2014年度通訳案内士(通訳ガイド)試験<受験料は何故値上げされたのか?>
第1次筆記試験(8/24)まであと72日です!
通訳案内士試験の受験料は、2014年度から、11,700円に値上げされました。
2013年度までの8,700円から、値上げ幅は3,000円、値上げ率は34.4%と、国家試験としては、異例の大幅な値上げとなりました。
( ̄ー ̄?).....??アレ??
何故か?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まず、事実関係の確認です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●通訳案内士試験事業は、JTBグループが6年連続で受託、実施しています。 (通訳案内士試験事業とは、通訳案内士試験の運営、実施を行う事業のことです)
通訳案内士試験事業は、2009年度から2014年度までの6年間に渡り、JTBグループの株式会社ICSコンベンションデザインが、JNTOより受託、実施してきましたが、2009年度から2013年度までの5年間の受注契約の総額は、2億6093万円で、1年度あたり、5,219万円となります。
・2009年度、2010年度通訳案内士試験事業(93,450,000円)
http://www.jnto.go.jp/jpn/about_us/contracts_bids/bid_result/bid_results_2008.html
・2011年度通訳案内士試験事業(56,700,000円)
http://www.jnto.go.jp/jpn/about_us/contracts_bids/bid_result/bid_results_2010.html
・2012年度通訳案内士試験事業(55,650,000円)
http://www.jnto.go.jp/jpn/about_us/contracts_bids/bid_result/bid_results_2012.html
・2013年度通訳案内士試験事業(55,125,000円)
http://www.jnto.go.jp/jpn/about_us/contracts_bids/bid_result/bid_results_2013.html
受験者数の大幅な減少とマークシート方式の導入なので、かなり経費が削減されているにも関わらず、落札契約価格は上記の通り、ほとんど変わっていないので(変わらないように両者で調整しているので)、ICSコンベンションデザインの利益が確実に増えていると容易に理解できます。
・ご参考:ICSコンベンションデザインのホームページ
http://www.ics-inc.co.jp/
2014年度の受託価格は、まだ公表されていませんが、過去の金額から推定して、5,500万円程度と考えられます。公表されるのが楽しみです。
・下記サイトで公表されます。
http://www.jnto.go.jp/jpn/about_us/contracts_bids/bid_info/bid_info_2013.html
●実態は随意契約
通訳案内士試験事業は、表向きは「一般競争入札」方式にはなっていますが、実態は色々な条件を設定した「随意契約」に近いものになっているので、ICSコンベンションデザイン以外の会社が受注することは極めて困難な状態になっています。
私自身、JNTOの「入札説明会」に参加しているので、事情はよく分かっているつもりです。普通の感覚からすると、「一般競争入札」で6年連続して同じ会社が受託するということは非常に不自然なことですが、発注官庁(この場合は、独立行政法人JNTO)と癒着関係にある会社が連続して受託することは、よくあることで、珍しいことでもありません。つまり、JNTOは、JTBコンベンションデザインとズブズブの癒着関係にあるということです。
●JTBグループが通訳案内士試験を運営するというブラックユーモア
JTBグループは、長年に渡り、ヤミガイド(無資格ガイド)を使ってきたので、業界では「ヤミの御三家」と呼ばれていることは周知の事実です。
一方で、ヤミガイドを使い、通訳案内士制度を崩壊させることに奔走してきたJTBグループが、他方では、通訳案内士試験事業を受注して、年間5,200万円もの売上げを上げているという事実は、ブラックユーモアそのものですが、これは、通訳案内士試験の受験者、合格者を愚弄しているとしか言いようがありません。(怒!)
