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<「ALEXANDER & SUN」免税店」脱税事件>の真相と深層

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<「ALEXANDER & SUN」免税店」脱税事件>の真相と深層

●ヤミガイドを使ってきたJTBとそれを黙認してきた国交省にその遠因がある。
JTBグループは、訪日外国人向けガイドを一番多く使う会社ですが、長年に渡り、ヤミガイド(無資格ガイド)を恒常的に使ってきているので、業界では「ヤミの御三家」と呼ばれています。
JTBグループは、ガイドに掛かる経費を安くするという唯一の目的のために、多数のヤミガイドを使ってきているのですが、国交省は、これを放置、黙認し、JTBグループの法律違反を幇助してきました。これは、JTBグループが過去に多数の官僚の天下りを引き受けてきたというJTBグループと国交省の癒着関係によるものです。
このことが、中国、台湾、香港、韓国からの旅行者(合計542万人/2012年度)の多くをぼったくり土産物屋に連れてゆくなどして、旅行者を食い物にするヤミガイド(約5,000人いると言われている)が日本に蔓延、跋扈する素地を提供することになり、「日本に二度と行きたくない外国人旅行者」を拡大再生産してきました。この意味で、JTBグループと国交省の罪は極めて重いと言わざるを得ません。
「ALEXANDER & SUN」脱税事件もこのような「ヤミガイド野放し」状況のもとに発生した事件と言うことができます。

●「ALEXANDER & SUN」免税店(旧「ダイヤ免税店」)脱税事件が発覚。
(「ダイヤ免税店」という名称は、本事件の発覚後、国内外で悪名が轟いたので、会社名を、2013年5月23日に「ALEXANDER & SUN」に名称変更しました)
テレビ、新聞などの報道ですでにご存知の方も多いと思いますが、2012年2月8日に、東京地検特捜部は外国人観光客(主に中国人、韓国人)向けの免税店「ALEXANDER & SUN」の経営者を脱税した疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、東京・新宿区で「ALEXANDER & SUN」を経営するアメリカ国籍の鄒積人容疑者(33)と父親でグループ会社を経営する台湾出身の鄒本善容疑者(74)です。
鄒積人容疑者は商品の仕入れを水増しする手口で一昨年3月期の所得3億円余りを隠し、法人税9000万円余りを脱税した疑いが持たれています。
鄒本善容疑者は2007年12月期の所得1億4000万円余りを隠し、法人税約4300万円を脱税した疑いです。

●「ALEXANDER & SUN」とは
「ALEXANDER & SUN」グループは、観光客を食い物にするいわゆる「ぼったくり土産物屋」として有名な土産物屋で、主に中国、韓国から来日する観光客に、怪しい「健康食品」などを販売して売り上げを伸ばしていました。
店舗は、札幌、東京、名古屋、大阪、別府、大宰府、沖縄に計7ヶ所あります。
http://alexanderandsun.com/index.html

●実質的なオーナー経営者は報道もされていませんし、逮捕もされていません。
本件に関する新聞およびテレビ報道では、「ALEXANDER & SUN」を経営する台湾人親子が逮捕されたとありますが、実は、実質的なオーナー経営者については一切報道もされていませんし逮捕もされていません。
「ALEXANDER & SUN」を実効支配しているのは「株式会社山立商行」という親会社で、今回、摘発されたのは、「ALEXANDER & SUN」東京店、大宰府店であり、逮捕された2名の社長は、言わば、それぞれのお店の店長に過ぎません。

●「ALEXANDER & SUN」の発展の歴史
1978年 大阪にて有限会社ダイヤ商行を創業
1993年 東京店設立
1996年 福岡店設立(福岡市博多区冷泉町)
2002年 大宰府店設立(大分県大宰府市宰府)
2002年 札幌店設立(北海道札幌市東区)
2005年 関連バス会社株式会社ワールド・キャビン設立韓国の現代自動車、大宇バスより大型バス40台を購入
2007年 名古屋支店設立(愛知県津島市大坪町)
2009年 株式会社ダイヤ免税店グループとして本社を東京都新宿区西新宿4丁目2-19に設立
2010年(12月)西新宿6丁目の「ダイヤ免税店東京店」が新宿5丁目に移転
http://shinjukunews.com/archives/51596836.html
2013年(5月)店名を「ALEXANDER & SUN」に変更

●「株式会社山立商行」のオーナー経営者はSさんという女性です。
今回の摘発で、なぜ、親会社のオーナー経営者であり代表取締役であるSさんが摘発されなかったのかは不明です。
相変わらず、景気がいいのか、よく社員募集をしています。
http://job.j-sen.jp/search/keyword_%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E5%B1%B1%E7%AB%8B%E5%95%86%E8%A1%8C.htm

●元国土交通省政務官で、元参議院議員でもあるA氏とSさんとの関係
A氏は、「ALEXANDER & SUN」の顧問として、2009年12月に新宿区西新宿4丁目の「株式会社山立商行」の本社にて個室を持ち、「日本インバウンド観光支援協会」を設立し、中国語堪能者を対象に「旅程管理研修」をしていましたが、実は、この「日本インバウンド観光支援協会」の会長がA氏であり、Sさんが副会長でした。
ここで、両名の思惑を推測してみると。。。

●A氏の思惑:
激増する中国からの訪日観光客により莫大な利益を上げていた「ALEXANDER & SUN」と組んで、一儲けしたいと思ったことが原点だと思います。
具体的には、「ALEXANDER & SUN」から顧問料(数十万円)をもらうだけではなく、元政務官としての豊富な人脈および影響力を利用して、国交省から「日本インバウンド観光支援協会」に対して多額の助成金、補助金を引き出すことだと思います。
官の世界に精通しているA氏にとって、国交省から助成金、補助金などを引き出すことは、赤子の手をひねる程度のことだと思われます。
後述しますが、さすがのA氏も「官の商法」はうまくいかなかったようです。
上記を実現するために、A氏が考えたことは、「ぼったくり土産物屋」の売上げを左右する添乗員(無資格ガイド)を養成して「ALEXANDER & SUN」に供給することと、助成金、補助金申請、獲得のために「旅程管理研修」を行い日本のインバウンド観光に貢献しているという形を整えることであることは容易に想像できます。

<A氏の経歴>
職歴
1971年 運輸省入省
1984年 山下徳夫運輸大臣秘書官
1986年 国際運輸・観光局外交課定期船同盟条約対策室長
1987年 国際観光振興会(JNTO)パリ事務所長
1994年 運輸省自動車交通局総務課長
1996年 運輸省運輸政策局政策課長
1997年 国土庁長官官房審議官
1998年 運輸省航空局管理部長
1999年 運輸省運輸政策局観光部長
2000年 運輸省大臣官房総務審議官
2000年 運輸省退官

議員歴
2001年 参議院議員選挙落選
2003年 参議院議員繰上げ当選(11月)
2003年 国家基本政策委員会理事
2003年 国土交通委員会委員
2003年 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会
2003年 憲法調査委員会
2007年 第1次安部内閣で国土交通政務官に就任
2007年 参議院議員選挙落選
2006年 観光基本法改正プロジェクトチームの座長として観光立国推進基本法の議員提出及び成立に尽力した。

最近
2009年 JTB総合研究所(JTBグループのシンクタンク)の客員研究員を務める。
2009年(12月)「ALEXANDER & SUN」本社内にて「日本インバウンド観光支援協会」を設立。
2010年(1月)「日本インバウンド観光支援協会」「旅程管理研修」開始する。
2010年 R大学特任教授就任。
2011年 「一般社団法人国際観光文化交流協会」理事長兼会長に就任、R大学教授。

●Sさんの思惑
2000年9月に訪日団体ビザが解禁になり、激増する中国人観光客の恩恵を一番受けてきたのは、「ALEXANDER & SUN」のような「ぼったくり土産物屋」です。
しかし、「ぼったくり土産物屋」の経営者は、下記(1)〜(5)のような容疑について、常に当局からの摘発におびえていたと思います。
実際、1996年から1997年にかけて、全国の外国人観光客向け土産物屋と民族系旅行会社に対して100名規模の一斉捜査が入り、脱税、白バス使用の業者が大打撃を被ったことがあります。

(1)法人税法違反
お店に観光客を送り込んでくれる中国、日本の旅行会社へのリベートやバックマージン、中国からのスルーガイド(中国では全線随行員と呼ばれる無資格ガイド)、在日の無資格ガイドへのバックマージンなどの経理処理は粉飾を必要とするし、莫大な利益を圧縮するために今回の架空経費計上とか売上げ除外などが常態化しやすい。
有限会社光伸真珠は、全国7店舗すべて豪華な自社ビルを建設、保有して、建物の減価償却費による節税効果を上げて利益の内部留保を可能としていますが、「ALEXANDER & SUN」は貸しビルにての営業で、かつ、長期的な節税対策をとっていなかったので、今回の架空経費計上のような「稚拙な税務対策」しかできなかったと考えられます。

(2)所得税法違反
短期滞在不法労働者であるスルーガイドに対するバックマージンの支払い自体、(3)で述べるように違法ですが、相当する所得税を一切支払っていないことは、明確に所得税法違反です。

(3)入国管理法違反
スルーガイドは、ほとんどが観光ビザで日本に入国していますが、短期滞在不法労働者であるスルーガイドに対するバックマージンの支払いは、不法就労を助長した者として入国管理法違反の疑いがあります。
外国人に不法就労活動をさせた者や、不法就労活動をさせる外国人をあっせんした者等、外国人の不法就労を助長した者は、出入国管理及び難民認定法違反(不法就労助長)として、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金により処罰されます。

(4)不当景品類及び不当表示防止法違反
外国で製造した健康食品を日本製と表示して販売すると、その行為の差止めを受けることがあります。

(5)通訳案内士法違反
無資格ガイドの仕事を助長することは、通訳案内士法の精神に反しており、道義的責任は免れられないと思います。
A氏とSさんの出会いはどのようなものであったのかは分かりませんが、A氏から業務提携の話があったときには、A氏の経歴から、何かあった時(当局の摘発にあった時)には、A氏が「ALEXANDER & SUN」の後ろ盾になってくれるに違いないといった期待がSさんの側にあったことは想像に難くないと思います。

●両名の思惑の見立てについて
両名の思惑の見立てについては、下世話な私の想像の域を出ませんが、ひょっとして、日本のインバウンド観光に対してご両名には高邁な理想があったかも知れませんので、もしも、私の見立てが間違いであった場合には、ご両名の名誉のために深くお詫び申し上げる次第です。

●同床異夢。。。夢破れて。。。
「日本インバウンド観光支援協会」(以下、「協会」と言う)は、「ALEXANDER & SUN」のために働く添乗員(無資格ガイド)を養成するために国内旅程管理研修を2010年1月から、「ALEXANDER & SUN」本社の近くのホテルを借りて開始しました。
http://www.kankokeizai.com/backnumber/10/02_06/inbound.html

上記の写真の説明では、当初23名の受講生が集まったようですが、徐々に受講生が集まらなくなったようです。
私自身も2010年1月に「協会」に行き、旅程管理研修の内容の説明を受けましたが、まず、研修費用が高いことに驚きました。
当時、旅程管理研修を実施する機関は登録制で30近くあり、研修内容はほぼ同じで研修費用は、安いところで9,000円、高いところで24,000円程度でしたので、「協会」の研修費用が45,000円と聞いてかなり高い印象を持ちました。

そこで、担当者に「何故、このように研修費用が高いのですか?」と聞いたところ、「この研修費には、研修後の「ALEXANDER & SUN」への登録料(これ何?)として20,000円が含まれています」とのことでした。
市場原理を全く無視した「殿様商売」、「士族の商法」と言うか「官の商法」に大きな違和感を抱き、これでは、長続きしないと直感しました。

旅程管理研修は、二日間合計12時間の座学なのですが、旅程管理のイロハをただ聞くだけのものです。ですから、研修を受けたからと言って、すぐに添乗実務につけるわけではありませんし、いわんや、中国からの観光客に高価な健康食品を売りつける口上を述べることができるようになるわけでもありません。

同床異夢。。。夢破れた両者の間に何があったのかは知る由もありませんが、2010年の末か2011年初めには、「協会」のスタッフ全員は「ALEXANDER & SUN」から撤退しました。
2011年春頃から税務署の調査が開始され、今回の脱税摘発、逮捕となりました。
真偽のほどは確かではありませんが、両者は喧嘩別れをして、「協会」が告発したとの噂もあります。

●『中国のメディアが暴く訪日旅行ぼったくりの内幕』は下記サイトをご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/a1f2a9c73e31837372bd410b8d271243

●「ぼったくり土産物屋」ベスト4
アジア、主に、中国、韓国、香港、台湾から来日する観光客相手の「ぼったくり土産物屋」ベスト4は、下記の4社と言われています。
通訳案内士試験に合格したら、参考のために、是非一度は訪れていただきたいと思います。

(1)「ALEXANDER & SUN」(台湾人、中国人、韓国人向けのお店)
台湾、中国、韓国からのツアー相手に全国6ヶ所で土産物屋を経営している。怪しげな健康食品(サプリメント)と化粧品、電器製品などを販売している。
系列会社である株式会社ワールド・キャビンのバスを旅行会社に提供する代わりに観光客を独占的に自分の店に連れてきて土産物を買わせる。
元国土交通省政務官で、元参議院議員でもあるA氏が顧問を務めていた。
ダイヤ免税店が、西新宿に事務所があったときには、A氏は木製のパーティションにより独立した瀟洒な個室を持っていた。
A氏は、ここで、「日本インバウンド観光支援協会」を立ち上げ、中国語の添乗員を養成する講座を開講していた。
中国語の添乗員=無資格ガイドを「ALEXANDER & SUN」に提供して持ちつ持たれつの癒着関係にあったと推察される。
2年前に、私が「日本インバウンド観光支援協会」を訪れた時に、ドアが開いていたので、個室で大声で電話をしておられるA氏をちらっとお見かけしたことがあります。
国土交通省元トップと「ぼったくり土産物屋」との癒着の構図は、「越後屋、そちは、観光客を食い物にする悪いヤツじゃのう。」「お代官さまこそ、私どもを食い物にされるワルです。」「まぁ、一杯いこう!」そのものです。
これが、「役人天国」の一面なのでしょうか。
お店は、東京、札幌、名古屋、大阪、大宰府、別府、沖縄の計7店。
・本社:東京都新宿区新宿5丁目17番13号オリエンタルウェーブビル6階
・ホームページ:
http://alexanderandsun.com/index.html

(2)有限会社光伸真珠
東京支店は、東京都江東区東雲にあるが、2009年7月31日に新築オープンした白亜の殿堂のようなお店で、一見の価値あり。中は銀座の海外高級ブランド店のようで綺麗である。
1階は車庫で、送迎用の大型バスが駐車している。以前は白バスで営業していたが、陸運局の一斉摘発を受けて、一時、18台のバスすべてを没収された。しかし、翌年には、35台の新車を購入してその財力を見せ付けた。
現在は、営業車を意味する緑のナンバープレートだが、バスの名前を「エバーグリーン」にしたのは陸運局へのあてつけか。
バスの横に「K.S.EVER GREEN」(K.S.は光伸真珠の意味)と大書してある。東京ー成田間の高速道路、山中湖の中国人向けホテルの駐車場などでも見かけることがある。
私が一人でお店に入ったら、直ぐに責任者が飛んで来た。ここは団体客専門店なので一人でお客が来ることはあり得ないから。
真珠・貴金属・医薬品・健康食品・化粧品・洋品雑貨・家電製品・光学製品・食品雑貨類などデパートのように何でも揃っている。
お店は、東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡、沖縄の計7店。7店舗すべて豪華な自社ビルを建設、保有して、建物の減価償却費による節税効果を上げて利益の内部留保を可能としている。これは、立派です。
・本社:大阪府大阪市西区立売堀5-3-18 光伸大阪本社ビル
・ホームページ:
http://www.koshinpearl.com/index.html

(3)Tokis 免税店(東京電気商会)
化粧品、デジタル製品、ゲーム機、時計、ブランド品、民芸品、日本人形などを販売している。
お店に日本人が入ると、店員は露骨に嫌な顔をする。私は、二回当店を訪れたが、2階に上がろうとすると二回とも阻止された。2階にはどのような土産物があるのだろうか。
お店は、東京秋葉原店、東京浅草店、大阪日本橋店、大阪道頓堀店の計4店。
焼肉レストラン「ときーず」も経営している。
・本社:東京都千代田区外神田3-7-7 東京電気ビル
・ホームページ:
http://www.geocities.jp/tokisjp/tokis-jp/Tokis-jp.html

(4)永山株式会社
怪しげな健康食品、化粧品、香水、法外に高価な電気製品、ブランド製品、民芸品などを販売している。
周りのお店で8千円程度で売っている炊飯器が3万円くらいの値札がついているので驚いた。日本人が入店すると店員は異常に緊張する。
私は、秋葉原に行くときは、今でも時々秋葉原本店に行きます。
以前は、ビルの2階だけだったのですが、現在は3階にも店舗を増やしている。この不景気のなか業績を上げているようだ。
お店は、秋葉原本店、札幌店、大阪道頓堀店、境港店、米子空港免税店、茨城空港免税店の計6店。
・本社:千代田区外神田6-14-11 サカイ末広 ビル 2,3階
・ホームページ:
http://www.eisan.jp/main/jp/city_tokyo.php?id=city_tokyo

以上

通訳案内士試験、仕事<何でも質疑応答コーナー>

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通訳案内士試験、仕事<何でも質疑応答コーナー>


●ご質問
フランス語と英語とどちらを先にとるか、旅行業界の友達にも聞いてみたのですが、英語の通訳士は9,000人、フランス語は250人で、英語の需要が圧倒的に多いものの、ライバルも9,000人いることになるので、フランス語で気にいられた方が仕事になるのではと言っていました。

英語にしても、フランス語にしても、それだけでは生活できないらしいので、試験の難しさを考えると、割に合わないような気もしますが。
英語の需要とフランス語の需要がどのくらい違うのか、教えて頂けますか?


●ご回答

英語フランス語両方の資格を持つものです。
需要がある程度あればフランス語の方が一般的にはお仕事を確保できる可能性は高いかもしれません。
私が通訳案内士の仕事を始めた8年前には需要が急速に拡大し、当時新人であった私にも仕事のチャンスがあり、うまく流れに乗ることができました。
ただし、フランス語通訳案内士の需要は非常に波があります。私自身は実際には15年前にフランス語の試験に合格していますが、仕事始めが8年前であったのは、合格当時は需要があまりなくほぼ全く仕事の機会がなかったからです。
また、原発事故以降、フランス人旅行者はバックパッカーの率が非常に高く、ここ1年の旅行客数の増加にもかかわらず、ツアー数はほとんど増えていないようにも思われます。
元々マーケットが小さいフランス語の場合は、SARSや原発事故など深刻な状況が起こると、ほぼ需要がゼロになってしまいます。
原発事故が起こった年はベテランガイドの方でさえ、ほとんど仕事がないような状況でした。ということで、チャンスもありますが非常にリスクも大きいと言えます。
英語に関しては、確かに通訳案内士の数も多く、仕事を得るのは本当に大変です。これから通訳案内士になるのであれば、むしろ仕事を自分でつくる位の気概がないと難しいかもしれません。しかし、ある程度実績を積めば安定的に仕事が得られる可能性もあると言えます。
何よりフランス語は春秋以外はほとんど仕事がありませんが、英語はベテランにもなると一年中仕事があるようです。長期的に見た場合は、英語需要の方がやはり安定していると思います。
いずれにしても、どちらが有利だからと言うより、まず自分が英語フランス語のどちらをより得意としているか、どちらの方が仕事がしやすいかということを考えた方が良いのではないでしょうか。私は英語フランス語両方で仕事をしていますが、正直これは非常に大変です。
英語の仕事のすぐ後にフランス語のガイドの仕事が来たりすると頭の切り替えが大変ですから。
結局、仕事のチャンスがあっても不手際やミスで旅行客からのクレームが入ったりすると、それ以降仕事は来なくなります。
従って、まずは自分の得意分野をできるだけ活かせるようにした方が良いように思います。

以上

通訳案内士試験<日本歴史の最重要事項のまとめ>(2014年度受験対策)

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通訳案内士試験<日本歴史の最重要事項のまとめ>(2014年度受験対策)

<日本歴史>通訳案内士試験ガイドライン
(1)試験方法
・試験は、日本の歴史についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち外国人観光旅客の関心の強いものについての知識を問うものとする。
・試験の方式は、多肢選択式(マークシート方式)とする。
・試験時間は、40分とする。
・毎年の出題レベルをできる限り同じにするため、満点を100点とし、平均点が60点程度となるような出題に努める。
・問題の数は、40問程度とする。
・内容は、高校の日本史Bの教科書をベースとし、地図や写真を使った問題も出題する。 
(2)合否判定
・合否判定は、平均点が60点程度となることを前提に、概ね60点を合格基準点として行う。

