyo.php?id=city_tokyo

以上


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