(●`ー´●)プンプン
●激減しつつある通訳案内士試験の受験者数
JTBと国交省が、通訳案内士制度を崩壊させる意図に気が付いた受験者たちの多くは、「もう通訳案内士試験は受験しない」という選択をしてきました。
下記は、2007年から2013年までの受験者数の推移ですが、2007年以降2013年まで、年平均757名の受験者が減少してきており、2013年は、4,706名にまで落ち込みました。
2007年:9,245名
2008年:8,972名(対前年、273名減)
2009年:8,078名(対前年、894名減)
2010年:7,239名(対前年、839名減)
2011年:5,485名(対前年、1,754名減)
2012年:5,000名(対前年、485名減)
2013年:4,706名(対前年、294名減)
●2013年度の通訳案内士試験事業は、14,182,800円の赤字
2013年度の受験料は8,700円で、受験者数が4,706名だったので、受験料収入は、合計で、8,700円×4,700=40,942,200円となり、一方、ICSコンベンションデザインの受託価格が55,125,000円だったので、NTOとしては、55,125,000円−40,942,200円=14,182,800円の赤字となりました。
●では、何故、受験料は11,700円になったのか?
JNTOとしては、親方日の丸(原資は税金)なので、この程度の赤字は痛くもかゆくもありませんが、上記のように簡単に収支が明らかになってしまうので、ここは、せめて収支ゼロくらいにもってゆこうという意識が生まれました。
・JTBコンベンションデザインの立場
受験者数の大幅な減少とマークシート方式の導入で、経費は格段に下がっているが、ともかく、できるだけ高い受託価格で受注してカネ儲けをしたい。
JTBグループは、長年の官僚的組織の弊害から、カネ儲けが非常に下手な企業集団ですが、その分、国とか独立行政法人との太いパイプ(天下りなどによる)を利用して、「楽して大儲けすること」には長けています。
・JNTO(=国交省)の立場
JTBグループには、天下りで大いにお世話になっているので、JTBコンベンションデザインにできるだけ高い価格で受注させるように画策して恩を売っておこう。
ずぶずぶの癒着関係こそが、JNTO(=国交省)とJTBグループの繁栄の礎(いしずえ)だ。原資は、どうせ税金だ。
・そこで、次のような前提に立って、受験料を決めたと考えられます。
前提(1)
JTBコンベンションデザインには、これまでとほぼ同額の5,500万円を保証する。つまり、5,500万円という不当に高い受託料ありき、がすべての前提となっている!(JTB側の経費の減少は無視する。どうせ、5,500万円は税金だ。)
前提(2)
JNTOとしては、後で、いい加減な人数だと言われないように、2014年度の受験者数を2013年度と同じ4,700人が見込まれる、として起案書を作成した。
「受験者数は、長期に渡り、減少傾向にあるが、TOEICテストで840点以上を得た者、 スピーキングテストで150点以上を得た者、ライティングテストで160点以上を得た者などには(英語力はないが←余計な解説)第1次英語筆記試験免除の特典などを与え、若年層の受験者が増加するように対策は取っているので、2014年度の受験者数を2013年並の4,700人とした」とか。
・受験料の算出方法
5,500万円を4,700人で割れば、2014年度の受験料が出てくるはずである。
ワクワク。ドキドキ。ハラハラ。
ジャーーン!
5,500万円÷4,700人=11,702円
2円の誤差は勘弁していただけますか。
少し考えれば、小学生でもできる計算でした。(笑)
●不当に高い受験料を払わされている受験者
JTBコンベンションデザインにカネ儲けをさせるために、11,700円という受験料が決まりました。
割を食ったのは、不当に高い受験料を払わされているモノ言わぬ善良は受験者ということです。シャン、シャン。(涙;)
o(T(●●)T)oオオオン
●JTBと国交省(観光庁)とのズブズブの癒着関係については下記をご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/c/205d9d64395041166aee0c1cfeb425e7
●上記に付き、ご意見、ご感想をお聞かせください。
宛先:info@hello.ac
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●ハロー教材をご希望の方は下記をご参照ください!
http://hello.ac/materials/books.pdf
●2014年度受験の最新情報は下記をご覧ください!
http://blog.goo.ne.jp/gu6970
●ハロー通訳アカデミーのホームページ
http://www.hello.ac/
●お問合せ
info@hello.ac
━━━━━━━━━━━━━━━━━━