<日本歴史の最重要事項のまとめ>
<政治史関連最重要人物>
・厩戸皇子:聖徳太子のこと。593年推古天皇の摂政となり、冠位十二階や憲法十七条の制定、小野妹子を遣隋使として派遣するなどを行った。仏教を奨励して四天王寺や法隆寺を建て、経典注釈書『三経義疏』を著した。
・天武天皇:飛鳥時代の天皇。天智天皇の弟。672年壬申の乱で甥の大友皇子と皇位を争って勝利し、翌年即位。八色の姓を定めるなど、天皇を中心とする皇親政治を推進した。
・聖武天皇:奈良時代の天皇。皇后は光明子。深く仏教を信じ、全国に国分寺を建立し、東大寺の大仏を造立した。数多くの遺品が東大寺正倉院宝庫に納められている。
・藤原道長:後一条・後朱雀・後冷泉の外戚。1017年太政大臣となり、その子頼通とともに藤原氏の全盛期を現出した。
・源頼朝:鎌倉幕府初代将軍。1185年に壇の浦の戦いで平氏を滅亡させた。同年、守護・地頭を設置して封建制度を確立。1192年征夷大将軍となり鎌倉に幕府を開いた。
・後鳥羽上皇:鎌倉幕府に対抗して1221年承久の乱を起こすが敗れ、隠岐に流された。歌人としては優れ『新古今和歌集』を編纂させた(1205年藤原定家ら撰進)。
・北条泰時:鎌倉幕府3代執権。承久の乱で功を立て、初代六波羅探題となった。執権就任後、連署・評定衆を置いて合議制を制度化し、1232年には貞永式目[御成敗目]を制定して執権政治の確立に努めた。
・北条時宗:鎌倉幕府8代執権。文永の役・弘安の役では元軍の撃退に成功。禅宗に深く帰依し、蘭渓道隆の没後、宋より無学祖元を招いて建長寺の住持とし、のち円覚寺の開山とした。
・足利義満:室町幕府3代将軍。京都室町に将軍邸宅「花の御所」を造営。1392年には南北朝の合一を実現した。北山に金閣を建て、北山文化を現出。15世紀初頭明と国交を開き、日明貿易[勘合貿易]を行った。
・足利義政:室町幕府8代将軍。1467年家督相続の争いなどから応仁の乱が起こると、将軍職を子の義尚に譲り、自らは東山に銀閣を建て、侘茶、水墨画など芸術三昧の隠居生活を送った。
・織田信長:安土桃山時代の武将。桶狭間の戦いに勝利して勢力を拡大、1573年義昭を京都から追放し、室町幕府は滅亡した。1582年本能寺の変で明智光秀に滅ぼされた。
・豊臣秀吉:安土桃山時代の武将。織田信長に仕え、信長の死後、1590年全国統一を達成。太閤検地によって近世封建社会の基礎を築き、刀狩によって兵農分離を徹底した。晩年、2度の朝鮮出兵を行ったが失敗した。
・徳川家康:江戸幕府初代将軍。1600年の関ヶ原の戦いで石田三成の西軍を破り天下の実権を握る。1603年征夷大将軍となり江戸幕府を開いた。1615年の大坂夏の陣で豊臣氏を滅ぼし、江戸幕府260年の基礎を固めた。
・徳川吉宗:江戸幕府8代将軍。享保の改革を行い、定免法の採用、町火消の創設、目安箱の設置、上げ米の制、相対済し令、新田開発、公事方御定書の制定など、財政再建・幕政改革に努めた。
・西郷隆盛:薩摩藩の下級武士として尊攘運動に活躍し、1866年薩長同盟を締結。戊辰戦争の参謀。1871年廃藩置県に尽力、征韓論に敗れ下野。1877年、薩摩の士族にかつがれて西南戦争を起こしたが、敗れて自刃した。
・小村寿太郎:明治時代の外交官。日露戦争(1904〜05)後のポーツマス会議では、第1次桂内閣のもと日本全権として講和条約を締結した。1911年には第2次桂内閣の外相として、関税自主権の完全回復に成功した。
・原敬:1918年米騒動のため寺内正毅内閣が倒れると、その後を受けてわが国最初の本格的政党内閣を組織。「平民宰相」として国民に歓迎された。
・加藤高明:憲政会党主。第2次護憲運動の後に、1925年「普通選挙法」とともに「治安維持法」を公布した。

<文化史関連重要人物>
【僧侶】
・最澄:平安初期の僧。天台宗の開祖。比叡山に延暦寺を建立。山家学生式を定め、大乗戒壇の設置を訴えた。
・空海:平安初期の僧。真言宗の開祖。高野山に金剛峯寺を建立。綜芸種智院を京都に開設した。三筆のひとり。
・源信:平安中期の僧。「恵心僧都」とも。比叡山に学ぶ。著書『往生要集』によって日本浄土教の祖とされる。
・法然:平安後期〜鎌倉初期の僧。浄土宗の開祖。専修念仏による往生を説いた。主著『選択本願念仏集』。
・栄西:平安後期〜鎌倉初期の禅僧。臨済宗(禅宗)の祖。京都に建仁寺を建立。著書『興禅護国論』『喫茶養生記』。
・親鸞:鎌倉時代の僧。浄土真宗の開祖。師は法然。主著『教行信証』。『歎異抄』は弟子唯円の編による法話集。
・道元:鎌倉時代の禅僧。曹洞宗(禅宗)の開祖。越前に永平寺を建立。「只管打坐」を唱え、著書に『正法眼蔵』がある。
・日蓮:鎌倉時代の僧。仏法の真髄は法華経にあると悟り、日蓮宗(法華宗)を開いた。主著『立正安国論』。
・一遍:鎌倉時代の僧。時宗の開祖。踊念仏により時宗の普及に努めた。『一遍上人語録』は法話集。
・夢窓疎石:鎌倉末期・南北朝時代の禅僧。後醍醐天皇、足利尊氏の帰依を得た。西芳寺、天竜寺の庭園をつくる。

【芸術家】
・鞍作鳥[止利仏師]:飛鳥時代の仏師。代表作は飛鳥寺「釈迦如来像」[飛鳥大仏]、法隆寺金堂「釈迦三尊像」。
・紀貫之:平安初期の貴族・歌人。醍醐天皇勅撰の『古今和歌集』の撰者の一人。著作に『土佐日記』がある。
・定朝:平安中期の仏師。大量生産の可能な寄木造の手法を確立した。代表作は平等院鳳凰堂「阿弥陀如来像」。
・運慶:鎌倉時代の仏師。剛健な写実主義が特徴。代表作は快慶との合作による東大寺南大門「金剛力士像」。
・世阿弥:室町初期の能の大成者。父・観阿弥とともに足利義満の保護を受ける。『風姿花伝[花伝書]』を著す。
・雪舟:室町後期の画僧。日本の水墨画を完成させた。代表作は「四季山水図巻[山水長巻]」「秋冬山水図」。
・狩野永徳:安土桃山時代の画家。信長・秀吉に仕え、豪壮な障壁画を描いた。代表作に「唐獅子図屏風」。
・松尾芭蕉:江戸前期の俳人。蕉風俳諧を確立。東北地方を旅し、多くの紀行文を残した。代表作『奥の細道』。
・井原西鶴:浮世草子作者。代表作は『好色一代男』(好色物)、『日本永代蔵』『世間胸算用』(町人物)
・菱川師宣:江戸前期の浮世絵師。浮世絵の祖とされる。代表作に「見返り美人」がある。
・尾形光琳:江戸中期の画家。俵屋宗達の画風の影響を強く受ける。代表作「紅白梅図屏風」「燕子花図屏風」。

【学者・文人】
・阿倍仲麻呂:奈良初期留学生として入唐。帰国途上で暴風雨に遭い、帰国を断念。唐に留まり玄宗皇帝に仕えた。
・菅原道真:平安前期の公卿・学者。894年遣唐使の廃止を建議し認められた。のち、讒言により大宰府に左遷。
・新井白石:江戸中期の儒者・政治家。6・7代将軍の下で「正徳の治」を行う。著書に『読史余論』『西洋紀聞』など。
・荻生徂徠:江戸中期の儒者。古文辞学(古学の一派)の祖。江戸に・園塾を開く。著書は『政談』など。
・前野良沢:江戸中期の蘭医。蘭語の解剖書『ターヘル・アナトミア』を杉田玄白らと共に翻訳、『解体新書』として刊行。
・杉田玄白:江戸中期の蘭医。『ターヘル・アナトミア』翻訳の苦労を記した『蘭学事始』はつとに知られる。
・本居宣長:江戸中期の国学者。『古事記伝』などを著し、儒教・仏教を排して「もののあはれ」・「古道」を賞揚した。
・高野長英:江戸後期の蘭学者。長崎でシーボルトに学ぶ。1839年「蛮社の獄」で渡辺崋山らとともに弾圧される。
・吉田松陰:1854年ペリー来航の際海外密航を企て幽閉。松下村塾から優秀な人材を輩出するも、安政の大獄で斬首。
・吉野作造:明治・大正の政治学者。彼が提唱した「民本主義」は大正デモクラシーの理論的支柱となった。

<日本に関係の深い外国人>(過去3回以上出題されたもの)
・鑑真:唐の僧。日本の律宗の祖。8世紀中頃に来朝、東大寺に戒壇を設け聖武上皇以下に授戒。唐招提寺を創建。
・ザビエル:1549年鹿児島に来日。のち平戸、山口で伝道し、日本で最初のキリスト教(カトリック)伝道者となる。
・フロイス:16世紀半ばにイエズス会宣教師として来日。信長、秀吉と親交を深める。名著『日本史』を残した。
・シーボルト:19世紀前期に来日、長崎郊外に鳴滝塾を開き医学などを教える。1828年シーボルト事件により国外追放。
・ペリー:1853年黒船4隻を率いて浦賀に来航し開国を要求。1854年日米和親条約の締結に成功する。
・ハリス:初代駐日米総領事として下田に着任。1858年日米修好通商条約の締結に成功する。
・モース:明治初期に来日、動物学を講じた。大森貝塚を発掘し日本の考古学の祖となる。著書『日本その日その日』。
・フェノロサ:明治初期に来日、日本の伝統美術の復興に尽力し、岡倉天心とともに東京美術学校を創立した。
・ラフカディオ・ハーン:明治中期に来日、帰化して小泉八雲となる。著書に『怪談』『神国日本』『人生と文学』など。
・ヘボン:アメリカ人宣教師。1859年来日。ヘボン式ローマ字を考案し、「英和学院」(現明治学院大学)を開いた。

<その他の重要事項(1)>(写真問題に出題される可能性のあるもの)

画像は、ネットの画像検索で簡単に見ることができるので、各自、確認しておくこと。できれば、印刷しておくとよい。

・富嶽三十六景(葛飾北斎)
・東海道五十三次(歌川広重)
・龍虎図(橋本雅邦)
・東大寺南大門金剛力士像
・鳥獣戯画(鳥羽僧正)
・中尊寺金色堂(藤原清衡)
・平等院鳳凰堂(定朝、藤原頼通)
・薬師寺東塔(現在、約110年ぶりの解体修理が行われている)
・弾琴美人(鈴木春信)
・東大寺不空羂索観音像
・観心寺如意輪観音像
・円覚寺舎利殿(禅宗様)
・薬師寺薬師三尊像
・富貴寺大堂(大分県)
・修学院離宮(後水尾天皇)
・桂離宮
・興福寺阿修羅像
・三十三間堂
・臼杵磨崖仏(大分県)
・東大寺執金剛神像
・竜安寺石庭
・紅白梅図屏風(尾形光琳)
・法隆寺金堂壁画(白鳳文化)

<その他の重要事項(2)>(人物問題に出題される可能性のあるもの)
・伊能忠敬(大日本沿海輿地全図)
・鴨長明(方丈記)
・二葉亭四迷(浮雲)
・間宮林蔵(樺太が島であることを確認)
・藤原基経(臣下として最初の関白)
・岩崎弥太郎(三菱商会)
・桂庵玄樹(薩南学派)
・後亀山天皇(南朝最後の天皇)
・坂本龍馬(薩長連合)
・林羅山(江戸前期の朱子学者。上野忍岡に家塾を開く)
・森有礼(日本初代の文部大臣)
・高杉晋作(松下村塾で学んだ長州藩士。奇兵隊を組織。功山寺挙兵)
・伊達政宗(支倉常長を欧州に派遣)

<日本歴史>重要教材の無料ダウンロード(学習)コ−ナー
●2013年度<日本歴史>試験問題
http://hello.ac/guide/2013history.pdf
●2012年度<日本歴史>試験問題
http://hello.ac/guide/2012history.pdf
●2011年度<日本歴史>試験問題
http://hello.ac/guide/2011history.pdf
●2010年度<日本歴史>試験問題
http://hello.ac/guide/2010history.pdf
●マラソンセミナー<日本歴史>テキスト
http://hello.ac/marathon2012version/historytext.pdf
●第1次邦文試験対策<特訓1800題>無料自習学習コーナー
http://hello.ac/streaming/clinic/clinic_houbun/index.html
●マラソンセミナー<日本歴史>DVD学習コース
http://hello.ac/materials/books.pdf

以上

通訳案内士試験<日本地理の最重要事項のまとめ>(2014年度受験対策)

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通訳案内士試験<日本地理の最重要事項のまとめ>(2014年度受験対策)

<日本地理>通訳案内士試験ガイドライン
(1)試験方法
・試験は、日本の地理についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち外国人観光旅客の関心の強いものについての知識を問うものとする。
・試験の方法は、多肢選択式(マークシート方式)とする。
・試験時間は、40 分とする。
・毎年の出題レベルをできる限り同じにするため、満点を100 点とし、平均点が60 点程度となるような出題に努める。
・問題の数は、40 問程度とする。
・内容は、中学校及び高校の地理の教科書並びに地図帳をベースとし、地図や写真を使った問題を3割程度出題する。
(2)合否判定
・合否判定は、平均点が60 点程度となることを前提に、概ね60 点を合格基準点として行う。

<日本地理の最重要事項のまとめ>


●国立公園
国立公園とは、自然公園法に基づき、日本を代表する自然の風景地を保護し利用の促進を図る目的で、環境大臣が指定する自然公園のひとつである。2014年1月現在、30の国立公園が存在する。

・試験対策→しっかり覚えておくこと

<環境省北海道地方環境事務所管内>
(1)阿寒国立公園(1934年12月4日指定)
(2)大雪山国立公園(1934年12月4日指定)
(3)支笏洞爺国立公園(1949年5月16日指定)
(4)知床国立公園(1964年6月1日指定)
(5)利尻礼文サロベツ国立公園(1974年9月20日指定・利尻礼文国定公園から昇格)
(6)釧路湿原国立公園(1987年7月31日指定)

<環境省東北地方環境事務所管内>
(7)十和田八幡平国立公園(十和田国立公園として1936年2月1日指定)
(8)磐梯朝日国立公園(1950年9月5日指定)
(9)陸中海岸国立公園(1955年5月2日指定)

<環境省関東地方環境事務所管内>
(10)日光国立公園(1934年12月4日指定)
(11)富士箱根伊豆国立公園(富士箱根国立公園として1936年2月1日指定)
(12)秩父多摩甲斐国立公園(秩父多摩国立公園として1950年12月4日指定)
(13)南アルプス国立公園(1964年6月1日指定)
(14)小笠原国立公園(1972年10月16日指定)
(15)尾瀬国立公園(2007年8月30日指定・日光国立公園から尾瀬地域を分離)

<環境省中部地方環境事務所管内>
(16)中部山岳国立公園(1934年12月4日指定)
(17)伊勢志摩国立公園(1946年11月20日指定)
(18)上信越高原国立公園(1949年9月7日指定)
(19)白山国立公園(1962年11月12日指定・白山国定公園から昇格)

<環境省近畿地方環境事務所管内>
(20)吉野熊野国立公園(1936年2月1日指定)
(21)山陰海岸国立公園(1963年7月15日指定・山陰海岸国定公園から昇格)

<環境省中国四国地方環境事務所管内>
(22)大山隠岐国立公園(大山国立公園として1936年2月1日指定)
(23)足摺宇和海国立公園(1972年11月10日指定・足摺国定公園から昇格)

<環境省九州地方環境事務所管内>
(24)雲仙天草国立公園(雲仙国立公園として1934年3月16日指定)
(25)霧島錦江湾国立公園(霧島国立公園として1934年3月16日指定・その後「霧島屋久国立公園」となり2012年3月16日に屋久島国立公園の分離等を行い名称及び区域変更)
(26)阿蘇くじゅう国立公園(阿蘇国立公園として1934年12月4日指定)
(27)西海国立公園(1955年3月16日指定)
(28)西表石垣国立公園(西表国立公園として1972年5月15日指定・西表政府立公園を移管)
(29)屋久島国立公園(2012年3月16日指定・霧島屋久国立公園から屋久島地域を分離)

<近畿、中国四国、九州共同>
(30)瀬戸内海国立公園(1934年3月16日指定)

特に重要な<国立公園13>(過去3回以上出題されたもの)

・日光国立公園:男体山[二荒山]/中禅寺湖/華厳滝/東照宮/二荒山神社
・支笏洞爺国立公園:支笏湖/洞爺湖/倶多楽湖/羊蹄山/昭和新山/登別温泉/定山渓温泉
・中部山岳国立公園:北アルプス[飛騨山脈]/立山連峰/上高地/黒部峡谷/宇奈月温泉
・大山隠岐国立公園:大山[伯耆富士]/蒜山/ジャージー牛/三瓶山/隠岐諸島/島根半島
・瀬戸内海国立公園:六甲山/淡路島/宮島/厳島神社/芸予諸島/小豆島寒霞渓/屋島/鳴門海峡/関門海峡/国東半島/両子山/高崎山/ニホンザル
・磐梯朝日国立公園:出羽三山/朝日岳/飯豊山/吾妻山/磐梯山/猪苗代湖/檜原湖
・吉野熊野国立公園:瀞峡[瀞八丁]/大台ヶ原山/大峰山/吉野山/潮岬/那智滝/熊野川
・阿寒国立公園:屈斜路湖/川湯温泉/摩周湖/霧/高い透明度/阿寒湖/特別天然記念物マリモ
・釧路湿原国立公園:日本最大の湿原/特別天然記念物タンチョウ
・陸中海岸国立公園:隆起海岸/断崖/海食景観/わが国を代表するリアス式海岸
・阿蘇くじゅう国立公園:阿蘇山/世界最大級のカルデラ/九重山/久住高原/鶴見岳/由布院温泉
・大雪山国立公園:大雪山/層雲峡
・足摺宇和海国立公園:足摺岬/竜串海岸

●国定公園
国定公園とは、日本において国立公園に準じる景勝地として自然公園法に基づいて環境大臣が指定した公園。国立公園が国の直接管理なのに対し、国定公園は都道府県が管理する。
2013年7月現在、56の国定公園が存在する。最も新しいものは2007年8月3日に指定された、京都府の丹後天橋立大江山国定公園である。以下、( )内は指定日を示す。

・試験対策→しっかり覚えておくこと
(1)暑寒別天売焼尻国定公園(1990年8月1日)暑寒別山地、雨竜沼湿原、天売島、焼尻島、ルーラン奇勝など
(2)網走国定公園(1958年7月1日)網走五湖、小清水原生花園、天都山など
(3)ニセコ積丹小樽海岸国定公園(1963年7月24日)ニセコ連峰の一部、積丹、小樽海岸など
(4)日高山脈襟裳国定公園(1981年10月1日)日高山脈、襟裳岬、アポイ岳など
(5)大沼国定公園(1958年7月1日)渡島駒ヶ岳(駒ヶ岳)及び大沼
(6)下北半島国定公園(1968年7月22日)仏ヶ浦、恐山、大間崎、尻屋崎など下北半島の著名景勝地
(7)津軽国定公園(1975年3月31日)岩木山、十二湖、深浦海岸、十三湖など
(8)早池峰国定公園(1982年6月10日)早池峰山
(9)栗駒国定公園(1968年7月22日)栗駒山地、夏油温泉、鬼首温泉郷、鳴子峡、小安峡など
(10)南三陸金華山国定公園(1979年3月30日)金華山、南三陸の海岸地帯
(11)蔵王国定公園(1963年8月8日)蔵王山、山寺
(12)男鹿国定公園(1973年5月15日)男鹿半島(入道崎、一ノ目潟など)
(13)鳥海国定公園(1963年7月24日)鳥海山、象潟、飛島など
(14)越後三山只見国定公園(1973年5月15日)越後三山(八海山など)、奥只見ダム周辺
(15)水郷筑波国定公園(1959年3月3日)筑波山、霞ヶ浦、十二橋周辺、鹿島神宮神域、犬吠埼など
(16)妙義荒船佐久高原国定公園(1969年4月10日)妙義山、荒船山、佐久高原など
(17)南房総国定公園(1958年8月1日)房総内浦、房総外浦、鹿野山、清澄山など
(18)明治の森高尾国定公園(1967年12月11日)高尾山
(19)丹沢大山国定公園(1965年3月25日)丹沢湖、蛭ヶ岳、丹沢山、塔ノ岳、大山周辺
(20)佐渡弥彦米山国定公園(1950年7月27日)佐渡(外海府海岸、七浦海岸、小木海岸など)、弥彦山、米山、福浦八景など
(21)能登半島国定公園(1968年5月1日)能登金剛、曽々木海岸、禄剛崎、内浦海岸、能登島、雨晴海岸など
(22)越前加賀海岸国定公園(1968年5月1日)越前海岸、東尋坊など
(23)若狭湾国定公園(1955年6月1日)若狭湾一帯(気比松原、三方五湖、蘇洞門、冠島)など
(24)八ヶ岳中信高原国定公園(1964年6月1日)八ヶ岳山麓、霧ヶ峰、蓼科高原界隈など
(25)天竜奥三河国定公園(1969年1月10日)天竜峡、佐久間ダム、茶臼山高原、鳳来寺山など
(26)揖斐関ヶ原養老国定公園(1970年12月28日)関ヶ原古戦場跡、養老渓谷など
(27)飛騨木曽川国定公園(1964年3月3日)飛騨川(中山七里、飛水峡)、木曽川(日本ライン)など
(28)愛知高原国定公園(1970年12月28日)猿投山、矢作川上流域、香嵐渓、本宮山など)
(29)三河湾国定公園(1958年4月10日)知多半島、三河湾一帯、三ヶ根山、渥美半島、日間賀島など
(30)鈴鹿国定公園(1968年7月22日)鈴鹿山脈(御在所山、宇賀渓、石水渓など各種渓谷)
(31)室生赤目青山国定公園(1970年12月28日)室生高原、赤目渓谷(香落渓、赤目四十八滝)、青山高原
(32)琵琶湖国定公園(1950年7月24日)琵琶湖(竹生島、海津大崎など)、比叡山、比良山地、野坂山地、伊吹山など
(33)丹後天橋立大江山国定公園 2007年8月3日)丹後半島海岸部(天橋立、経ヶ岬を含む)、大江山、世屋高原
(34)明治の森箕面国定公園(1967年12月11日)箕面の滝など
(35)金剛生駒紀泉国定公園(1958年4月10日)金剛山地、生駒山地、和泉葛城山麓
(36)氷ノ山後山那岐山国定公園(1969年4月10日)氷ノ山、那岐山、天滝渓谷、芦津渓谷、神鍋高原、瀞川平、阿瀬渓谷、蘇武岳
(37)大和青垣国定公園(1970年12月28日)大和三山一帯の丘陵地
(38)高野竜神国定公園(1967年3月23日)高野山及び龍神温泉一帯
(39)比婆道後帝釈国定公園(1963年7月24日)比婆山、道後山、吾妻山及び帝釈峡
(40)西中国山地国定公園(1969年1月10日)中国山地西部(三段峡、匹見峡、寂地峡含む)
(41)北長門海岸国定公園(1955年11月1日)青海島、須佐湾など
(42)秋吉台国定公園(1955年11月1日)秋芳洞、秋吉台
(43)剣山国定公園(1964年3月3日)剣山山麓一帯、大歩危、小歩危、祖谷渓
(44)室戸阿南海岸国定公園(1964年6月1日)室戸岬〜阿南海岸に亘る海岸線一帯
(45)石鎚国定公園(1955年11月1日)石鎚山、面河渓
(46)北九州国定公園(1972年10月16日)皿倉山、平尾台
(47)玄海国定公園(1956年6月1日)若松北海岸、芥屋大門、虹の松原、唐津湾
(48)耶馬日田英彦山国定公園(1950年7月29日)耶馬渓、八面山、英彦山
(49)壱岐対馬国定公園(1968年7月22日)壱岐、浅茅湾など
(50)九州中央山地国定公園(1982年5月15日)市房山、五木、五家荘、米良荘、綾照葉樹林帯
(51)日豊海岸国定公園(1974年2月15日)日豊海岸、枇榔島
(52)祖母傾国定公園(1965年3月25日)祖母山、高千穂峡
(53)日南海岸国定公園(1955年6月1日)青島、日南海岸、都井岬
(54)奄美群島国定公園(1974年2月15日)奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島
(55)沖縄海岸国定公園(1972年5月15日)北部海岸、中部海岸、恩納ビーチ、万座毛、与那覇岳など
(56)沖縄戦跡国定公園(1972年5月15日)ひめゆりの塔など県南部海岸地帯の戦争史跡

●記念物
わが国の文化財は大きく文化財と記念物に分類され、文化財には有形文化財、無形文化財民俗文化財がある。地理の分野では、記念物である。記念物とは遺跡、名勝地、動物、植物・地質鉱物で歴史的、学術的あるいは鑑賞の面でそれぞれ価値の高いものである。
記念物は、文化財保護委員会によって指定されると、史跡、名勝、天然記念物となる。
特別指定を受けると、特別史跡、特別名勝、特別天然記念物となり、有形文化財の国宝に等しい価値が認められる。

<特別天然記念物>
2014年1月現在、75件が特別天然記念物に指定されている。

・試験対策→すべて覚える必要はないが、一読しておくこと。

(1)日光杉並木街道附並木寄進碑(特別史跡)(栃木)
(2)上高地(特別名勝)(長野)
(3)黒部峡谷附猿飛ならびに奥鐘山(特別名勝)(富山)
(4)田島ケ原サクラソウ自生地(埼玉)
(5)アマミノクロウサギ(定めず)
(6)阿寒湖のマリモ(北海道)
(7)野幌原始林(北海道)
(8)コウシンソウ自生地(栃木)
(9)八代のツルおよびその渡来地(山口)
(10)青島亜熱帯性植物群落(宮崎)
(11)都井岬ソテツ自生地(宮崎)
(12)鹿児島県のツルおよびその渡来地(鹿児島)
(13)喜入のリュウキュウコウガイ産地(鹿児島)
(14)枇榔島亜熱帯性植物群落(鹿児島)
(15)小湊のハクチョウおよびその渡来地(青森)
(16)鯛の浦タイ生息地(千葉)
(17)ホタルイカ群遊海面(富山)
(18)白骨温泉の噴湯丘と球状石灰石(長野)
(19)秋芳洞(山口)
(20)蒲生のクス(鹿児島)
(21)白馬連山高山植物帯(長野・新潟・富山)
(22)玉川温泉の北投石(秋田)
(23)狩宿の下馬ザクラ(静岡)
(24)宝生院のシンパク(香川)
(25)ライチョウ(定めず)
(26)土佐のオナガドリ(定めず)
(27)鹿児島県のソテツ自生地(鹿児島)
(28)石徹白のスギ(岐阜)
(29)春日山原始林(奈良)
(30)杉の大スギ(高知)
(31)屋久島スギ原始林(鹿児島)
(32)東根の大ケヤキ(山形)
(33)加茂の大クス(徳島)
(34)古処山ツゲ原始林(福岡)
(35)根尾谷断層(岐阜)
(36)大山のダイセンキャラボク純林(鳥取)
(37)牛島のフジ(埼玉)
(38)早池峰山及び薬師岳の高山帯・森林植物群落(岩手)
(39)立花山クスノキ原始林(福岡)
(40)鳴沢熔岩樹型(山梨)
(41)大根島の熔岩隧道(島根)
(42)鬼首の雌釜および雄釜間歇温泉(宮城)
(43)カモシカ(定めず)
(44)八釜の甌穴群(愛媛)
(45)トキ(定めず)
(46)タンチョウ(定めず)
(47)大島のサクラ株(東京)
(48)根反の大珪化木(岩手)
(49)魚津埋没林(富山)
(50)アポイ岳高山植物群落(北海道)
(51)浅間山熔岩樹型(群馬)
(52)御岳の鏡岩(埼玉)
(53)相良のアイラトビカズラ(熊本)
(54)夏油温泉の石灰華(岩手)
(55)内海のヤッコソウ発生地(宮崎)
(56)根尾谷の菊花石(岐阜)
(57)高知市のミカドアゲハおよびその生息地(高知)
(58)長岡のゲンジボタルおよびその発生地(滋賀)
(59)焼走り熔岩流(岩手)
(60)湧玉池(静岡)
(61)薬師岳の圏谷群(富山)
(62)オオサンショウウオ(定めず)
(63)昭和新山(北海道)
(64)羽黒山のスギ並木(山形)
(65)コウノトリ(兵庫・福井)
(66)岩間の噴泉塔群(石川)
(67)尾瀬(福島・群馬・新潟)
(68)アホウドリ(定めず)
(69)秋吉台(山口)
(70)カワウソ(定めず)
(71)メグロ(定めず)
(72)大雪山(北海道)
(73)ノグチゲラ(定めず)
(74)イリオモテヤマネコ(定めず)
(75)カンムリワ(定めず)

<特別名勝>
2014年1月現在、36件が特別名勝に指定されている。
・試験対策→すべて覚える必要はないが、一読しておくこと。

・北海道・東北地方
(1)十和田湖および奥入瀬渓流(天然記念物)
(2)毛越寺庭園(特別史跡)
(3)松島(日本三景)

・関東地方
(4)六義園
(5)小石川後楽園(特別史跡)
(6)旧浜離宮庭園(特別史跡)

・中部地方
(7)御岳昇仙峡
(8)上高地(特別天然記念物)
(9)富士山
(10)黒部峡谷付猿飛ならびに奥鐘山(特別天然記念物)
(11)兼六園(日本三名園)
(12)一乗谷朝倉氏庭園(特別史跡)

・近畿地方
(13)天橋立(日本三景)
(14)大仙院書院庭園
(15)大徳寺方丈庭園
(16)鹿苑寺(金閣寺)庭園(特別史跡)
(17)龍安寺方丈庭園
(18)慈照寺(銀閣寺)庭園(特別史跡)
(19)法金剛院青女滝付五位山
(20)天龍寺庭園
(21)二条城二の丸庭園
(22)金地院庭園
(23)本願寺(西本願寺)大書院庭園
(24)西芳寺庭園
(25)醍醐寺三宝院庭園(特別史跡)
(26)浄瑠璃寺庭園
(27)平城京左京三条二坊宮跡庭園(特別史跡)
(28)平城宮東院庭園(特別史跡)
(29)瀞八丁
・中国・四国地方
(30)岡山後楽園(日本三名園)
(31)三段峡
(32)厳島(日本三景・特別史跡)
(33)栗林公園
・九州・沖縄地方
(34)虹ノ松原
(35)温泉岳(雲仙岳)
(36)識名園

<特別史跡>
2014年1月現在、61件が特別史跡に指定されている。
・試験対策→すべて覚える必要はないが、一読しておくこと。

(1)五稜郭跡(北海道)
(2)三内丸山遺跡(青森県)
(3)中尊寺境内 岩手県)
(4)無量光院跡(岩手県)
(5)毛越寺境内 附 鎮守社跡(岩手県)
(6)多賀城跡(附 寺跡(宮城県)
(7)大湯環状列石(秋田県)
(8)旧弘道館(茨城県)
(9)常陸国分寺跡(茨城県)
(10)常陸国分尼寺跡(茨城県)
(11)大谷磨崖仏(栃木県)
(12)日光杉並木街道 附 並木寄進碑(栃木県)
(13)金井沢碑(群馬県)
(14)山上碑および古墳(群馬県)
(15)多胡碑(群馬県)
(16)旧浜離宮庭園(東京都)
(17)江戸城跡(東京都)
(18)小石川後楽園(東京都)
(19)一乗谷朝倉氏遺跡(福井県)
(20)尖石石器時代遺跡(長野県)
(21)遠江国分寺跡(静岡県)
(22)新居関跡(静岡県)
(23)登呂遺跡(静岡県)
(24)名古屋城跡(愛知県)
(25)本居宣長旧宅 同 宅跡(三重県)
(26)安土城跡(滋賀県)
(27)彦根城跡(滋賀県)
(28)慈照寺(銀閣寺)庭園(京都府)
(29)鹿苑寺(金閣寺)庭園(京都府)
(30)醍醐寺三宝院庭園(京都府)
(31)大坂城跡(大阪府)
(32)百済寺跡(大阪府)
(33)姫路城跡(兵庫県)
(34)キトラ古墳 奈良県)
(35)高松塚古墳 奈良県)
(36)山田寺跡(奈良県)
(37)石舞台古墳 奈良県)
(38)巣山古墳(奈良県)
(39)藤原宮跡(奈良県)
(40)文殊院西古墳(奈良県)
(41)平城宮跡(奈良県)
(42)平城京左京三条二坊宮跡庭園(奈良県)
(43)本薬師寺跡(奈良県)
(44)岩橋千塚古墳群(和歌山県)
(45)斎尾廃寺跡(鳥取県)
(46)旧閑谷学校 附 椿山石門津田永忠宅跡および黄葉亭(岡山県)
(47)厳島(広島県)
(48)廉塾ならびに菅茶山旧宅(広島県)
(49)讃岐国分寺跡(香川県)
(50)王塚古墳(福岡県)
(51)水城跡(福岡県)
(52)大宰府跡(福岡県)
(53)大野城跡(福岡県)
(54)吉野ヶ里遺跡(佐賀県)
(55)名護屋城跡並陣跡(佐賀県)
(56)金田城跡(長崎県)
(57)原の辻遺跡(長崎県)
(58)熊本城跡(熊本県)
(59)臼杵磨崖仏 附 日吉塔、嘉応二年在銘五輪塔 承安二年在銘五輪塔(大分県)
(60)西都原古墳群(宮崎県)
(61)基肄(椽)城跡(福岡県、佐賀県)

●名勝・観光地(過去3回以上出題されたもの)
・試験対策→しっかり覚えておくこと

・日本三景:松島(宮城県)/天橋立(京都府)/厳島[宮島](広島県)
・日本三名園:偕楽園(茨城県)/兼六園(石川県)/後楽園(岡山県)
・日本三古湯:白浜温泉(和歌山県)、道後温泉(愛媛県松山市)、有馬温泉(兵庫県神戸市)
・層雲峡(北海道):北海道中央部、石狩川上流にあるわが国屈指の大峡谷。 「大函」と「小函」は、柱状節理の大絶壁で有名。大雪山国立公園に属する。
・寒霞渓(香川県):小豆島東部にある景勝地。渓谷では浸食を受けた集塊岩の奇景が見られ、山頂からは瀬戸内海が一望できる。瀬戸内海国立公園に属する。
・耶馬渓(大分県):溶岩台地が山国川の浸食を受けて形成された名勝。奇岩・絶壁の渓谷が随所に見られる。青洞門など見所も多い。耶馬日田英彦山国定公園に属する。
・定山渓(北海道):札幌市南西部、原始林に覆われた山が迫る豊平川上流の渓谷に沿って発達した温泉地。「札幌の奥座敷」とよばれる。支笏洞爺国立公園の一部。
・黒部峡谷(富山県):黒部川上・中流域にあるV字谷。花崗岩の断崖で、谷壁の高さは数百mにもおよぶ日本一深い峡谷。中部山岳国立公園に属する。
・瀞峡(三重県・奈良県・和歌山県):熊野川支流の北山川沿いの渓谷。樹林に覆われた絶壁が続く。下流部の8丁(約1km)は「瀞八丁」とよばれ、特に渓谷美にすぐれる。
 吉野熊野国立公園の一部をなす。
・虹の松原(佐賀県):佐賀県北西部、唐津湾に沿って弧状に約5km続く松原。玄海国定公園の一部。

●日本の世界遺産(2014年1月現在)
・試験対策→しっかり覚えておくこと

【文化遺産】
・法隆寺地域の仏教建造物(1993年12月)
・姫路城(1993年12月)
・古都京都の文化財(1994年12月)
・白川郷・五箇山の合掌造り集落(1995年12月)
・原爆ドーム(1996年12月)
・厳島神社(1996年12月)
・古都奈良の文化財(1998年12月)
・日光の社寺(1999年12月)
・琉球王国のグスク及び関連遺産群(2000年12月)
・紀伊山地の霊場と参詣道 (2004年7月)
・石見銀山遺跡とその文化的景観(2007年6月)
・平泉−仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群(2011年6月)
・富士山―信仰の対象と芸術の源泉(2013年6月)

【自然遺産】
・屋久島(1993年12月)
・白神山地(1993年12月)
・知床(2005年7月)
・小笠原諸島(2011年6月)

●注意すべき山・川・湖・島
・試験対策→しっかり覚えておくこと

・山の高さベスト3:
 ?富士山(静岡県・山梨県)?北岳(山梨県)?奥穂高岳(長野県・岐阜県)
・各地方最高峰:旭岳(北海道)/燧ヶ岳(福島県・東北地方)/八剣山[仏経ヶ岳](奈良県・近畿地方)/大山(鳥取県・中国地方)/石鎚山(愛媛県・四国地方)/宮之浦岳(鹿児島県屋久島・九州地方)
・日本三名山:富士山(静岡県・山梨県)/立山(富山県)/白山(石川県)
・川の長さベスト3:?信濃川?利根川?石狩川
・川の流域面積ベスト3:?利根川 ?石狩川 ?信濃川
・日本三急流:最上川(山形県)/富士川(山梨県・静岡県)/球磨川(熊本県)
・湖の広さベスト3:?琵琶湖(滋賀県)?霞ヶ浦(茨城県)?サロマ湖(北海道)
・湖の深さベスト3:?田沢湖(秋田県)?支笏湖(北海道)?十和田湖(青森県・秋田県)
・島の大きさベスト3:?沖縄島?佐渡島?奄美大島(※主要4島及び北方領土を除く)

●地形・気象用語
・試験対策→しっかり覚えておくこと

・リアス式海岸:山地の沈降により生じた鋸歯状の屈曲を持つ海岸。
  【代表例】三陸海岸南部、志摩半島、若狭湾。
・カルデラ:火山の中心部に形成された大規模な円形またはそれに近い凹地。
  【代表例】阿蘇山(熊本県)。
・成層火山:溶岩と砕屑物が何層にも堆積して形成され、円錐形の山体と広い裾野を持つ。 【代表例】富士山(静岡県・山梨県)。
・溶岩ドーム:溶岩の粘性が大きく、高さの割にすそ野の広がりが狭い。
  【代表例】大山(鳥取県)、昭和新山(北海道)。
・カルスト地形:石灰岩地域の溶食によってできた地形。【代表例】秋吉台・秋芳洞
 (山口県)。
・扇状地:河川が山地から平地に流れ出す際、谷の出口を頂点に、河川が運んできた砂などが扇形に堆積してできる地形。【代表例】甲府盆地(山梨県)。
・三角州:河川が運んできた砂などが河口付近に堆積してできる地形。
 【代表例】太田川⇒広島平野。
・フォッサマグナ:本州中央部を横断する大地溝帯。日本を地質構造上、東北日本と西南日本に分ける。
・フェーン:山地から吹き下ろす高温で乾燥した風。日本では夏の日本海側に典型的に見られる。

●県名と異なる県庁所在地名
・試験対策→しっかり覚えておくこと

岩手県(盛岡市)/宮城県(仙台市)/茨城県(水戸市)/栃木県(宇都宮市)/
群馬県(前橋市)/石川県(金沢市)/山梨県(甲府市)/三重県(津市)/
島根県(松江市)/香川県(高松市)/愛媛県(松山市)/沖縄県(那覇市)

●その他の重要データ

・試験対策→しっかり覚えておくこと

・日本の大まかな位置:北緯20度〜45度/東経123度〜154度
・国土の面積:約37万8千平方キロメートル
・国土を構成する島の数:6,852
・東経135度が通る都市:兵庫県明石市
・東経140度・北緯40度:秋田県大潟村
・東京の年平均気温:15.9℃
・東京の年間降水量:1466.7mm
・年平均気温18℃台の都市:鹿児島
・9月の降水量が400mm台の都市:高知
・年平均気温20℃台の都市:那覇/奄美
・一日の最高気温:40.9℃(2007年8月16日:埼玉県熊谷市、岐阜県多治見市)
・夏日:一日の最高気温が25℃以上の日。
・真夏日:一日の最高気温が30℃以上の日。
・猛暑日:一日の最高気温が35℃以上の日。
・熱帯夜:最低気温が25℃より下がらない夜。
・冬日:一日の最低気温が0℃未満の日。
・真冬日:一日の最高気温が0℃未満の日。

<日本地理>重要教材の無料ダウンロード(学習)コ−ナー

●2013年度第1次試験<日本地理>問題用紙
http://hello.ac/guide/2013geography.pdf

●2012年度第1次試験<日本地理>問題用紙
http://hello.ac/guide/2012geography.pdf

●2011年度第1次試験<日本地理>問題用紙
http://hello.ac/guide/2011geography.pdf

●2010年度第1次試験<日本地理>問題用紙
http://hello.ac/guide/2010geography.pdf

●通訳案内士試験対策<最強の地図帳>(1)項目別地図帳
http://hello.ac/geography/map.pdf

●通訳案内士試験対策<最強の地図帳>(2)都道府県別地図帳
http://hello.ac/houbun/geography/map.prefectures.pdf

●マラソンセミナー<日本地理>テキスト
http://hello.ac/marathon2012version/geographytext.pdf

●第1次邦文試験対策<特訓1800題>無料自習学習コーナー
http://hello.ac/streaming/clinic/clinic_houbun/index.html

●マラソンセミナー<日本地理>DVD学習コース
http://hello.ac/materials/books.pdf

以上

通訳案内士試験<一般常識の最重要事項のまとめ>(2014年度受験対策)

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通訳案内士試験<一般常識の最重要事項のまとめ>(2014年度受験対策)

●<一般常識>通訳案内士試験ガイドライン

【試験方法】
・試験は、現代の日本の産業、経済、政治及び文化についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、外国人観光旅客の関心の強いものについての知識を問うものとする。
・試験の方式は、多肢選択式(マークシート方式)とする。
・試験時間は40 分とする。
・毎年の出題レベルをできる限り同じにするため、満点を100点とし、平均点が60点程度となるような出題に努める。
・問題の数は、40問程度とする。
・内容は、高校の現代社会の教科書をベースにしつつ、新聞(一般紙)に掲載されているような最近の時事問題や最新の『観光白書』に掲載されているような観光をめぐる主な動向を加味する。

【合否判定】
・合否判定は、平均点が60点程度となることを前提に、概ね60点を合格基準点として行う。

●<一般常識の最重要事項のまとめ>

<訪日外国人旅行者、初の1000万人突破>(重要度★★★)
日本政府観光局(JNTO)によると、2013年の訪日外国人旅行者数は累計で1036万人と大台を突破した。ビザの緩和や円安効果で、3012年より24.0%の増加となった。国別では、(1)246万人(韓国)、(2)222万人(台湾)、(3)131万人(中国)(4)米国(80万人)(5)香港(75万人)(6)タイ(45万人)となっている。「観光立国」をめざす政府は、2003年以降、「訪日外国人旅行者1000万人」を目標にビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)などに取り組んできたが、訪日外国人数はこの10年でほぼ倍増した。詳しくは、下記をご参照ください。http://www.jnto.go.jp/jpn/news/data_info_listing/pdf/pdf/140117_monthly.pdf

【観光ビザ緩和、LCC、円安などが追い風に】
訪日外国人客増加の背景には、中国人向けや東南アジア諸国連合(ASEAN)向け観光ビザの発給要件緩和のほか、入国管理手続きの改善など受け入れ体制の整備、格安航空会社(LCC)の就航拡大・増便などがある。都内の主要ターミナルでは、英語、中国語、ハングル語の案内表示を充実させ、外国人客への「おもてなし」体制が拡充しつつある。また、2013年はアベノミクス効果で急速な円安が進んだことも追い風になり、訪日外国人にとってツアー料金や日本での購入商品に割安感が生じている。

【訪日客の約69%は中国語圏、ハングル圏】
訪日外国人は2003年に521万人だったが、その後、増加傾向を見せた。リーマンショック後の2009年に大きく落ち込んだが、2011年以降再び増加基調にあり、2013年に1000万人を突破した。1000万人の訪日外国人がもたらす経済効果は、国内総生産(GDP)で見た個人消費を1%程度押し上げる、との試算もある。国内人口が減少していく中で、外国人観光客の誘致をめざすインバウンドツーリズム政策は、景気へのプラス効果や地方経済の活性化にもつながる手段として期待されている。
2013年の訪日外国人の国別内訳は、韓国が全体の24%、台湾が21%、中国が13%、米国が8%、香港7%、タイ4%で、その他が23%となっている。領土問題や歴史認識問題などで日中韓の関係が冷え込んでいる中でも、訪日外国人の約69%がハングルおよび中国語圏からである点は見逃せない。

【世界観光順位では日本はまだ“途上国”】
しかし、世界全体の中で訪日外国人旅行者数を見ると、日本はまだ「観光先進国」の仲間入りにはほど遠い。国連の専門機関である世界観光機関がまとめた「世界観光ランキング」(2012年)では、世界最大の観光大国・フランスへの外国人旅行者数は8301万人と群を抜いている。2位は米国の6696万人、3位は中国の5772万人、4位がスペインの5770万人、5位がイタリアの4636万人…などの順。日本は2012年時点で836万人と33位で、フランスの10分の1程度にすぎない。
1000万人を達成した2013年の日本の世界順位は、30位以内に入る可能性がある。さらに昨年9月には2020年夏季五輪・パラリンピックの東京開催が決定し、再び世界の目が日本に向かい始めている。これを新たな追い風に、政府は2020年までに訪日外国人旅行者数を「2000万人」とする目標を掲げている。その実現に向けて、外国人客のための環境整備や国際会議の誘致、日本の魅力の対外発信強化など、多方面での一層のプロモーション活動(誘客努力)が求められる。

<消費税増税>(重要度★★★)
2012年8月10日に、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税等の一部を改正する等の法律案」が可決され、下記により、消費税が増税となることが決まった。
(第1段階)2014年4月に8%(消費税6.3%/地方消費税1.7%)
2014年4月からの消費税増税8%は、2013年10月1日の閣議で決定した。
(第2段階)2015年10月に10%(消費税7.8%/地方消費税2.2%)
2015年10月予定の消費税増税10%の引き上げは、「経済状況などを勘案して判断する予定」。

<日本の世界遺産>(合計17件)(重要度★★★)
【世界遺産とは】
世界遺産とは、1972年のユネスコ(UNESCO)総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づいて世界遺産リストに登録された、遺跡、景観、自然など、人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」をもつ物件のことで、移動が不可能な不動産やそれに準ずるものが対象となっている。(←UNESCOを問う問題が2011年度出題)(←平泉が2012年度出題)
日本国内では、文化遺産13件、自然遺産4件の合計17件が登録されている。

【文化遺産】(計13件)
(1)法隆寺地域の仏教建造物 (1993年12月登録)
(2)姫路城(1993年12月登録)
(3)古都京都の文化財(1994年12月登録)
(4)白川郷・五箇山の合掌造り集落(1995年12月登録)
(5)原爆ドーム(1996年12月登録)
(6)厳島神社(1996年12月登録)
(7)古都奈良の文化財(1998年12月登録)
(8)日光の社寺(1999年12月登録)
(9)琉球王国のグスク及び関連遺産群(2000年12月登録)
(10)紀伊山地の霊場と参詣道(2004年7月登録)
(11)石見銀山遺跡とその文化的景観(2007年6月登録)
(12)平泉−仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群 (2011年6月登録)(←2012年度出題)
(13)富士山―信仰の対象と芸術の源泉(2013年6月)

【自然遺産】(計4件)
(1)屋久島(1993年12月登録)
(2)白神山地(1993年12月登録)
(3)知床(2005年7月登録)
(4)小笠原諸島(2011年6月登録)

【世界遺産暫定リスト掲載物件】
日本政府は登録の前提となる暫定リストに11件(文化遺産のみ)を掲載している。
・文化遺産
(1)武家の古都・鎌倉(1992年10月掲載)
(2)彦根城(1992年10月掲載)
(3)富岡製糸場と絹産業遺産群(2007年1月掲載)
(4)長崎の教会群とキリスト教関連遺産(2007年1月掲載)
(5)飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群(2007年1月掲載)
(6)国立西洋美術館本館(2007年9月掲載)
(7)北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群(2009年1月掲載)
(8)九州・山口の近代化産業遺産群(2009年1月掲載)
(9)宗像・沖ノ島と関連遺産群(2009年1月掲載)
(10)百舌鳥・古市古墳群(2010年11月掲載)
(11)金を中心とする佐渡鉱山の遺産群(2010年11月掲載)

<訪日外国人客関係データ>(重要度★★★)(よく出題される!)
・訪日外国人客数:861万人(2010年)、622万人(2011年)、836万人(2012年)、1036万人(2013年)(←2012年度出題)
・国別訪日外国人客数ベスト6(2013年):(1)246万人(韓国)、(2)222万人(台湾)、(3)131万人(中国)(4)米国(80万人)(5)香港(75万人)(6)タイ(45万人)(←2010年度、2012年度出題)
・都道府県訪問率(2011年):(1)東京都(52.7%)、(2)大阪府(24.5%)、(3)京都府(17.3%)、(4)神奈川県(13.0%)、(5)福岡県(9.1%)、 (6)千葉県(8.6%)、(7)愛知県(8.5%)
・観光客のうち個人旅行者の比率:63.8%(2009年)、59.2%(2010年)、59.8%(2011年)
・団体旅行比率が最も高いのは中国で、76.3%(2011年)
・観光客が訪日旅行に期待すること(2011年):(1)日本食(63.3%)、(2)「温泉」(46.9%) 、(3)ショッピング(40.1%)、(4)「自然、四季、田園風景」(39.0%)、(5)「旅館」(32.5%)
・特に満足した食事(2010年):(1)「寿司」(44.0%)、(2)「ラーメン」(24.0%)、(3)「刺身」(19.7%)、(4)「うどん」(10.8%)、(5)「天ぷら」(9.7%)

<出国日本人関係データ>(重要度★)
・出国日本人数:1,545万人(2009年)、1,664万人(2010年)、1,699万人(2011年)、1,849万人(2012年)
・国・地域別日本人訪問者数(2012年):(1)351万人(韓国)、(2)351万人(中国)、(3)324万人(米国)

<その他の重要データ>(重要度★★)
・日本の人口:1億2730万人(2013年10月1日)
・日本に住む外国人の人数:208万人(2011年末)
・日本に住む外国人の国籍・出身地別人数(2011年末):(1)67万人(中国)(2)55万人(韓国・朝鮮)(3)21万人(ブラジル)(←2009年度出題)
・合計特殊出生率:1.41(2012年)(←2010年度出題)
・65歳以上人口構成比:25.0%(2013年9月15日)(←2010年度出題)
・労働力人口(全就業者数)(総務省発表):は6,246万人(2013年3月)
・完全失業者数(総務省発表):277万人(2013年1月〜3月平均)
・雇用者に占める非正規の職員・従業員の人数(比率):1870万人(36.3%)(2013年1月〜3月平均)(←2010年度出題)
・実質国内総生産:519兆6210億円(2012年度)
・実質経済成長率(実質):1.0%(2012年度)
・消費者物価指数上昇率(日本銀行):-0.3%(2012年)
・2014年度予算の一般会計総額:95兆8823億円(新規国債発行額は41兆2500億円で、一般会計に占める割合は43.0%)
・輸出総額(確定値):63兆7476億円(2012年)
・輸入総額(確定値):70兆6886億円(2012年)
・日本の貿易相手国(輸出)1位:中国、2位:米国、3位:韓国、4位:台湾(←2012年度出題)
・日本の貿易相手国(輸入)1位:中国、2位:米国、3位:オーストラリア、4位:サウジアラビア(←2012年度出題)
・外貨準備高:1兆2579億6400万ドル(約125兆円)(2013年4月)
・国債残高: 732兆円(2012年度末財務省予測)
・国債の国内消化率:94%(2011年度末概算)
・「国の借金」(国債、借入金、政府短期証券の合計):991兆6011億円(2013年3月)(国民一人あたり、約782万円)
・個人金融資産残高: 1547兆円(2013年3月)
・完全失業率:4.1%(2013年3月)
・有効求人倍率:0.86倍(2013年3月)
・総合食料自給率(カロリーベース):39%(2012年概算)
・乗用車生産台数:855.4万台(2012年)

<重要な略語>(重要度★★★)
・ASEAN:(東南アジア諸国連合)Association of South‐East Asian Nations(←2007年度出題)
・ASV:(先進安全自動車)Advanced Safety Vehicle(←2012年度出題)
高度道路交通システムの一部で、自動車にさまざまな先端技術を用い車両そのものが運転を支援するというプロジェクト。また、その車両そのもののことを指す。
・APEC:(アジア太平洋経済協力)Asia-Pacific Economic Cooperation(←2007年度出題)
・BRT:(バス高速輸送システム)Bus Rapid Transit(←2012年度出題)
バス専用道路や常設の専用バスレーンを設け、一般道路における通常の路線バスよりも高速に運行し、定時性を確保しようとする輸送システムである。
・CIS:(独立国家共同体)Common wealth of Independent States
・COP:(気候変動に関する国際連合枠組条約)United Nations Framework Convention on Climate(←2009年度出題)
・DAC:(開発援助委員会)Development Assistance Committee)(OECDの主要委員会)(←2007年度出題)
・EPA:(経済連携協定)Economic Partnership Agreement(←2007年度、2012年度出題)
・EU:(欧州連合)European Union
・FRB:(連邦準備制度理事会)Federal Reserve Board(現在の議長は、バーナンキ氏)(←2009年度出題)
・FTA:(自由貿易協定)Free Trade Agreement(←2007年度、2012年度出題)
・GATT:(関税・貿易に関する一般協定)General Agreement on Tariffs and Trade(←2009年度出題)
・GDP:(国内総生産)Gross Domestic Product(←2010年度、2012年度出題)
・IATA:(国際航空運送協会)International Air Transport Association(←2012年度出題)
国際線を運航する航空会社、旅行代理店、その他の関連業界のための業界団体。
・ICCA: International Congress and Convention Association(←2012年度出題)
国際会議、イベント、コンベンションの振興、復興を目的に、国際会議関連企業、政府機関、専門家集団がまとまって設立した国際機関で、これらコンベンション関連産業や団体を包括する立場をとる。
・IMF:(国際通貨基金)International Monetary Fund(←2009年度出題)
・IWC:(国際捕鯨委員会)International Whaling Commission
・JETRO:(日本貿易振興会)Japan External Trade Organization
・JICA:(国際協力機構)Japan International Cooperation Agency
・LCC:(ローコストキャリア)Low Cost Carrier(←2012年度出題)
効率的な運営により低価格の運賃で運航サービスを提供する航空会社を指す。米国の航空自由化を契機に登場し、世界的に航空規制緩和が進む中で各地に数多く誕生してきた。
・LRT:(Light Rail Transit)(←2012年度出題)
近年、欧米を中心とする各都市において都市内の道路交通渋滞緩和と環境問題の解消を図るために導入が進められている新しい交通システム。
・MICE:企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event) の頭文字のこと。
多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称。(←2012年度出題)
・MRJ:(Mitsubishi Regional Jet)(←2012年度出題)
三菱リージョナルジェットは、現在三菱航空機を筆頭に開発・製造が進められている小型旅客機。
・NAFTA:(北米自由貿易協定) North American Free Trade Agreement(←2007年度、2012年度出題)
・ODA:(政府開発援助)Official Development Assistance(←2007年度出題)
・OECD:(経済協力開発機横)Organization for Economic Cooperation and Development(←2008年度出題)
・OPEC:(石油輸出国機構)Organization of Petroleum Exporting Countries
・TOB:(公開買付け)takeover bid(←2007年度出題)
・PPP:(官民のパートナーシップ)Public Private Partnership(←2007年度出題)
・TPP:(環太平洋戦略的経済連携協定)Trans-Pacific Partnership、または、Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement(←2012年度出題)
・UN:(国際連合)United Nations
・UNDP:(国連開発計画)United Nations Development Programme
・UNESCO:(ユネスコ)United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization(←2008年度出題)
・UNWTO:(世界観光機関)(United Nations)World Tourism Organization
・USDA:(米国農務省)United States Department of Agriculture
・WFP:(世界食糧計画)World Food Programme
・WHO:(世界保健機関)World Health Organization(←2012年度出題)
・WTO:(世界貿易機関)World Trade Organization
・WTTC:(世界旅行ツーリズム協議会)World Tourism and Travel Council(←2012年度出題)
世界のツーリズム関連企業のトップ約100名で構成される民間の非営利団体であり、観光に関する主要分野の民間企業を世界規模でカバーする唯一の機関です。
・EEZ:(排他的経済水域)Exclusive Economic Zone
・FTA:(自由貿易協定)Free Trade Agreement
・ICRW:(国際捕鯨取締条約)International Convention for the Regulation of Whaling
・IQ(輸入数量制限の輸入枠)Import Quota
・JAS(日本農林規格)Japanese Agricultural Standard

<国際連合>(重要度★★)
・国際連合の成立:1945年10月24日
・国際連合本部所在地:アメリカ・ニューヨーク
・原加盟国:51カ国
・現在の加盟国数:193カ国(2011年7月14日〜)
・現在の国連事務総長:潘基文(パン・ギムン/韓国)(2007年〜)
・国連事務総長の任期:5年(2期10年務めるのが慣例となっている)
・国際司法裁判所の所在地:オランダ・ハーグ
・安全保障理事会の構成:常任理事国(米・英・仏・中・露)と非常任理事国(任期2年/10カ国)の計15カ国

<EU=欧州連合>(重要度★★)
・現在の加盟国数:27カ国
・EU本部所在地:ベルギー・ブリュッセル
・EUに関する条約(発効年):マーストリヒト条約(1993)⇒アムステルダム条約(1999)⇒ニース条約(2003)
・2007年に加盟した国:ルーマニア/ブルガリア
・加盟候補国:トルコ/クロアチア/マケドニア

<ASEAN=東南アジア諸国連合>(重要度★★)
・ASEAN加盟国:インドネシア/フィリピン/マレーシア/タイ/シンガポール/ブルネイ/ベトナム/ミャンマー/ラオス/カンボジアの10カ国 ※本部=インドネシア・ジャカルタ
・ASEAN+3:1997年のアジア通貨危機以後、ASEAN首脳・財相・外相会議に日本・中国・韓国が参加している。
・東アジア共同体(EAC)構想:ASEAN+3にインド・オーストラリア・ニュージーランドを加えた16カ国で、2007年1月フィリピン・セブにおいて第2回東アジア首脳会議が行われた。

<オリンピック関連>(重要度★★★)
【オリンピック夏季大会開催地】
・シドニー(オーストラリア)(2000年)
・アテネ(ギリシャ)(2004年)
・北京(中国)(2008)
・ロンドン(イギリス)(2012年7月27日〜8月12日)  
・リオデジャネイロ(ブラジル)(2016年予定)
・東京(2020年予定)

【オリンピック冬季大会開催地】
・ソルトレークシティ(アメリカ)(2002年)
・トリノ(イタリア)(2006年)
・バンクーバー(カナダ)(2010年)
・ソチ(ロシア)(2014年予定)
・平昌(ピョンチャン)(韓国)(2018年予定)

<国内政治>(重要度★★★)
【国会】
・衆議院議員の定数:480人・・・小選挙区300名(300区)/比例代表180名(11区)
・参議院議員の定数:242人・・・選挙区146名(47区)/比例代表96名(1区)
・衆議院議員の任期:4年(ただし、解散の場合には、その期間満了前に終了)
・参議院議員の任期:6年(3年ごとに議員の半数改選)
・選挙人資格:衆議院・参議院選挙ともに満20歳以上の日本国民
・衆議院議員の被選挙権:満25歳以上の日本国民
・参議院議員の被選挙権:満30歳以上の日本国民
・衆議院議員選挙制度:小選挙区比例代表並立制  ★小選挙区では1選挙区から1名選出
・参議院議員選挙制度:選挙区制・非拘束名簿式比例代表制  ★選挙区は都道府県単位/比例代表は全国単位
・通常国会(常会):毎年1回、1月中に召集される。会期は150日。
・臨時国会(臨時会):臨時の必要に応じて開かれる。会期は両院一致の議決による。
・特別国会(特別会):総選挙後30日以内に内閣総理大臣を指名するために開かれる。
(※衆議院が解散されたときは、解散の日から40日以内に衆議院議員の総選挙を行わねばならない)。

<憲法と自衛隊関連>(重要度★★)
・日本国憲法公布:1946(昭和21)年11月3日・日本国憲法施行:1947(昭和22)年5月3日
・日本国憲法の三大原理:?国民主権?基本的人権の尊重?平和主義
・自衛隊の発足:1954年
・国連平和維持活動等(PKO)協力法成立:1992年

●<一般常識>重要教材の無料ダウンロード(学習)コ−ナー

・2013年度<一般常識>試験問題
http://hello.ac/guide/2013generalknowledge.pdf
・2012年度<一般常識>試験問題
http://hello.ac/guide/2012generalknowledge.pdf
・2011年度<一般常識>試験問題
http://hello.ac/guide/2011generalknowledge.pdf
・2010年度<一般常識>試験問題
http://hello.ac/guide/2010generalknowledge.pdf
・マラソンセミナー<一般常識>テキスト
http://hello.ac/marathon2012version/generalknowledgetext.pdf
・第1次邦文試験対策<特訓1800題>無料自習学習コーナー
http://hello.ac/streaming/clinic/clinic_houbun/index.html
・マラソンセミナー<一般常識>DVD学習コース
http://hello.ac/materials/books.pdf

以上

通訳案内士試験<英語以外の外国語の受験対策に使った教材および勉強法>

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通訳案内士試験<英語以外の外国語の受験対策に使った教材および勉強法>
ブログに、通訳案内士試験、仕事<何でも質疑応答>コーナーを新設しましたところ、早速、色々なご質問を頂戴いたしております。
つきましては、合格者の方にお願いなのですが、下記のご質問に対して、ご回答いただけたら幸甚に存じます。
ご回答は、個人情報削除の上、メルマガにて公開させていただきたく、ご了承ください。ご回答宛先:info@hello.ac
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ご質問(1)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
英語以外の各外国語の第1次筆記試験、第2次口述試験受験対策に使った教材および勉強法を具体的にご教示ください。

●中国語(1049→143)(13.6%)

●韓国語(409→52)(12.7%)

●フランス語(195→45)(23.1%)

●スペイン語(102→24)(23.5%)

●ドイツ語(67→15)(22.4%)

●ロシア語(72→13)(18.1%)

●イタリア語(54→11)(20.4%)

●ポルトガル語(46→9)(19.6%)

●タイ語(15→3)(20.0%)

<凡例>
(  )内の数字は、2012年度の(受験者数→合格者)を示す。%は、2012年度の合格率を示す。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ご質問(2)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
植山様
いつも貴重な情報を配信してくださりありがとうございます。
先日の<英語、フランス語どちらで受験したらいいの?>という質問とその回答はとても参考になりました。複数の言語で受験したからと言っても、必ずしも仕事の数や安定につながらない、という事がよく分かりました。
私は今年、英語で受験予定ですが、将来的にはドイツ語にも挑戦したほうが良いのか迷っていた所です。と言いますのも、回答者の方がおっしゃっているように、勉強中はもちろん、仕事を初めてからも「頭の切り替え」が大変そうだなと思ったからです。
実際に複数の言語で仕事をされている方、頭を切り替えるために、また、それぞれの言語のレベルをキープするために何か努力されていることがあれば教えていだだければ幸いです。
言語面だけでなく、ガイドをする旅行客への対応も大きくことなると思いますが、(同じ英語圏でもイギリス人とアメリカ人では性格や興味のあることなど異なるように)、特に出身国別に何か注意されていることなど、何でも構いませんので仕事の裏話があれば教えてください。
これからも、多言語での通訳案内士を目指す人にアドバイスをいただければ幸いです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
通訳案内士試験、仕事<何でも質疑応答>コーナーのURL
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/c/1de4a807b833e1b9ba2a0cf106f55969

「日本的事象英文説明300選」音声ファイル★無料ダウンロードコーナー!

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通訳案内士(通訳ガイド)試験対策「日本的事象英文説明300選」音声ファイル★無料ダウンロードコーナー!
「日本的事象英文説明300選」は、通訳案内士試験受験のバイブルと呼ばれている<受験必携書>で、毎年、本書より出題されています。
これまでに累計で、約20万冊を売り上げたベストセラーです。
著者は、恥ずかしながら、この私でございます。
(*⌒∇⌒*)テヘ♪

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2013年度にもズバリ出題されました!
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●2013年度第1次試験(英語)
本書より「お年玉」「風呂敷」がズバリ出題されて、改めて、本書の重要性が認識されました!
英語以外の外国語で受験される方も、日本的事象を3行程度でまとめた日本文をそれぞれの外国語に訳していただければ、そのまま受験対策になります。
英語以外の外国語での出題例
・スペイン語:七夕、塔(五重の塔)
・フランス語:無形文化財
・ドイツ語:だるま、しゃぶしゃぶ
・ポルトガル語:熱海

●2013年度第2次口述試験(全語学共通)
時間帯【10:00-11:00】浮世絵、旅館
時間帯【11:00-12:00】日本の宗教
時間帯【13:00-14:00】新幹線、居酒屋、日本の伝統芸能
時間帯【14:00-13:00】祇園祭、侍
時間帯【15:30-16:30】絵馬、富士山
時間帯【16:30-18:00】浮世絵、新幹線

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「300選」音声ファイル(英語)(mp3形式)
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下記は、「300選」の音声ファイル(英語)です。ICレコーダー、iPod、iPhone、スマホなどに入れて、いつでもどこでも勉強できます。

UNIT(1):Geography and History(地理・歴史)
http://hello.ac/300sen/unit1.geographyandhistory.mp3

UNIT(2):Sightseeing(観光)
http://hello.ac/300sen/unit2.sightseeing.mp3

UNIT(3):Cuisine(料理)
http://hello.ac/300sen/unit3.cuisine.mp3

UNIT(4):Theatrical Arts and Music(舞台芸術・音楽)
http://hello.ac/300sen/unit4.theatricalartsandmusic.mp3

UNIT(5):Arts and Crafts(美術・工芸)
http://hello.ac/300sen/unit5.artsandcrafts.mp3

UNIT(6):Sports and Games(スポーツ・娯楽)
http://hello.ac/300sen/unit6.sportsandgames.mp3

UNIT(7):Religion(宗教)
http://hello.ac/300sen/unit7.religion.mp3

UNIT(8):Cultural Events and Holidays(文化行事・祝祭日)
http://hello.ac/300sen/unit8.culturaleventsandholidays.mp3

UNIT(9):Lifestyle(生活様式)
http://hello.ac/300sen/unit9.lifestyle.mp3

UNIT(10):Education(教育)
http://hello.ac/300sen/unit10.education.mp3

UNIT(11):Business(ビジネス)
http://hello.ac/300sen/unit11.business.mp3

UNIT(12):About the Japanese(日本人)
http://hello.ac/300sen/unit12.aboutthejapanese.mp3

●前半
UNIT(1)〜UNIT(6):First Half(前半の6 Units)
http://hello.ac/300sen/firsthalf.mp3

●後半
UNIT(7)〜UNIT(12):Second Half(後半の6 Units)
http://hello.ac/300sen/secondhalf.mp3

●すべて
UNIT(1)〜UNIT(12):All(すべて)
http://hello.ac/300sen/all.mp3

「日本的事象英文説明300選」ご希望の方は、下記サイトよりお申込みください。
http://hello.ac/materials/books.pdf


「日本的事象英文説明300選」UNIT【1】 地理・歴史(文字データ)

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「日本的事象英文説明300選」UNIT【1】 地理・歴史(文字データ)
携帯電話、タブレットなどに文字データとして取り込み、個人の自習用としてご利用ください。他への転載は固くお断りします。(Copyright 2013 Ueyama)

UNIT【1】 GEOGRAPHY AND HISTORY
Japanese Climate
Japan has four clear-cut seasons with a rainy season between spring and summer. The Japanese climate is influenced by geographical location, summer and winter monsoons, ocean currents, and topography.
日本にははっきりとした四季があり、春と夏の間に雨季がある。日本の気候は、地理的位置や夏・冬の季節風、海流、地勢に影響されている。

Tsuyu
Tsuyu is the early summer rainy season which begins about the middle of June and lasts about a month. This rain is needed by the farmers at rice-planting time.
梅雨は、6月中旬頃に始まり約1ヶ月続く初夏の雨季である。梅雨による降水は、田植期の農家にとって欠かせないものである。

Taifu
Taifu, or typhoons, are violent tropical storms which often strike Japan from early summer through autumn.
台風は、初夏から秋に日本をしばしば襲う激しい熱帯性暴風雨である。

Kofun
Kofun is a burial mound which was built for the people of the ruling class during the 4th to 7th centuries. It contains numerous funerary objects such as jewels, metal mirrors, and clay figures.
古墳は、4世紀から7世紀の間に支配者階級の人たちのために築かれた埋葬用の塚である。古墳の内部には宝飾品や金属製の鏡や埴輪など多くの副葬品が納められている。

Jomon-bunka
Jomon-bunka, or Jomon Culture, was based on hunting and fishing and was characterized by straw rope pattern pottery. The period extended from about 10,000 B.C. to 300 B.C.
縄文文化は狩猟や漁労を基盤とし、藁の縄目の紋様がついた土器が特徴であった。縄文時代は紀元前10,000年頃から紀元前300年頃まで続いた。

Yayoi-bunka
Yayoi-bunka, or Yayoi Culture, was based on agriculture and was characterized by unglazed pottery, bronze ware and ironware. The period extended from 300 B. C. to 300 A. D.
弥生文化は農耕を基盤とし、素焼きの土器や青銅器や鉄器が特徴であった。弥生時代は紀元前300年から紀元300年まで続いた。

Haniwa
Haniwa are clay figures in the shape of men, women, or animals, especially horses. They were made for ritual use and buried with the dead as funerary objects during the ancient Tumulus period.
埴輪は、男女や動物、特に馬をかたどった土製の像である。埴輪は、古代の古墳時代に儀式用として作られたもので、死者とともに副葬品として埋葬された。

Chotei
Chotei was the Imperial Court where the emperor administered the government. It held an important position in Japanese history until the shogunate government came to power.
朝廷は日本の天皇が政治を行った宮廷であった。幕府が権力を握るようになるまでは、朝廷は日本の歴史において重要な地位を保っていた。

Shogun
Shogun is usually translated as generalissimo. It was originally a temporary title given by the emperor to the commander-in-chief of an expeditionary army. Later, it developed into the official title given by the emperor to the administrative head of the country. This shogunate system lasted until the mid-19th century.
将軍は普通、「総司令官」と訳されている。最初は、遠征軍の最高司令官に対して天皇が与える臨時の称号であった。後に、日本の行政府の長に対して天皇から与えられる正式の称号になった。この将軍の制度は19世紀半ばまで続いた。

Bakufu
Bakufu was the feudal government under the dictatorship of the shogun. It had the absolute power of administration and ruled over the feudal lords of the provinces.
幕府は、将軍の独裁のもとでの封建時代の政府であった。幕府は絶対統治権を持ち、各地の大名を支配した。

Daimyo
Daimyo means a feudal lord. In the feudal ages, Japan was divided into fiefs, each governed directly by a daimyo. However, the absolute power of administration in the country was held by the shogun and his government.
大名とは「封建領主」のことである。封建時代には日本は封建領土に分割されており、それぞれを大名が直接支配していた。だが、日本全土に対する絶対統治権は将軍とその幕府に握られていた。

Samurai
Samurai were originally the servants of government officials who were dispatched from the capital to rural communities during the Heian period. They later became warriors specializing in the martial arts, and eventually some went on to become influential in politics.
侍は、もともと、平安時代に都から地方へ派遣された役人の従者であった。後に、侍は武道を専門とする武士になり、ついには政治への影響力を持つようになる者もいた。

Bushido
"Bushido literally means "The Way of the Bushi" and refers to the Japanese warrior's code of chivalry in the feudal ages. This code embodied the spirit and principles of morality to which the samurai warriors were supposed to adhere. It emphasized loyalty, courage, and honor."
武士道とは文字通りには「武士の道」を意味し、封建時代における武士が守るべき規範を指している。この規範には、武士が守るべき道徳の精神や原則が具体的に述べてあった。それは忠義、勇気、名誉を重視した。

Sakoku
Sakoku was Japan's policy of isolation from the 17th to the mid-19th centuries. Adopted by the Edo government for security from European countries, the policy also ensured control over regional lords by depriving them of their ability to conduct foreign trade.
鎖国は17世紀から19世紀中頃までの日本の隔離政策であった。その政策は、ヨーロッパ諸国に対する日本の安全を目的に江戸幕府に採用され、また、地方の大名が対外貿易に携わる能力を奪うことで、彼らに対する統制を確実なものにした。

Fumie
Fumie was a tablet with the image of Christ or the Virgin Mary. Suspected Christians were ordered to tread on it to prove themselves non-Christian. This practice was carried out during the Edo period to discover hidden Christians in order to eradicate Christianity in Japan.
踏絵はキリストや聖母マリアの像を描いた平板であった。キリシタンと疑われた者は、自らがキリシタンではないことを証明するため、この平板を踏むように命じられた。踏絵の風習は、江戸時代に、キリスト教を根絶する目的で、隠れキリシタンを見つけ出すために行われた。

Terakoya
Terakoya was a popular school for the children of commoners in the Edo period. The curriculum consisted of the reading and writing of Chinese characters, and, in the more commercial districts, the study of abacus.
寺子屋は、江戸時代に庶民の子供の間で親しまれていた学校であった。学習内容は、漢字の読み書きの他、商業が盛んな地域では算盤の練習からなっていた。

Ronin
Ronin originally meant a wandering and lordless samurai or feudal warrior. Today the word is also used for students who have failed the university entrance examination and are preparing to take the examination again the following year.
浪人はもともと主君を持たずに放浪する侍、すなわち武士のことであった。今日では、大学入試に落ちて、翌年の再受験のために準備をしている学生を意味する言葉としても使われている。

Kimigayo
"Kimigayo, ""His Majesty's Reign," is the national anthem of Japan. The words are from the Kokinshu Imperial Anthology and the music was composed by an Imperial musician with the help of a German musician early in the Meiji era. It is played or sung on ceremonial occasions."
君が代は日本の国歌である。その歌詞は古今和歌集から取ってあり、曲は、明治時代初期に、ある宮廷音楽家がドイツの音楽家の助力を得て作曲したものであった。君が代は儀式において演奏されたり歌われたりする。

韓国語の受験に使用した教材と勉強法

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通訳案内士試験<韓国語の受験対策に使った教材および勉強法>
<英語以外の外国語の受験対策に使った教材および勉強法>に関して、韓国語で受験したAさんから体験記を頂戴しましたので、ご紹介させていただきます。
他の外国語で受験する方にも参考になりますので、ご覧いただきたいと存じます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
韓国語の受験に使用した教材と勉強法
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植山先生、いつもいつも受験生のために、暖かいご支援ありがとうございます。
覚えている範囲ですが、韓国語で受験なさる方々のために、少しでも参考になれば幸いと思い、メールさせていただきます。

【第一次試験】
☆過去15年間の過去問題:
時間を区切って(二時間)解き、納得できるまで学習。これを3回り、試験前日まで繰り返しました。特に単語のみ書き出したノートをつくり(韓国語版、出る単)覚え文章の中でつかえるまで学習。派出語も。やはりこれも出来るだけ繰り返しました。何度繰返したのか覚えていません。

☆日本的事象Q&A (ハロー教材):
韓国語に訳しひたすら書いて覚えました。
下記サイトから無料ダウンロードできます!
http://www.hello.ac/openbooks/kyouhon.php#kyohon

☆「日本的事象英文説明300選」(ハロー教材): 
韓国語に訳しひたすら書いて覚えました。3回りくらいは書いたと思います。

「日本的事象英文説明300選」UNIT【1】 地理・歴史(文字データ)
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/0bb941b531981380a301e8336c91b039

「日本的事象英文説明300選」音声ファイル★無料ダウンロードコーナー!
 http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/486295a231d16628913489fb16d0c785

☆第二次英語口述試験対策特訓セミナー1,2,3: 
二次対策の資料ですが、このテキストを韓国語に訳し、書いて覚えました。下記サイトから無料ダウンロードできます!

「特訓セミナー(1)」(テキスト)
http://hello.ac/tokkunseminartext/tokkunseminartext1.pdf

「特訓セミナー(2)」(テキスト)
http://hello.ac/tokkunseminartext/tokkunseminartext2.pdf

「特訓セミナー(3)」(テキスト)
http://hello.ac/tokkunseminartext/tokkunseminartext3.pdf

【第二次試験】
☆言わずと知れた「日本的事象英文説明300選」: 
韓国語に訳したものを、常に携帯しひたすらぶつぶつ。ジョキングしながらのぶつぶつは、非常に効果的であったように思います。

☆第二次英語口述試験対策特訓セミナー1,2,3: 
韓国語に訳したものを、やはりぶつぶつ。ひたすらぶつぶつ。変な人と思われようと、歩きながら、ジョキングしながら、座禅会で座っているときは、心の中でぶつぶつ。

☆英語以外第二次口述試験直前セミナー資料: 
予想問題60選は、とっても有り難かったです。直前に集中して覚えることが出来たので。勿論いただいた資料は日本語でしたので、韓国語に訳し、直前一週間はこれのみに、集中しました。絞り込める資料をいただいたことで、落ち着いて臨めたと思います。

英語以外の外国語の<項目別質問集>
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/8c7b21e6a354fb8d95298c14ef9b374e

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第2次口述試験対策<日本的事象英文説明最重要60選>
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日本的事象の中で、最重要と思われる60題を厳選し、質疑応答形式にしてまとめました。最後の知識の整理にご利用ください。
英語以外の外国語で受験される方は、模範解答の日本語部分をご自分の受験外国語に訳してご利用ください。

<日本的事象英文説明最重要60選>のPDF
(下記の文と同じですが見やすいです。印刷する場合は、こちらをご利用ください。)
http://hello.ac/2013.12.4chokuzen.pdf

[自然]

(1)What is Japan's climate like?
There are four distinct seasons in Japan; spring, summer, fall and winter. There is also a rainy season between spring and summer. Japan's climate is influenced by summer and winter monsoons, ocean currents and topographical features.

(1)日本の気候はどのようなものか。
日本には春夏秋冬というはっきりした四季があり、春と夏の間には雨季もある。日本の気候は、夏と冬の季節風、海流、地勢に影響を受けている。

(2)How big is Japan?
Japan's land area is about 378,000 km2, which is slightly smaller than the state of California in the United States or slightly larger than the entire size of Germany. Japan's archipelago stretches some 3,500 km (2,170 miles)between the northernmost and southernmost points.

(2)日本の大きさはどれくらいか。
日本の陸域面積は約378,000 km2で、米国のカリフォルニア州よりも少し小さく、ドイツの全面積よりも少し大きい。日本列島は北端から南端まで約3,500 km (2,170マイル)伸びている。

(3)Please tell me about the topographical features of Japan.
Japan is a very mountainous island nation. Although its total land area is a little smaller than California, 67% is covered by mountains. Plains account for only 13%. Japan also has 80 of the world's 800 active volcanoes.

(3)日本の地形的な特徴について教えてほしい。
日本は非常に山がちな島国である。日本の全陸域面積がカリフォルニアよりも少し小さいのに、67%が山地である。平野はわずか13%である。また、世界に800個ある活火山のうち110個が日本にある。

(4)Why are there many volcanoes in Japan?
It is because Japan is located on the circum-Pacific earthquake belt. There are about 110 active volcanoes in Japan.

(4)なぜ日本にはたくさんの火山があるのか。
それは日本が環太平洋地震帯の一部に位置しているからだ。日本には約110の活火山がある。

(5)Why are there so many hot springs in Japan?
The number of hot springs has a lot to do with the number of volcanoes. Because Japan has lots of volcanoes, it abounds in natural hot springs.

(5)なぜ日本には非常に多くの温泉があるのか。
温泉の数は火山の数と大いに関係する。日本には多くの火山があるので、日本は温泉に恵まれている。

(6)Why are there many earthquakes in Japan?
The Japanese archipelago is situated along the North American Plate and the Eurasian Plate. Squeezed in under these plates are the Pacific Plate and the Philippines Sea Plate, which makes the landforms unstable, causing a lot of earthquakes in and around Japan.

(6)なぜ日本は地震が多いのか。
日本列島は北米プレートとユーラシアプレートに沿って位置している。これらのプレートの下に押し込まれているのが太平洋プレートとフィリピン海プレートである。そのことが地形を不安定にし、多くの地震が日本や日本近辺に発生するのである。

(7)What is typhoon?
Typhoons, or Taifu, are violent tropical storms which often strike Japan from early summer through autumn.

(7)台風とは何か。
台風は、初夏から秋に日本をしばしば襲う激しい熱帯性暴風雨である。

(8)What is tsuyu?
Tsuyu is the early summer rainy season which begins about the middle of June and lasts about a month. This rain is needed by the farmers at rice-planting time.

(8)梅雨とは何か。
梅雨は、6月中頃に始まり約1ヶ月続く初夏の雨季である。梅雨は田植期の農家にとって欠かせないものである。

(9)What is the charm of spring in Japan?
In early May, trees are covered in fresh green. Above all, spring is the season when cherry blossoms bloom so beautifully, and people enjoy “hanami,” or Cherry-Blossom-Viewing picnics, under the trees. Also, since it is neither too hot nor too cold, spring is one of the best seasons to travel.

(9)日本の春の魅力は何か。
5月初旬木々は新しい緑に包まれる。とりわけ春は桜が非常に美しく開花し、人々は木の下で花見を楽しむ季節である。また、暑すぎず寒すぎないので、春は旅行をするには最もよい季節のひとつである。

(10)What is the charm of summer in Japan?
If you are interested in outdoor activities, you can enjoy swimming in the sea or climbing mountains. You can also enjoy viewing fireworks displays and Bon dances, throughout Japan in summer.

(10)日本の夏の魅力は何か。
野外活動に興味があるのなら、海水浴や登山を楽しむことができる。また夏は日本各地で花火大会や盆踊りを楽しむことができる。

(11)What is the charm of autumn in Japan?
Because it is neither too hot nor too cold, it is one of the best seasons to travel. Besides, a lot of delicious food including seafood and vegetables in season is available in autumn. Also, you can enjoy viewing the beautifully changing colors of autumnal leaves in the mountain.

(11)日本の秋の魅力は何か。
暑すぎず寒すぎないので、秋は旅行するには最もよい季節のひとつである。それに、魚介類や野菜を含むたくさんの旬のおいしい食べ物が秋に出回る。また、美しく色づき始めている山の紅葉を楽しむことができる。

(12)What is the charm of winter in Japan?
You can enjoy skiing and snowboarding in ski resorts such as Niseko in Hokkaido. Its powdery snow is regarded as the best in Japan. Also, I can recommend that you go to Zaozan, on the border of Miyagi and Yamagata Prefectures. This place is famous for its winter landscape of ice-covered trees.

(12)日本の冬の魅力は何か。
北海道ニセコのようなスキーリゾートでスキーやスノーボーディングを楽しむことができる。ニセコの粉雪は日本で最高のものと見なされている。さらに、宮城県と山形県の境にある蔵王へ行くことを勧める。蔵王は雪をかぶった木々の冬の景観で有名である。
                        
[歴史]

(13)Who do you think is the most important person in Japanese history?
I think it's Tokugawa Ieyasu, who lived from 1543 to 1616. He was the founder and first shogun of the Tokugawa Shogunate, which was to maintain effective rule over Japan from 1600 through 1867. With his sweeping victory in the Battle of Sekigahara in 1600, Ieyasu became the most powerful warrior leader in Japan, and in 1603 he assumed the title of the shogun, thus succeeding in the reunification of Japan. Ieyasu established the “bakuhan” (literally, shogunate-domain)system, which was the political, economic, and social foundation of the entire Edo period.

(13)日本の歴史の中で最も重要な人は誰だと思うか。
それは徳川家康だと思う。彼は1543年から1616年まで生きた人だ。彼は徳川幕府を創設しその初代将軍だった。幕府は1600年から1867年まで日本を効果的に支配することを続けることになった。1600年の関ヶ原の戦いで大勝した家康は日本で最も力のある戦国大名となった。そして1603年に将軍に就任し、よって日本を再び統一することに成功した。家康は幕藩体制を作った。それは江戸時代全体の政治的、経済的、社会的基盤であった。

(14)What do you think is the most important historical event in Japan?
It was the Meiji Restoration. It is narrowly defined to refer to the 1867 coup d'etat that overthrew the Tokugawa shogunate, but it more broadly marked the beginning of Japan's modernization. Following the opening of the country to the West in the mid-19th century, Japan had an influx of various foreign things from Western technology to the military draft system to democracy. Japan abolished its feudalistic shogunate system and developed into a constitutional monarchy.

(14)日本で最も重要な歴史的な出来事は何だと思うか。
それは明治維新だ。明治維新は狭義には徳川幕府を倒した1867年のクーデターである。しかしもっと広義には日本の近代化の始まりを記したものである。19世紀半ばに西洋に門戸を開放してから、日本には、西洋の科学技術から徴兵制、民主主義にいたるまで外国の様々なものがたくさん入ってきた。日本は封建的な幕府を廃して、立憲君主国に発展していったのである。

(15)Who do you think is the most influential foreigner in Japanese history?
I think it is Commodore Matthew C. Perry, who used “gunboat diplomacy” to make Japan accept and sign “the Treaty of Peace and Amity” (or “Treaty of Kanagawa”)in 1854. This led to the opening of two ports (Shimoda and Hakodate)to American whaling ships. This also meant the end of Japan's 220-year “sakoku” (seclusion)policy and later Japan's signing of “The Treaty of Amity and Commerce” under conditions favorable to the U.S. in 1858. These historical events marked the burgeoning Western influence on Japan.

(15)日本の歴史の中で最も影響力のあった外国人は誰だと思うか。
マシュー・C・ペリー提督だと思う。彼は「砲艦外交」を利用して、1854年に日本に「和親条約」(神奈川条約)を受け入れさせ締結させた。このことによって2つの港(下田と箱館)がアメリカの捕鯨船に開港したのである。このことはまた、日本の220年間にわたる鎖国政策が終わったことと、のち1858年に最恵国待遇の条件で日本がアメリカと「修好通商条約」を締結することを意味した。これらの歴史的な出来事は、西洋の日本におけるますます大きくなっていく影響をしるした。

(16)Please explain the Meiji Restoration. Why was it so important in Japanese history?
Japan realized the need to establish a modern state to cope with powerful Western countries, once it opened its doors to the world in 1854 after 220 years of national isolation. As a result of strong demands from imperial loyalists of the lower samurai class, the last shogun Tokugawa Yoshinobu stepped down in 1867, and Emperor Meiji came to the throne. Thus, the Meiji Restoration took place in 1868, which included a series of drastic political, economic and cultural changes. Seeking to “enrich the nation and strengthen the military,” the new government promoted industrialization and modernization, through abolishing the feudal system and introducing Western culture and political systems.

(16)明治維新を説明せよ。日本の歴史の中で明治維新はなぜそれほどまでに重要なのか。
1854年に日本が220年間の鎖国のあとでいったん開国すると、日本は強い西洋諸国に対応するため近代国家を作る必要を悟った。武士階級の下層の勤王派からの強い要求の結果、最後の将軍となった徳川慶喜は1867年に将軍職を退き、明治天皇が即位した。このようにして明治維新は1868年に起こった。明治維新には一連の抜本的な政治的、経済的、また文化的改革が含まれる。「富国強兵」を目指して新政府は、封建制度を廃止し、西洋文化や西洋の政治制度を導入することによって、産業化と近代化を促進したのである。

(17)When did Japan end its policy of national isolation? How did it happen and what changes it brought to Japan?
In 1853, Commodore Perry and his squadron of American ships appeared in Uraga Bay in Kanagawa to press for the opening the country. At first, powerful Satsuma (now Kagoshima Prefecture)and Choshu (now Yamaguchi Prefecture)domains were opposed to the idea of giving up the national isolation policy. With their growing knowledge of the Western power, however, they decided to switch their allegiance toward the drive to open up the country. On the other hand, the masses were suffering under inflation, and riots and attacks on shops of wealthy merchants occurred in various regions, weakening the foundations of the bakuhan system. This led in 1867 to the relinquishing of power by the 15th Tokugawa shogun, Yoshinobu, to the imperial court. A decree was made which established a government centered around the emperor, bringing to an end the long-lasting feudal system, and the Meiji period came into being.

(17)日本はいつその鎖国政策を終わらせたのか。それはどのようにして起こったのか。またそれは日本にどんな変革をもたらしたか。
1853年にペリー提督とそのアメリカ艦隊は神奈川の浦賀湾に現れ、日本の開国を強く要求した。初めは勢力のある薩摩藩(現在の鹿児島県)と長州藩(現在の山口県)は鎖国政策をやめる考えに反対した。しかしながら、西洋列強をだんだんと知るようになると、2藩は支持を切り替えて、日本を開国する運動を支持するようになった。その一方、大衆は物価騰貴のもとで苦しみ、一揆や富裕な商人の店を襲うことが様々な地方で起き、幕藩体制の基盤が弱体化することになった。このことによって、15代将軍慶喜は権力を朝廷に譲った。天皇を中心とする政府を樹立する命令が下り、長い封建制度が終わって、明治時代が始まった。

(18)What was the Edo period like?
The Edo Period is the 260-year span following Tokugawa Ieyasu's defeat of his principal rivals in the Battle of Sekigahara in 1600 and the establishment of a shogunate government in Edo (now Tokyo)in 1603. This period saw the reinforcement of a status system known as “shi-no-ko-sho” (warrior-peasant-artisan-merchant), which placed the warrior in the top social class, and externally, the establishment of a policy of national isolation and the prohibition of Christianity.

(18) 江戸時代はどんな時代だったのか。
江戸時代とは、1600年の関ヶ原の戦いで徳川家康が主たるライバルを滅ぼし、1603年、江戸(現在の東京)に幕府を開いてからの260年にわたる期間のことである。この時代には、武士を一番上の社会階級とする「士農工商」として知られる身分制度を設け、対外的には、鎖国政策を講じ、キリスト教を禁止した。

(19)What was the Meiji period like?
This period saw the transfer of power from the Tokugawa shogunate to the imperial court, and the transition from a system of government based on the shogunate and “han” domains to a unified state. This was also the period that witnessed the transition to a capitalist economy and the establishment of a modern Japanese state system.

(19) 明治時代はどんな時代だったのか。
この時代は、徳川幕府から朝廷へと政権が移行し、幕府と藩に基づく政治制度から統一国家へと移り変わった時代である。また、この時代は、資本主義経済へと移行して、近代日本の制度が確立した時代でもあった。

(20)What is the difference between emperor and shogun?
Shogun was at the top of samurai warriors. The title, shogun, was given by the emperor. The term shogun came to be commonly used with the establishment of the government called bakufu, which controlled the land and people of the nation for about 700 years until the middle of the 19th century. The emperor of Japan is believed to have direct lineage from the Sun Goddess of Japanese mythology. Japanese people refer to the current emperor as Ten-no, and almost never use his actual name. Ten-no doesn't have any political power whatsoever.

(20)天皇と将軍の違いは何か。
武士の一番上にいるのが将軍である。将軍という称号は天皇によって与えられた。将軍ということばは、幕府と呼ばれる政府が創設されるとともに一般に使われるようになった。幕府は国と人民を19世紀の半ばまで約700年にわたって支配した。日本の天皇は日本の神話の太陽神の直系であると信じられている。日本人は今の天皇を天皇と言い、天皇の実際の名を使うことはほとんど全くない。天皇は政治権力は全く持たない。

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通訳案内士試験、仕事<何でも質疑応答>コーナーのURL
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http://blog.goo.ne.jp/gu6970/c/1de4a807b833e1b9ba2a0cf106f55969

<2012年度通訳案内士試験合格体験記>

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<2012年度通訳案内士試験合格体験記>

<合格体験記>は、通訳案内士試験受験者にとっては、学習する上での貴重な<羅針盤>となるものです。
受験準備のスタート時だけではなく、勉強方法に疑問を抱いた時とか、スランプに陥った時など、受験勉強の様々な局面においても、読むことにより、必ず、良き指針を得ることができると確信いたします。
2013年度試験の最終合格発表はまだですので、ここは、<2012年度通訳案内士試験合格体験記>26名分を一挙にご紹介させていただきます。

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<2012年度通訳案内士試験合格体験記>
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●収録した<合格体験記>数:合計26名分
●外国語別内訳:
英語(19名分)、中国語(2名分)、韓国語(1名分)、スペイン語(1名分)、ドイツ語(1名)、ポルトガル語(1名)
●PDFでのご案内はこちらです。
http://hello.ac/guide/2012goukakutaiken.pdf

通訳案内士試験1998年度〜2013年度第1次試験問題公開!

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通訳案内士試験1998年度〜2013年度第1次試験問題公開!

<2013年度第1次試験問題>(邦文科目)
●日本地理
http://hello.ac/guide/2013geography.pdf
●日本歴史
http://hello.ac/guide/2013history.pdf
●一般常識
http://hello.ac/guide/2013generalknowledge.pdf

<2013年度第1次試験問題>(外国語)
●英語
http://hello.ac/guide/2013english.pdf
●フランス語
http://hello.ac/guide/2013french.pdf
●スペイン語
http://hello.ac/guide/2013spanish.pdf
●ドイツ語
http://hello.ac/guide/2013german.pdf
●ポルトガル語
http://hello.ac/guide/2013portuguese.pdf
●ロシア語
http://hello.ac/guide/2013russian.pdf
●イタリア語
http://hello.ac/guide/2013italian.pdf
●韓国語
http://hello.ac/guide/2013korean.pdf
●中国語(簡体字)
http://hello.ac/guide/2013simplifiedchinese.pdf
●中国語(繁体字)
http://hello.ac/guide/2013traditionalchinese.pdf
●タイ語
http://hello.ac/guide/2013thai.pdf

<2013年度アンケート>
http://hello.ac/guide/2013questionnaire.pdf

<2012年度第1次試験問題>(邦文科目)       
●日本地理
http://hello.ac/guide/2012geography.pdf
●日本歴史
http://hello.ac/guide/2012history.pdf
●一般常識
http://hello.ac/guide/2012generalknowledge.pdf

<2012年度第1次試験問題>(外国語)
●英語
http://hello.ac/guide/2012english.pdf
●フランス語
http://hello.ac/guide/2012french.pdf
●スペイン語
http://hello.ac/guide/2012spanish.pdf
●ドイツ語
http://hello.ac/guide/2012german.pdf
●イタリア語
http://hello.ac/guide/2012italian.pdf
●ポルトガル語
http://hello.ac/guide/2012portuguese.pdf
●ロシア語
http://hello.ac/guide/2012russian.pdf
●中国語
http://hello.ac/guide/2012chinese.pdf
●韓国語
http://hello.ac/guide/2012korean.pdf

<2011年度第1次試験問題>(邦文科目)       
●日本地理
http://hello.ac/guide/2011geography.pdf
●日本歴史
http://hello.ac/guide/2011history.pdf
●一般常識
http://hello.ac/guide/2011generalknowledge.pdf

<2010年度第1次試験問題>(外国語)
●英語
http://hello.ac/guide/2010english.pdf
●フランス語
http://hello.ac/guide/2010french.pdf
●スペイン語
http://hello.ac/guide/2010spanish.pdf
●ドイツ語
http://hello.ac/guide/2010german.pdf
●イタリア語
http://hello.ac/guide/2010italian.pdf
●ポルトガル語
http://hello.ac/guide/2010portuguese.pdf
●ロシア語
http://hello.ac/guide/2010russian.pdf
●中国語
http://hello.ac/guide/2010chinese.pdf
●韓国語
http://hello.ac/guide/2010korean.pdf
●タイ語
http://hello.ac/guide/2010thai.pdf

<2010年度第1次試験問題>(邦文科目)       
●日本地理
http://hello.ac/guide/2010geography.pdf
●日本歴史
http://hello.ac/guide/2010history.pdf
●一般常識
http://hello.ac/guide/2010generalknowledge.pdf

●上記以前の試験問題(1998年〜2009年)は下記サイトをご覧ください。
http://hello.ac/dataroom/index.php

以上

インバウンド観光業界の深層<「ALEXANDER & SUN」(旧「ダイヤ免税店」)脱税事件>(その3)

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インバウンド観光業界の深層<「ALEXANDER & SUN」(旧「ダイヤ免税店」脱税事件>(その3)

●免税店経営の父子を脱税の罪で起訴!
朝日新聞の報道によりますと、東京地検特捜部は2月28日、東京都新宿区で「ALEXANDER & SUN」を経営するチージェン・ツォウ容疑者(33)=米国籍=と、福岡県太宰府市で同名の別法人の店を経営する父親のツォウ・ボンサン容疑者(74)=台湾籍=を法人税法違反(脱税)罪で起訴しました。

起訴状によると、チージェン容疑者は架空の仕入れ高を計上するなどの方法で2010年3月期の所得約3億1700万円を隠し、法人税約9500万円を免れたとされます。ボンサン容疑者も同様の方法で07年12月期の所得約1億3000万円を隠し、法人税約3900万円を免れたとされます。脱税した金は、預金や店の運転資金などに使われていたそうです。
詳しくは、下記サイトをご覧ください。
http://www.asahi.com/national/update/0229/TKY201202280805.html

●追徴課税はどのくらいになるのか?
今回のような悪質な脱税の場合、重加算税を含む追徴課税の総額は、ふつう、免れた金額の倍程度になりますので、9500万円プラス3900万円の合計1億3400万円の倍の2億6800万円程度にはなると推定されます。
また、今回のように起訴されて有罪になった場合には、容疑者は刑務所送りになることも珍しくありません。
例年、1月〜2月には、脱税事件摘発の報道がテレビ、新聞などで大々的にされますが、これは、確定申告の時期を前にして、国税庁が「脱税すると酷い目にあいますよ」というメッセージを出しているという意味もあります。
「ダイヤ免税店」が脱税で罰則を受けることは当然としても、このお金は、元はと言えば、中国、台湾、韓国からやって来た観光客に対して言葉巧みに売りつけた妖しげな健康食品とか化粧品の売り上げが原資になっている訳ですから、何ともやり切れない気持ちがします。
http://alexanderandsun.com/

●オーナー経営者は報道もされていないし、逮捕もされていない模様。
全国6ヶ所の「ALEXANDER & SUN」を実効支配している「株式会社山立商行」のオーナー経営者であるSさんは、依然として報道もされていませんし、逮捕もされていない模様です。
●元国土交通省政務官で、元参議院議員でもあるA氏のその後。

2011年はじめ頃まで「ALEXANDER & SUN」の顧問をしていたA氏は、「ダイヤ免税店」と袂を分けてから、昨年(2011年)4月1日に「(社団法人) 国際観光文化交流協会」を立ち上げました。当協会の目的は下記の通りです。

<(社)国際観光文化交流協会>の目的
本協会は、我が国の観光立国推進事業の実現と観光産業の国際競争力の強化に寄与するため、国、地方公共団体、民間等と協力し、インバウンド観光の適正化推進により外国人観光客の利便の増進を図るとともに、国が行う外国人観光客の受入態勢整備事業の円滑な実施への協力、および適正な地域情報の発信により外国人観光客の来訪を促進し、地域経済の活性化、および地域の国際化に貢献することを目的としております。
当協会に電話で問い合わせたところ、最初に電話に出た女性から変わった男性の方が「インバウンド関連の活動は一切していません」と言うので、私が「Aさんは、以前、『日本インバウンド観光支援協会』をやっておられたと思いますが。。」と言うと、「よく、インバウンド関係の活動をしているのではという問い合わせがありますが、私は『日本インバウンド観光支援協会』については何も知りません」と、何か迷惑そうな感じで応えていました。

莫大な利益を上げていた「ALEXANDER & SUN」と組んで一儲けしたいと思ったA氏が、市場原理を全く無視した「官の商法」に挫折して、「ダイヤ免税店」と手を切らざるを得なくなったので、インバウンド関係の活動から手を引いたということのようです。
官の世界に精通しているA氏ですから、自分の古巣の国土交通省(観光庁)から助成金、補助金を引き出すために活動していることは明白だと思いますが、ぼったくり土産物屋を食い物にしていたA氏が、「インバウンド観光の適正化推進により外国人観光客の利便の増進を図るとともに、、、」などと言うこと自体が、私にはブラックユーモアに聞こえます。

観光庁に勤務する知人のキャリア官僚の話によりますと、「A氏はよく観光庁に対して無理難題を言ってくるので、実のところ、我々も困っているのです」とのことでした。官の世界では、先輩をないがしろにすると酷い仕打ちを受けることがあるので、無下に断ることができずに困惑しているということです。
(社)国際観光文化交流協会について詳細は下記サイトをご覧ください。
http://www.jitsa.or.jp/index.htm

以上

インバウンド観光業界の深層<「ALEXANDER & SUN」(旧「ダイヤ免税店」)脱税事件>(その2)

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インバウンド観光業界の深層<「ALEXANDER & SUN」脱税事件>(その2)

●<インバウンド観光業界の深層>シリーズ
現在、日本のインバウンド観光業界には様々な問題がありますが、通訳案内士の立場から見ても、下記のような深刻な問題があります。

(1)外国人観光客を食い物にする「ぼったくり土産物屋」の繁栄とそれを支える「無資格ガイド」の構造的問題。

(2)「無資格ガイド」を長年に渡り放置してきただけではなく、「ぼったくり土産物屋」を食い物にする元国交省官僚トップの利権構造。

(3)長年に渡るJTBをはじめとする旅行会社の「無資格ガイド」採用問題。
http://www.hello.ac/exam/pdf/china.pdf#zoom=100.pdf

(4)JTBのシンクタンクが「通訳案内士のあり方検討会」で国交省をリードする怪。
 http://www.hello.ac/exam/keynote.php

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<「ALEXANDER & SUN」脱税事件>(その2)
実質的なオーナー経営者は報道もされていませんし、逮捕もされていません。
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本件に関する新聞およびテレビ報道では、「ALEXANDER & SUN」を経営する台湾人親子が逮捕されたとありますが、実は、実質的なオーナー経営者については一切報道もされていませんし、逮捕もされていません。
「ALEXANDER & SUN」は、全国6ヶ所で土産物屋を経営していますが、これらを実効支配しているのは「株式会社山立商行」という親会社で、今回、摘発された「株式会社ダイヤ免税店」(東京新宿区)と「有限会社ダイヤ免税店」(福岡県太宰府市)は、「ALEXANDER & SUN」の東京店、大宰府店であり、逮捕された2名の社長は、言わば、それぞれのお店の店長に過ぎません。
http://alexanderandsun.com/

●「ALEXANDER & SUN」(旧「ダイヤ免税店」)発展の歴史
1978年 大阪にて有限会社ダイヤ商行を創業
1993年 東京店設立
1996年 福岡店設立(福岡市博多区冷泉町)
2002年 大宰府店設立(大分県大宰府市宰府)
2002年 札幌店設立(北海道札幌市東区)
2005年 関連バス会社株式会社ワールド・キャビン設立韓国の現代自動車、大宇バスより大型バス40台を購入
http://www.diadfs.com/user_data/bus.php
2007年 名古屋支店設立(愛知県津島市大坪町)
2009年 株式会社ダイヤ免税店グループとして本社を東京都新宿区西新宿4丁目2-19に設立
2010年(12月)西新宿6丁目の「ダイヤ免税店東京店」が新宿5丁目に移転
http://shinjukunews.com/archives/51596836.html

●「株式会社山立商行」のオーナー経営者はSさんという女性です。
今回の摘発で、なぜ、親会社のオーナー経営者であり代表取締役であるSさんが摘発されなかったのかは不明です。

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元国土交通省政務官で、元参議院議員でもあるA氏とSさんとの関係
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A氏が、2009年12月に新宿区西新宿4丁目の「株式会社山立商行」の本社にて個室を持ち、「日本インバウンド観光支援協会」を設立し、中国語堪能者を対象に「旅程管理研修」をしていたことについて、前回その概略をお知らせしましたが、実は、この「日本インバウンド観光支援協会」の会長がA氏であり、Sさんが副会長でした。
ここで、両名の思惑を推測してみると。。。

●A氏の思惑:
激増する中国からの訪日観光客により莫大な利益を上げていた「ALEXANDER & SUN」と組んで、一儲けしたいと思ったことが原点だと思います。
具体的には、「ALEXANDER & SUN」から顧問料をもらうだけではなく、元政務官としての豊富な人脈および影響力を利用して、国交省から「日本インバウンド観光支援協会」に対して多額の助成金、補助金を引き出すことだと思います。
官の世界に精通しているA氏にとって、国交省から助成金、補助金などを引き出すことは、赤子の手をひねる程度のことだと思われます。
後述しますが、さすがのA氏も「官の商法」はうまくいかなかったようですが。。。
上記を実現するために、A氏が考えたことは、「ぼったくり土産物屋」の売上げを左右する添乗員(無資格ガイド)を養成して「ダイヤ免税店」に供給することと、助成金、補助金申請、獲得のために「旅程管理研修」を行い日本のインバウンド観光に貢献しているという形を整えることであることは容易に想像できます。

<A氏の経歴>
職歴
1971年運輸省入省
1984年山下徳夫運輸大臣秘書官
1986年国際運輸・観光局外交課定期船同盟条約対策室長
1987年国際観光振興会(JNTO)パリ事務所長
1994年運輸省自動車交通局総務課長
1996年運輸省運輸政策局政策課長
1997年国土庁長官官房審議官
1998年運輸省航空局管理部長
1999年運輸省運輸政策局観光部長
2000年運輸省大臣官房総務審議官
2000年運輸省退官

議員歴
2001年参議院議員選挙落選
2003年参議院議員繰上げ当選(11月)
2003年国家基本政策委員会理事
2003年国土交通委員会委員
2003年政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会
2003年憲法調査委員会
2007年第1次安部内閣で国土交通政務官に就任
2007年参議院議員選挙落選
2006年には、観光基本法改正プロジェクトチームの座長として観光立国推進基本法の議員提出及び成立に尽力した。

最近
2009年株式会社ツーリズム・マーケティング研究所(JTBグループのシンクタンク)の研究員を務める。
2009年(12月)「ALEXANDER & SUN」本社内にて「日本インバウンド観光支援協会」を設立。
2010年(1月)「日本インバウンド観光支援協会」「旅程管理研修」開始する。
2010年R大学特任教授就任。
2011年「一般社団法人国際観光文化交流協会」理事長兼会長に就任、R大学教授。

●Sさんの思惑
2000年9月に訪日団体ビザが解禁になり、激増する中国人観光客の恩恵を一番受けてきたのは、「ALEXANDER & SUN」のような「ぼったくり土産物屋」です。
しかし、「ぼったくり土産物屋」の経営者は、下記(1)〜(5)のような容疑について、常に当局からの摘発におびえていたと思います。
実際、1996年から1997年にかけて、全国の外国人観光客向け土産物屋と民族系旅行会社に対して100名規模の一斉捜査が入り、脱税、白バス使用の業者が大打撃を被ったことがあります。

(1)法人税法違反
お店に観光客を送り込んでくれる中国、日本の旅行会社へのリベートやバックマージン、中国からのスルーガイド(中国では全線随行員と呼ばれる無資格ガイド)、在日の無資格ガイドへのバックマージンなどの経理処理は粉飾を必要とするし、莫大な利益を圧縮するために今回の架空経費計上とか売上げ除外などが常態化しやすい。
有限会社光伸真珠は、全国7店舗すべて豪華な自社ビルを建設、保有して、建物の減価償却費による節税効果を上げて利益の内部留保を可能としていますが、「ALEXANDER & SUN」は貸しビルにての営業で、かつ、長期的な節税対策をとっていなかったので、今回の架空経費計上のような「稚拙な税務対策」しかできなかったと考えられます。

(2)所得税法違反
短期滞在不法労働者であるスルーガイドに対するバックマージンの支払い自体、(3)で述べるように違法ですが、相当する所得税を一切支払っていないことは、明確に所得税法違反です。

(3)入国管理法違反
スルーガイドは、ほとんどが観光ビザで日本に入国していますが、短期滞在不法労働者であるスルーガイドに対するバックマージンの支払いは、不法就労を助長した者として入国管理法違反の疑いがあります。
外国人に不法就労活動をさせた者や、不法就労活動をさせる外国人をあっせんした者等、外国人の不法就労を助長した者は、出入国管理及び難民認定法違反(不法就労助長)として、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金により処罰されます。

(4)不当景品類及び不当表示防止法違反
外国で製造した健康食品を日本製と表示して販売すると、その行為の差止めを受けることがあります。

(5)通訳案内士法違反
無資格ガイドの仕事を助長することは、通訳案内士法の精神に反しており、道義的責任は免れられないと思います。
A氏とSさんの出会いはどのようなものであったのかは分かりませんが、A氏から業務提携の話があったときには、A氏の経歴から、何かあった時(当局の摘発にあった時)には、A氏が「ダイヤ免税店」の後ろ盾になってくれるに違いないといった期待がSさんの側にあったことは想像に難くないと思います。

●両名の思惑の見立てについて
両名の思惑の見立てについては、下世話な私の想像の域を出ませんが、ひょっとして、日本のインバウンド観光に対してご両名には高邁な理想があったかも知れませんので、もしも、私の見立てが間違いであった場合には、ご両名の名誉のために深くお詫び申し上げる次第です。

━━━━━━━━━━━━━━
同床異夢。。。夢破れて。。。
━━━━━━━━━━━━━━
「日本インバウンド観光支援協会」(以下、「協会」と言う)は、ALEXANDER & SUN」のために働く添乗員(無資格ガイド)を養成するために国内旅程管理研修を2010年1月から、「ダイヤ免税店」本社の近くのホテルを借りて開始しました。
http://www.kankokeizai.com/backnumber/10/02_06/inbound.html

上記の写真の説明では、当初23名の受講生が集まったようですが、徐々に受講生が集まらなくなったようです。
私自身も2010年1月に「協会」に行き、旅程管理研修の内容の説明を受けましたが、まず、研修費用が高いことに驚きました。
当時、旅程管理研修を実施する機関は登録制で30近くあり、研修内容はほぼ同じで研修費用は、安いところで9,000円、高いところで24,000円程度でしたので、「協会」の研修費用が45,000円と聞いてかなり高い印象を持ちました。
そこで、担当者に「何故、このように研修費用が高いのですか?」と聞いたところ、「この研修費には、研修後の「ALEXANDER & SUN」への登録料(これ何?)として20,000円が含まれています」とのことでした。
市場原理を全く無視した「殿様商売」、「士族の商法」と言うか「官の商法」に大きな違和感を抱き、これでは、長続きしないと直感しました。

旅程管理研修は、二日間合計12時間の座学なのですが、旅程管理のイロハをただ聞くだけのものです。ですから、研修を受けたからと言って、すぐに添乗実務につけるわけではありませんし、いわんや、中国からの観光客に高価な健康食品を売りつける口上を述べることができるようになるわけでもありません。
同床異夢。。。夢破れた両者の間に何があったのかは知る由もありませんが、2010年の末か2011年初めには、「協会」のスタッフ全員は「ALEXANDER & SUN」から撤退しました。
2011年春頃から税務署の調査が開始され、今回の脱税摘発、逮捕となりました。

インバウンド観光業界の深層<「ALEXANDER & SUN」(旧「ダイヤ免税店」)脱税事件>(その1)

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インバウンド観光業界の深層<「ALEXANDER & SUN」脱税事件>(その1)

●「ALEXANDER & SUN」脱税事件が発覚。
テレビ、新聞などの報道ですでにご存知の方も多いと思いますが、2月8日に、東京地検特捜部は外国人観光客(主に中国人、韓国人)向けの免税店の経営者を脱税した疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、東京・新宿区で「ALEXANDER & SUN」を経営するアメリカ国籍の鄒積人容疑者(33)と父親でグループ会社を経営する台湾出身の鄒本善容疑者(74)です。積人容疑者は商品の仕入れを水増しする手口で一昨年3月期の所得3億円余りを隠し、法人税9000万円余りを脱税した疑いが持たれています。
本善容疑者は2007年12月期の所得1億4000万円余りを隠し、法人税約4300万円を脱税した疑いです。
この免税店グループは全国で6店舗を展開し、外国人観光客を取り込んで売り上げを伸ばしていたということです。
・本件について、テレ朝で放映された映像を下記サイトにてご覧いただけます。
http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/220208026.html

●「ALEXANDER & SUN」は「ぼったくり土産物屋」として有名。
「ALEXANDER & SUN」は、主に中国、韓国から来日する観光客相手の土産物屋ですが、観光客を食い物にするいわゆる「ぼったくり土産物屋」として有名なお店です。

●「ぼったくり土産物屋」ベスト4
アジア、主に、中国、韓国、香港、台湾から来日する観光客相手の「ぼったくり土産物屋」ベスト4は、下記の4社と言われています。
通訳案内士試験に合格したら、参考のために、是非一度は訪れていただきたいと思います。

(1)「ALEXANDER & SUN」(台湾人、中国人、韓国人向けのお店)
台湾、中国、韓国からのツアー相手に全国6ヶ所で土産物屋を経営している。怪しげな健康食品(サプリメント)と化粧品、電器製品などを販売している。
系列会社である株式会社ワールド・キャビンのバスを旅行会社に提供する代わりに観光客を独占的に自分の店に連れてきて土産物を買わせる。
元国土交通省政務官で、元参議院議員でもあるA氏が顧問を務めていた。
ダイヤ免税店が、西新宿に事務所があったときには、A氏は木製のパーティションにより独立した瀟洒な個室を持っていた。
A氏は、ここで、「日本インバウンド観光支援協会」を立ち上げ、中国語の添乗員を養成する講座を開講していた。
中国語の添乗員=無資格ガイドをダイヤ免税店に提供して持ちつ持たれつの癒着関係にあったと推察される。
2年前に、私が「日本インバウンド観光支援協会」を訪れた時に、ドアが開いていたので、個室で大声で電話をしておられるA氏をちらっとお見かけしたことがあります。
国土交通省元トップと「ぼったくり土産物屋」との癒着の構図は、「越後屋、そちは、観光客を食い物にする悪いヤツじゃのう。」「お代官さまこそ、私どもを食い物にされるワルです。」「まぁ、一杯いこう!」そのものです。
これが、「役人天国」の一面なのでしょうか。
お店は、東京、札幌、名古屋、大阪、大宰府、別府の計6店。
・本社:東京都新宿区新宿5丁目17番13号オリエンタルウェーブビル6階
・ホームページ:
http://alexanderandsun.com/

(2)有限会社光伸真珠
東京支店は、東京都江東区東雲にあるが、2009年7月31日に新築オープンした白亜の殿堂のようなお店で、一見の価値あり。中は銀座の海外高級ブランド店のようで綺麗である。
1階は車庫で、送迎用の大型バスが駐車している。以前は白バスで営業していたが、陸運局の一斉摘発を受けて、一時、18台のバスすべてを没収された。しかし、翌年には、35台の新車を購入してその財力を見せ付けた。
現在は、営業車を意味する緑のナンバープレートだが、バスの名前を「エバーグリーン」にしたのは陸運局へのあてつけか。
バスの横に「K.S.EVER GREEN」(K.S.は光伸真珠の意味)と大書してある。東京ー成田間の高速道路、山中湖の中国人向けホテルの駐車場などでも見かけることがある。
私が一人でお店に入ったら、直ぐに責任者が飛んで来た。ここは団体客専門店なので一人でお客が来ることはあり得ないから。
真珠・貴金属・医薬品・健康食品・化粧品・洋品雑貨・家電製品・光学製品・食品雑貨類などデパートのように何でも揃っている。
お店は、東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡、沖縄の計7店。
・本社:大阪府大阪市西区立売堀5-3-18 光伸大阪本社ビル
・ホームページ:
http://www.koshinpearl.com/index.html

(3)Tokis 免税店(東京電気商会)
化粧品、デジタル製品、ゲーム機、時計、ブランド品、民芸品、日本人形などを販売している。
お店に日本人が入ると、店員は露骨に嫌な顔をする。私は、二回当店を訪れたが、2階に上がろうとすると二回とも阻止された。2階にはどのような土産物があるのだろうか。
お店は、東京秋葉原店、東京浅草店、大阪日本橋店、大阪道頓堀店の計4店。
焼肉レストラン「ときーず」も経営している。
・本社:東京都千代田区外神田3-7-7 東京電気ビル
・ホームページ:
http://www.geocities.jp/tokisjp/tokis-jp/Tokis-jp.html

(4)永山株式会社
怪しげな健康食品、化粧品、香水、法外に高価な電気製品、ブランド製品、民芸品などを販売している。
周りのお店で8千円程度で売っている炊飯器が3万円くらいの値札がついているので驚いた。日本人が入店すると店員は異常に緊張する。
私は、秋葉原に行くときは、今でも時々秋葉原本店に行きます。
以前は、ビルの2階だけだったのですが、現在は3階にも店舗を増やしている。この不景気のなか業績を上げているようだ。
お店は、秋葉原本店、札幌店、大阪道頓堀店、境港店、米子空港免税店、茨城空港免
税店の計6店。
・本社:千代田区外神田6-14-11 サカイ末広 ビル 2,3階
・ホームページ:
http://www.eisan.jp/main-jp.php

●『中国のメディアが暴く訪日旅行ぼったくりの内幕』は下記サイトをご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/126c5d8c311a16b76dad7aec007a7a1a

●「ALEXANDER & SUN」脱税事件は、<外国人観光客業界の闇>の一角
本件は、単に一つの土産物屋が脱税したというだけではなく、外国人観光客を食い物にする業界の問題点を示しています。
また、本件は、通訳案内士としても看過できない問題を内包していますので、今後、<外国人観光客業界の闇>をシリーズでお送りしたいと思います。


<「ALEXANDER & SUN」免税店」脱税事件>の真相と深層

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<「ALEXANDER & SUN」免税店」脱税事件>の真相と深層

●ヤミガイドを使ってきたJTBとそれを黙認してきた国交省にその遠因がある。
JTBグループは、訪日外国人向けガイドを一番多く使う会社ですが、長年に渡り、ヤミガイド(無資格ガイド)を恒常的に使ってきているので、業界では「ヤミの御三家」と呼ばれています。
JTBグループは、ガイドに掛かる経費を安くするという唯一の目的のために、多数のヤミガイドを使ってきているのですが、国交省は、これを放置、黙認し、JTBグループの法律違反を幇助してきました。これは、JTBグループが過去に多数の官僚の天下りを引き受けてきたというJTBグループと国交省の癒着関係によるものです。
このことが、中国、台湾、香港、韓国からの旅行者(合計542万人/2012年度)の多くをぼったくり土産物屋に連れてゆくなどして、旅行者を食い物にするヤミガイド(約5,000人いると言われている)が日本に蔓延、跋扈する素地を提供することになり、「日本に二度と行きたくない外国人旅行者」を拡大再生産してきました。この意味で、JTBグループと国交省の罪は極めて重いと言わざるを得ません。
「ALEXANDER & SUN」脱税事件もこのような「ヤミガイド野放し」状況のもとに発生した事件と言うことができます。

●「ALEXANDER & SUN」免税店(旧「ダイヤ免税店」)脱税事件が発覚。
(「ダイヤ免税店」という名称は、本事件の発覚後、国内外で悪名が轟いたので、会社名を、2013年5月23日に「ALEXANDER & SUN」に名称変更しました)
テレビ、新聞などの報道ですでにご存知の方も多いと思いますが、2012年2月8日に、東京地検特捜部は外国人観光客(主に中国人、韓国人)向けの免税店「ALEXANDER & SUN」の経営者を脱税した疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、東京・新宿区で「ALEXANDER & SUN」を経営するアメリカ国籍の鄒積人容疑者(33)と父親でグループ会社を経営する台湾出身の鄒本善容疑者(74)です。
鄒積人容疑者は商品の仕入れを水増しする手口で一昨年3月期の所得3億円余りを隠し、法人税9000万円余りを脱税した疑いが持たれています。
鄒本善容疑者は2007年12月期の所得1億4000万円余りを隠し、法人税約4300万円を脱税した疑いです。

●「ALEXANDER & SUN」とは
「ALEXANDER & SUN」グループは、観光客を食い物にするいわゆる「ぼったくり土産物屋」として有名な土産物屋で、主に中国、韓国から来日する観光客に、怪しい「健康食品」などを販売して売り上げを伸ばしていました。
店舗は、札幌、東京、名古屋、大阪、別府、大宰府、沖縄に計7ヶ所あります。
http://alexanderandsun.com/index.html

●実質的なオーナー経営者は報道もされていませんし、逮捕もされていません。
本件に関する新聞およびテレビ報道では、「ALEXANDER & SUN」を経営する台湾人親子が逮捕されたとありますが、実は、実質的なオーナー経営者については一切報道もされていませんし逮捕もされていません。
「ALEXANDER & SUN」を実効支配しているのは「株式会社山立商行」という親会社で、今回、摘発されたのは、「ALEXANDER & SUN」東京店、大宰府店であり、逮捕された2名の社長は、言わば、それぞれのお店の店長に過ぎません。

●「ALEXANDER & SUN」の発展の歴史
1978年 大阪にて有限会社ダイヤ商行を創業
1993年 東京店設立
1996年 福岡店設立(福岡市博多区冷泉町)
2002年 大宰府店設立(大分県大宰府市宰府)
2002年 札幌店設立(北海道札幌市東区)
2005年 関連バス会社株式会社ワールド・キャビン設立韓国の現代自動車、大宇バスより大型バス40台を購入
2007年 名古屋支店設立(愛知県津島市大坪町)
2009年 株式会社ダイヤ免税店グループとして本社を東京都新宿区西新宿4丁目2-19に設立
2010年(12月)西新宿6丁目の「ダイヤ免税店東京店」が新宿5丁目に移転
http://shinjukunews.com/archives/51596836.html
2013年(5月)店名を「ALEXANDER & SUN」に変更

●「株式会社山立商行」のオーナー経営者はSさんという女性です。
今回の摘発で、なぜ、親会社のオーナー経営者であり代表取締役であるSさんが摘発されなかったのかは不明です。
相変わらず、景気がいいのか、よく社員募集をしています。
http://job.j-sen.jp/search/keyword_%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E5%B1%B1%E7%AB%8B%E5%95%86%E8%A1%8C.htm

●元国土交通省政務官で、元参議院議員でもあるA氏とSさんとの関係
A氏は、「ALEXANDER & SUN」の顧問として、2009年12月に新宿区西新宿4丁目の「株式会社山立商行」の本社にて個室を持ち、「日本インバウンド観光支援協会」を設立し、中国語堪能者を対象に「旅程管理研修」をしていましたが、実は、この「日本インバウンド観光支援協会」の会長がA氏であり、Sさんが副会長でした。
ここで、両名の思惑を推測してみると。。。

●A氏の思惑:
激増する中国からの訪日観光客により莫大な利益を上げていた「ALEXANDER & SUN」と組んで、一儲けしたいと思ったことが原点だと思います。
具体的には、「ALEXANDER & SUN」から顧問料(数十万円)をもらうだけではなく、元政務官としての豊富な人脈および影響力を利用して、国交省から「日本インバウンド観光支援協会」に対して多額の助成金、補助金を引き出すことだと思います。
官の世界に精通しているA氏にとって、国交省から助成金、補助金などを引き出すことは、赤子の手をひねる程度のことだと思われます。
後述しますが、さすがのA氏も「官の商法」はうまくいかなかったようです。
上記を実現するために、A氏が考えたことは、「ぼったくり土産物屋」の売上げを左右する添乗員(無資格ガイド)を養成して「ALEXANDER & SUN」に供給することと、助成金、補助金申請、獲得のために「旅程管理研修」を行い日本のインバウンド観光に貢献しているという形を整えることであることは容易に想像できます。

<A氏の経歴>
職歴
1971年 運輸省入省
1984年 山下徳夫運輸大臣秘書官
1986年 国際運輸・観光局外交課定期船同盟条約対策室長
1987年 国際観光振興会(JNTO)パリ事務所長
1994年 運輸省自動車交通局総務課長
1996年 運輸省運輸政策局政策課長
1997年 国土庁長官官房審議官
1998年 運輸省航空局管理部長
1999年 運輸省運輸政策局観光部長
2000年 運輸省大臣官房総務審議官
2000年 運輸省退官

議員歴
2001年 参議院議員選挙落選
2003年 参議院議員繰上げ当選(11月)
2003年 国家基本政策委員会理事
2003年 国土交通委員会委員
2003年 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会
2003年 憲法調査委員会
2007年 第1次安部内閣で国土交通政務官に就任
2007年 参議院議員選挙落選
2006年 観光基本法改正プロジェクトチームの座長として観光立国推進基本法の議員提出及び成立に尽力した。

最近
2009年 JTB総合研究所(JTBグループのシンクタンク)の客員研究員を務める。
2009年(12月)「ALEXANDER & SUN」本社内にて「日本インバウンド観光支援協会」を設立。
2010年(1月)「日本インバウンド観光支援協会」「旅程管理研修」開始する。
2010年 R大学特任教授就任。
2011年 「一般社団法人国際観光文化交流協会」理事長兼会長に就任、R大学教授。

●Sさんの思惑
2000年9月に訪日団体ビザが解禁になり、激増する中国人観光客の恩恵を一番受けてきたのは、「ALEXANDER & SUN」のような「ぼったくり土産物屋」です。
しかし、「ぼったくり土産物屋」の経営者は、下記(1)〜(5)のような容疑について、常に当局からの摘発におびえていたと思います。
実際、1996年から1997年にかけて、全国の外国人観光客向け土産物屋と民族系旅行会社に対して100名規模の一斉捜査が入り、脱税、白バス使用の業者が大打撃を被ったことがあります。

(1)法人税法違反
お店に観光客を送り込んでくれる中国、日本の旅行会社へのリベートやバックマージン、中国からのスルーガイド(中国では全線随行員と呼ばれる無資格ガイド)、在日の無資格ガイドへのバックマージンなどの経理処理は粉飾を必要とするし、莫大な利益を圧縮するために今回の架空経費計上とか売上げ除外などが常態化しやすい。
有限会社光伸真珠は、全国7店舗すべて豪華な自社ビルを建設、保有して、建物の減価償却費による節税効果を上げて利益の内部留保を可能としていますが、「ALEXANDER & SUN」は貸しビルにての営業で、かつ、長期的な節税対策をとっていなかったので、今回の架空経費計上のような「稚拙な税務対策」しかできなかったと考えられます。

(2)所得税法違反
短期滞在不法労働者であるスルーガイドに対するバックマージンの支払い自体、(3)で述べるように違法ですが、相当する所得税を一切支払っていないことは、明確に所得税法違反です。

(3)入国管理法違反
スルーガイドは、ほとんどが観光ビザで日本に入国していますが、短期滞在不法労働者であるスルーガイドに対するバックマージンの支払いは、不法就労を助長した者として入国管理法違反の疑いがあります。
外国人に不法就労活動をさせた者や、不法就労活動をさせる外国人をあっせんした者等、外国人の不法就労を助長した者は、出入国管理及び難民認定法違反(不法就労助長)として、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金により処罰されます。

(4)不当景品類及び不当表示防止法違反
外国で製造した健康食品を日本製と表示して販売すると、その行為の差止めを受けることがあります。

(5)通訳案内士法違反
無資格ガイドの仕事を助長することは、通訳案内士法の精神に反しており、道義的責任は免れられないと思います。
A氏とSさんの出会いはどのようなものであったのかは分かりませんが、A氏から業務提携の話があったときには、A氏の経歴から、何かあった時(当局の摘発にあった時)には、A氏が「ALEXANDER & SUN」の後ろ盾になってくれるに違いないといった期待がSさんの側にあったことは想像に難くないと思います。

●両名の思惑の見立てについて
両名の思惑の見立てについては、下世話な私の想像の域を出ませんが、ひょっとして、日本のインバウンド観光に対してご両名には高邁な理想があったかも知れませんので、もしも、私の見立てが間違いであった場合には、ご両名の名誉のために深くお詫び申し上げる次第です。

●同床異夢。。。夢破れて。。。
「日本インバウンド観光支援協会」(以下、「協会」と言う)は、「ALEXANDER & SUN」のために働く添乗員(無資格ガイド)を養成するために国内旅程管理研修を2010年1月から、「ALEXANDER & SUN」本社の近くのホテルを借りて開始しました。
http://www.kankokeizai.com/backnumber/10/02_06/inbound.html

上記の写真の説明では、当初23名の受講生が集まったようですが、徐々に受講生が集まらなくなったようです。
私自身も2010年1月に「協会」に行き、旅程管理研修の内容の説明を受けましたが、まず、研修費用が高いことに驚きました。
当時、旅程管理研修を実施する機関は登録制で30近くあり、研修内容はほぼ同じで研修費用は、安いところで9,000円、高いところで24,000円程度でしたので、「協会」の研修費用が45,000円と聞いてかなり高い印象を持ちました。

そこで、担当者に「何故、このように研修費用が高いのですか?」と聞いたところ、「この研修費には、研修後の「ALEXANDER & SUN」への登録料(これ何?)として20,000円が含まれています」とのことでした。
市場原理を全く無視した「殿様商売」、「士族の商法」と言うか「官の商法」に大きな違和感を抱き、これでは、長続きしないと直感しました。

旅程管理研修は、二日間合計12時間の座学なのですが、旅程管理のイロハをただ聞くだけのものです。ですから、研修を受けたからと言って、すぐに添乗実務につけるわけではありませんし、いわんや、中国からの観光客に高価な健康食品を売りつける口上を述べることができるようになるわけでもありません。

同床異夢。。。夢破れた両者の間に何があったのかは知る由もありませんが、2010年の末か2011年初めには、「協会」のスタッフ全員は「ALEXANDER & SUN」から撤退しました。
2011年春頃から税務署の調査が開始され、今回の脱税摘発、逮捕となりました。
真偽のほどは確かではありませんが、両者は喧嘩別れをして、「協会」が告発したとの噂もあります。

●『中国のメディアが暴く訪日旅行ぼったくりの内幕』は下記サイトをご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/a1f2a9c73e31837372bd410b8d271243

●「ぼったくり土産物屋」ベスト4
アジア、主に、中国、韓国、香港、台湾から来日する観光客相手の「ぼったくり土産物屋」ベスト4は、下記の4社と言われています。
通訳案内士試験に合格したら、参考のために、是非一度は訪れていただきたいと思います。

(1)「ALEXANDER & SUN」(台湾人、中国人、韓国人向けのお店)
台湾、中国、韓国からのツアー相手に全国6ヶ所で土産物屋を経営している。怪しげな健康食品(サプリメント)と化粧品、電器製品などを販売している。
系列会社である株式会社ワールド・キャビンのバスを旅行会社に提供する代わりに観光客を独占的に自分の店に連れてきて土産物を買わせる。
元国土交通省政務官で、元参議院議員でもあるA氏が顧問を務めていた。
ダイヤ免税店が、西新宿に事務所があったときには、A氏は木製のパーティションにより独立した瀟洒な個室を持っていた。
A氏は、ここで、「日本インバウンド観光支援協会」を立ち上げ、中国語の添乗員を養成する講座を開講していた。
中国語の添乗員=無資格ガイドを「ALEXANDER & SUN」に提供して持ちつ持たれつの癒着関係にあったと推察される。
2年前に、私が「日本インバウンド観光支援協会」を訪れた時に、ドアが開いていたので、個室で大声で電話をしておられるA氏をちらっとお見かけしたことがあります。
国土交通省元トップと「ぼったくり土産物屋」との癒着の構図は、「越後屋、そちは、観光客を食い物にする悪いヤツじゃのう。」「お代官さまこそ、私どもを食い物にされるワルです。」「まぁ、一杯いこう!」そのものです。
これが、「役人天国」の一面なのでしょうか。
お店は、東京、札幌、名古屋、大阪、大宰府、別府、沖縄の計7店。
・本社:東京都新宿区新宿5丁目17番13号オリエンタルウェーブビル6階
・ホームページ:
http://alexanderandsun.com/index.html

(2)有限会社光伸真珠
東京支店は、東京都江東区東雲にあるが、2009年7月31日に新築オープンした白亜の殿堂のようなお店で、一見の価値あり。中は銀座の海外高級ブランド店のようで綺麗である。
1階は車庫で、送迎用の大型バスが駐車している。以前は白バスで営業していたが、陸運局の一斉摘発を受けて、一時、18台のバスすべてを没収された。しかし、翌年には、35台の新車を購入してその財力を見せ付けた。
現在は、営業車を意味する緑のナンバープレートだが、バスの名前を「エバーグリーン」にしたのは陸運局へのあてつけか。
バスの横に「K.S.EVER GREEN」(K.S.は光伸真珠の意味)と大書してある。東京ー成田間の高速道路、山中湖の中国人向けホテルの駐車場などでも見かけることがある。
私が一人でお店に入ったら、直ぐに責任者が飛んで来た。ここは団体客専門店なので一人でお客が来ることはあり得ないから。
真珠・貴金属・医薬品・健康食品・化粧品・洋品雑貨・家電製品・光学製品・食品雑貨類などデパートのように何でも揃っている。
お店は、東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡、沖縄の計7店。7店舗すべて豪華な自社ビルを建設、保有して、建物の減価償却費による節税効果を上げて利益の内部留保を可能としている。これは、立派です。
・本社:大阪府大阪市西区立売堀5-3-18 光伸大阪本社ビル
・ホームページ:
http://www.koshinpearl.com/index.html

(3)Tokis 免税店(東京電気商会)
化粧品、デジタル製品、ゲーム機、時計、ブランド品、民芸品、日本人形などを販売している。
お店に日本人が入ると、店員は露骨に嫌な顔をする。私は、二回当店を訪れたが、2階に上がろうとすると二回とも阻止された。2階にはどのような土産物があるのだろうか。
お店は、東京秋葉原店、東京浅草店、大阪日本橋店、大阪道頓堀店の計4店。
焼肉レストラン「ときーず」も経営している。
・本社:東京都千代田区外神田3-7-7 東京電気ビル
・ホームページ:
http://www.geocities.jp/tokisjp/tokis-jp/Tokis-jp.html

(4)永山株式会社
怪しげな健康食品、化粧品、香水、法外に高価な電気製品、ブランド製品、民芸品などを販売している。
周りのお店で8千円程度で売っている炊飯器が3万円くらいの値札がついているので驚いた。日本人が入店すると店員は異常に緊張する。
私は、秋葉原に行くときは、今でも時々秋葉原本店に行きます。
以前は、ビルの2階だけだったのですが、現在は3階にも店舗を増やしている。この不景気のなか業績を上げているようだ。
お店は、秋葉原本店、札幌店、大阪道頓堀店、境港店、米子空港免税店、茨城空港免税店の計6店。
・本社:千代田区外神田6-14-11 サカイ末広 ビル 2,3階
・ホームページ:
http://www.eisan.jp/main/jp/city_tokyo.php?id=city_tokyo

以上

JTBと観光庁の癒着が諸悪の根源です!

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JTBと観光庁の癒着が諸悪の根源です!

2012年8月21日に、NHK総合テレビにて、<追跡!真相ファイル>「中国人観光客訪日格安ツアーのカラクリ」が放送され、ヤミガイド、「ぼったくり土産物屋」の驚くべき実態が明らかになりました。
中国の上海新聞のホームページでも紹介されて、中国でも大反響を巻き起こしています。
http://www.sh.chinanews.com/pageurl/20128241032353.html

・動画で見る<ぼったくり土産物屋>!
http://youtu.be/x8ZoUcuST2s

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法律違反
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ヤミガイドと「ぼったくり土産物屋」は、下記のような法律違反を日常的に犯していますが、国交省は、ヤミガイドを使うJTBを守るために、あえてこのような法律違反を黙認しています。
いわば、国の庇護のもとに、ヤミガイド、「ぼったくり土産物屋」の隆盛があるというわけです。
このシステムは自民党政権下で作られてきたのですが、この程度の官業の癒着は別に珍しい話でもありませんが。。。

●ヤミガイドの法律違反
・入国管理法違反:ほとんどのヤミガイドは、観光ビザで日本にやって来て不法就労をしています。法務省入国管理局は、速やかに、違反者を摘発していただきたいと思います。
・所得税法違反:「ぼったくり土産物屋」からのキックバック(バックマージン)は、通常、証拠を残さないために、現金で支給されていますが、これは、表に出せないお金ですから、当然、所得税を払っていません。腕のいいヤミガイドは、1週間で、300万円〜700万円の収入があるといいます。しかも無税です。私の試算では、年間約500億円の脱税になります。本来ならば、国税庁が厳しく取り締まらなければいけないことですが、「霞が関ムラ」の互助制度(国交省への配慮)のためなのか、これを黙認しています。

●「ぼったくり土産物屋」の法律違反
・薬事法違反:インチキ健康食品を売る店員は、白衣を着て、いかにも、もっともらしく「高血圧が治る」「糖尿病が治る」「病気が治る」などと宣伝しているが、これは、明らかに薬事法違反です。「知能指数が高くなる」などと言って「DHC」なる商品なども売っているが、正に、「食わせ物」です。
・源泉徴収義務違反(所得税法違反):ヤミガイドに対するキックバック(バックマージン)の源泉徴収税を納めていない。(法律違反を見逃してもらうために、元国交省の役人などを顧問として迎える。)

●旅行会社の法律違反
・通訳案内士法違反:旅行会社が、ヤミガイド(無資格ガイド)を使うことは、通訳案内士法違反です。
本法律が施行されてから60年が経過しますが、この法律によって、摘発、罰金を受けた会社、個人は、全くゼロという「完全なザル法」となっています。多数のヤミガイドは「日本政府は何の規制もしないので、甘いものだ」と言ってバカにしているのが現状です。
(ご参考)第36条「通訳案内士でない者は、報酬を得て、通訳案内を業として行つてはならない。」第40条「これに該当する者は五十万円以下の罰金に処する。」

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「Alexander & Sun」(旧「ダイヤ免税店」)と元国交省トップとの癒着
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「ALEXANDER & SUN」(のホームページ:
http://alexanderandsun.com/

にわかには信じがたいことかも知れませんが、元国土交通省トップ(政務官)で、元参議院議員(自民党)でもあるA氏は、以前、「Alexander & Sun」の顧問をしていました。(2009年〜2010年)

元国土交通省トップと「ぼったくり土産物屋」との癒着の構図は、「越後屋、そちは、観光客を食い物にする悪いヤツじゃのう。」「お代官さまこそ、私どもを食い物にされるワルです。」「まぁ、一杯いこう!」そのものですが、ここに、政官業(自民党・国交省・業界)の醜い癒着の断面を見ることができます。
詳しくは、下記サイトをご覧ください

(1)インバウンド観光業界の深層<「ALEXANDER & SUN」脱税事件>(その1)
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/d39f7c85cfe4ea412edda0a1a06e7b6f

(2)インバウンド観光業界の深層<「ALEXANDER & SUN」脱税事件>(その2)
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/0fa413a6a3d8399d1b9becd589cde138

(3)インバウンド観光業界の深層<「ALEXANDER & SUN」脱税事件>(その3)
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/3686d10ad8853cf023d05fef5a9f9049

<A氏の経歴>
・職歴
1971年 運輸省入省
1984年 山下徳夫運輸大臣秘書官
1986年 国際運輸・観光局外交課定期船同盟条約対策室長
1987年 国際観光振興会(JNTO)パリ事務所長
1994年 運輸省自動車交通局総務課長
1996年 運輸省運輸政策局政策課長
1997年 国土庁長官官房審議官
1998年 運輸省航空局管理部長
1999年 運輸省運輸政策局観光部長
2000年 運輸省大臣官房総務審議官
2000年 運輸省退官

・議員歴
2001年 参議院議員選挙落選
2003年 参議院議員繰上げ当選(11月)
2003年 国家基本政策委員会理事
2003年 国土交通委員会委員
2003年 政治倫理の確率及び選挙制度に関する特別委員会
2003年 憲法調査委員会
2007年 第1次安部内閣で国土交通政務官に就任
2007年 参議院議員選挙落選

●その他の主な「ぼったくり土産物屋」
・「ALEXANDER & SUN」
http://alexanderandsun.com/

・光伸真珠
http://www.koshinpearl.com

・永山免税店
http://www.eisan.jp/main/jp/city_tokyo.php?id=city_tokyo

・東京電気免税店(TOKiS)
http://www.geocities.jp/tokisjp/tokis-jp/Tokis-jp.html

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「ぼったくり土産物屋」がはびこる背景
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●JTBと国交省の癒着が諸悪の根源です!
業界最大手の旅行会社であるJTBは、長年に渡り(値段が安い)「ヤミガイド(無資格ガイド)」を使ってきたので、業界では「ヤミの御三家」と呼ばれています。

<JTBによるヤミガイド募集例>
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/3b8576e64e2830ab0d505655066075e2

JTBは、国交省の役人にとっては将来お世話になりたい「魅力的な天下り先」なので、JTBの意向にそって、国交省は「ヤミガイド」を放置、庇護してきました。
本来、東京電力を規制する立場の経済産業省原子力安全・保安院などが、いつしか東京電力の<規制の虜>になってしまった同じ構図が、JTBと国交省(観光庁)の間でも見られるのです。
私は約40年間に渡りこの業界にいますが、通訳案内士に関わることついては、JTBが主導権をもって国交省(観光庁)を動かしているのが実態です。
JTBが、「ヤミガイド(無資格ガイド)」をオープンに使えるようにするために、「通訳案内士法」を骨抜き=改悪しようとしたり(2009年〜2010年)、それが、内閣法制局で一蹴される(2010年秋)や、今度は、総合特区制度の中で「ヤミガイド」を使えるように画策したり(2012年)、一方、通訳案内士試験の運営をJTBの関連会社(株式会社ICSコンベンションデザイン)で受注したり(平成24年度の場合:55,650,000円)とやりたい放題です。
http://www.jnto.go.jp/jpn/about_us/contracts_bids/bid_result/bid_results_2012.html

<ヤミガイドを認める総合特区制度>
http://www.mlit.go.jp/common/000133687.pdf

東南アジアからの外国人旅行者のうち団体観光旅行で来る人は年間約200万人いますが、これらの旅行客を「ぼったくり土産物屋」へ連れて行く「無資格ガイド」は約5千人もいます。
そして、多くの東南アジアからの旅行者は「ぼったくり土産物屋」でインチキ商品を買わされ「もう、二度と日本には行きたくない」と嘆いています。
http://blog.goo.ne.jp/gu6970/e/126c5d8c311a16b76dad7aec007a7a1a

長年にわたり「無資格ガイド」を使ってきているJTBと「観光立国政策」が聞いてあきれる、「無資格ガイド」を野放しにしてきた国交省の責任は重大です。
私が、今でも、この業界に残っているのは、JTBと国交省によって汚された日本のインバウンド業界を浄化したいと思っている一念からなのです。

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●<ヤミガイド110番>
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旅行業界におられる方で、旅行会社のヤミガイド(無資格ガイド)雇用の事例をご存知の方は、至急、ご連絡ください!
●通報していただきたい事項
(1)ヤミガイドを雇用した会社名、担当者名、電話番号
(2)雇用した月日
(3)訪問場所
(4)ヤミガイドの氏名、電話番号
(5)ヤミガイドが連れて行った<ぼったくり土産物屋>の店名、場所
(6)ヤミガイドを募集、雇用するための証拠文書があれば、是非、お送りください。
●<ヤミガイド110番>のメールアドレス
info@hello.ac
●皆の力で、通訳案内士の敵=ヤミガイドを撲滅しましょう!
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動画で見る「中国人観光客向けぼったくり土産物屋」

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動画で見る「中国人観光客向けぼったくり土産物屋」

中華人民共和国改正「旅游法」が2013年10月1日より施行され、<訪日中国人観光客向けぼったくり土産物屋>にお客が入っていないと聞きましたので、私は、10月8日に、都内の主な<ぼったくり土産物屋>に行き、実態調査をしてきました。
訪問した<ぼったくり土産物屋>は、下記の4店およびその他の2店の計6店でした。お店を外から動画撮影してきたので、是非、見てください。
江東区東雲の光伸真珠に近いお台場に、中国人観光客がよく連れてゆかれる中華料理店<太陽楼>がありますので、こちらも、ついでに訪問して撮影してきました!

●本邦初公開!
・動画で見る<ぼったくり土産物屋>!
http://youtu.be/x8ZoUcuST2s

・中国人観光客がよく連れてゆかれる中華料理店<太陽楼>!
http://youtu.be/8TLDR5fz26k

●今回、訪問した主な<中国人観光客向けぼったくり土産物屋>
(1)「ALEXANDER & SUN」(旧ダイヤ免税店)
・本社:東京都新宿区新宿5丁目17番13号オリエンタルウェーブビル6階
・ホームページ:http://alexanderandsun.com/index.html

(2)有限会社光伸真珠
・本社:大阪府大阪市西区立売堀5-3-18 光伸大阪本社ビル
・東京店:東京都江東区東雲2-3-17グレイス・TOKYOベイ光伸2F
・ホームページ:http://www.koshinpearl.com/index.html

(3)Tokis 免税店(東京電気商会)
・本社:東京都千代田区外神田3-7-7 東京電気ビル
・ホームページ:http://www.geocities.jp/tokisjp/tokis-jp/Tokis-jp.html

(4)永山株式会社
・本社:千代田区外神田6-14-11 サカイ末広 ビル
・ホームページ:http://www.eisan.jp/main/jp/city_tokyo.php?id=city_tokyo

●<ぼったくり土産物屋>が存在するのは、JTBグループと国交省の責任です!
本来であるならば、日本の国交省自身が、もっと早い時期に、「ぼったくり土産物屋への案内」を止めさせるべきだったのですが、ヤミガイドを不法に多数使うJTBグループを守るために、ヤミガイド及び<ぼったくり土産物屋>を放置、黙認してきました。中国の法律改正により、来日する中国人観光客の被害が少なくなることは、喜ばしいことですが、JTBグループの大きな影響下にあるとは言え、国交省の怠慢は非難を免れることはできません。
日本最大の旅行会社であるJTBグループと国交省が、中国人観光客に多大なる迷惑をかけて、「二度と日本には行きたくない中国人観光客」を拡大再生産してきた責任は重大です!

通訳案内士<食えない資格の悲惨な実態レポート>

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通訳案内士<食えない資格の悲惨な実態レポート>

国土交通省は、2008年に「通訳案内士就業実態等調査事業」を行い、その結果を公表しました。明らかになったことは、通訳案内士(正規国家資格)がおかれている<食えない資格の悲惨な実態>でした。

●現実は現実として認識することが大切
2008年以降、同様の調査は実施されていませんが、「地域限定通訳案内士」「特区通訳案内士」「特例通訳案内士」などの制度導入により、ますます状況は悪くなっています。
通訳案内士という仕事に夢と希望を持って受験を目指している方には、冷や水を浴びせかけるような内容ですが、現実は、現実としてきちんと認識することが大切だと思います。

●誰もが認める優秀な通訳ガイドを目指そう
ヤミガイドを多数使ってきたJTBグループでも、優秀な通訳ガイドはいつでも採用したいと思っていますので、自分の知識とスキルを高めて誰もが認める優秀な通訳ガイドになれば、自ずから道は開けてくると思います。
また、通訳ガイドが力を合わせて、「通訳ガイドの経済的、社会的地位向上」のために行動を起すことも重要です。このことについては、別の機会にお話したいと思います。

●「通訳案内士就業実態等調査事業」の報告書(原本)
http://www.mlit.go.jp/common/000059330.pdf

●下記は、「通訳案内士就業実態等調査の結果」をグラフ化したもの
http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/jinzai/pdf/conference01_9.pdf

●「特区通訳案内士」「特例通訳案内士」について
http://blog.goo.ne.jp/admin/editentry?eid=a3df2eb01e26380aea633b041183291c

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「通訳案内士就業実態等調査」の要旨
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●極端に少ない専業者
通訳案内士登録者のうち、兼業も含め、通訳ガイドとして就業している人は26・4%に過ぎない。
専業者は10.2%であったが、2008年当時の通訳案内士登録者は約12,000名だったので、調査結果をもとに推計すると、日本全国で専業者は1,200人程度ということになる。

●就業者の62・2%が年収100万円未満の悲惨
同調査によると、通訳案内就業者の54・5%が年間稼働日数30日以下で、年収については、就業者全体の62・2%が100万円未満となっている。
専業者であっても年収100万円未満が、何と、約4割を占めるという悲惨な実態が明らかになった。
国交省は2008年8月21日に同調査の報告会を開いたが、その場で、現場の通訳ガイドが涙ながらに、生活できない窮状を訴えていた。
専業者に限ってみても、年収400万円以上がわずかに全体の9・0%と1割にも満たない。その一方で、100万円未満が38・8%と約4割。100万円台が14・7%、200万円台が16・4%、300万円台が14・2%と、国家資格でありながら、現状では通訳案内士として生業が維持しづらい状況が浮き彫りになった。

●JTBグループと国交省に責任がある
登録言語別では、(1)英語(69・7%)(2)中国語(10・6%)(3)スペイン語(4・3%) (4)フランス語(4・3%)の順で、顧客を地域別にみると、北米と欧州が圧倒的に多い。
端的にいえば、スペイン語、フランス語の通訳案内士は高い報酬と安定的な仕事を得やすい一方、中国語や韓国語の通訳案内士については、ヤミガイド(無資格通訳案内士)が日本で氾濫する状況になっているので、一部の通訳案内士を除いて就業できない状況にある。
2013年現在、中国語と韓国語のヤミガイドは、約5,000名いると言われている。
これは、長年に渡り、多数のヤミガイドを使ってきたJTBグループを保護するために、JTBと癒着関係にある国交省が、ヤミガイドを放置、黙認してきたことが、その原因である。
同調査は、図らずも、JTBグループの利益追及のために、難関試験をくぐり抜けた優秀な通訳案内士が報われていない悲惨な現状を明らかにした。

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「通訳案内士就業実態等調査」の概略とその解説
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●「通訳案内士就業実態等調査事業」の目的
通訳案内士は各都道府県に登録する個人事業主であるため、通訳案内士の就業実態等について、これまで十分な調査が行われてこなかった。本調査においては、通訳案内士の就業実態を明らかにすることにより、今後の制度運用を充実させることを目的とする。

●調査概要
(1)調査対象:44都府県に登録している通訳案内士
(2)調査方法:郵送によるアンケートの配布・回収
(3)配布数:10,403通
(4)回収数: 有効回答数3,446通(有効回答回収率33.1%)
(5)配布時期:2008年2〜3月
(6)回収時期:2008年2〜4月末日

●主な調査項目
(1)通訳案内士の就業実態(専業、兼業、未就業の別)
(2)通訳案内士の稼働実態(年間稼働日数、通訳案内業による年収等)
(3)訪日外国人客の動向(お客様の地域・国、お客様の多い時期等)
(4)兼業者・未就業者の実態(兼業者・未就業者の本業・副業等)
(5)業界団体への所属状況(所属の有無等)
(6)研修・自己研鑽(就業前・就業後研修参加経験等)

●有効回答者の属性(年齢、性別)
・年齢:50代(29.0%),40代(27.2%),60代(17.8%),30代(12.6%),70代(11.8%),20代(1.2%)
・性別:女性(57.3%),男性(41.8),無回答(1.0%)

●有効回答者の属性(都道府県、登録言語)
・都道府県
東京都が最も多く、次いで神奈川県、大阪府。関東地方で全体の約55%。東京都(870)、神奈川(521)、大阪府(327)、千葉(242)、埼玉(211)、兵庫(196)、愛知(133)、京都(132)

・登録言語
英語が最も多く、次いで中国語、スペイン語、フランス語、韓国語。英語(69.7%)、中国語(10.6%)、スペイン語(4.3)、フランス語(4.3%)、韓国語(3.8%)、ドイツ語(3.7%)、ロシア語(1.8%)、イタリア語(1.0%)、ポルトガル語(0.8%)、タイ語(0.1%)

●通訳案内士登録者のうち、実際に通訳案内業をしている者は、26.4%。うち、通訳案内業を専業としているのは、全体の10.2%。

●年齢別就業者(専業及び兼業)の割合
(1)50代(専業:11.9%、兼業:19.4%)
(2)40代(専業:9.9%、兼業:19.4%)
(3)30代(専業:9.9%、兼業:16.8%)
(4)20代(専業:9.3%、兼業:16.3%)
(5)60代(専業:12.1%、兼業:11.7%)
(6)70代以上(専業:4.7%、兼業:7.4%)

●性別就業割合(女性の方が就業割合が高い)
男性:(専業:5.4%、兼業:9.9%)
女性:(専業:13.9%、兼業:20.9%)

●稼動実態(稼動日数、年収)
・年間稼動日数
(1)1〜100日(54.5%)
(2)51〜100日(13.4%)
(3)31〜50日(11.8%)
(4)101〜150日(9.1%)
(5)151〜200日(5.2%)
(6)201〜250日(1.5%)
(7)251〜300日(0.3%)
(8)その他(0.2%)
(9)無回答(4.5%)

・年収
(1)100万円未満(62.2%)
(2)100万円台(10.9%)
(3)200万円台(8.2%)
(4)300万円台(6.6%)
(5)400万円台(2.5%)
(6)600万円台(1.1%)
(7)500万円台(1.0%)
(8)700万円台(0.1%)
(9)無回答(4.5%)

●稼動日数(専業、兼業別分析)
・専業
(1)1〜30日(28.3%)
(2)51〜100日(22.1%)
(3)101〜150日(19.8%)
(4)31〜50日(13.0%)
(5)151〜200日(9.3%)
(6)201〜250日(3.4%)
(7)251〜300日(0.6%)
(8)無回答(3.4%)
<解説>専業者では、稼動日数101日以上が33.1%である一方で、30日以下が28.3%ある。

・兼業
(1)1〜30日(69.5%)
(2)31〜50日(10.9%)  
(3)51〜100日(7.5%) 
(4)151〜200日(2.5%)
(5)101〜150日(2.0%)
(6)201〜250日(0.4%)
(7)251〜300日(0.2%)
(8)無回答(7.0%)
<解説>兼業者では、稼動日数100日以下が87.9%と、稼動日数が少ない。

●年間ツアー本数(回答数520)
(1)1〜10(57.9%)
(2)11〜20(16.6%)
(3)21〜30(8.5%)
(4)31〜40(4.7%)
(5)41〜50(3.6%)
(6)51〜60(1.7%)
(7)61〜70(0.8%)
(8)71〜80(0.6%)
(9)81〜90(0.5%)
(10)91〜100(0.4%)
(11)101〜110(0.4%)
(12)111〜120(0.2%)
(13)121〜130(0.2%)
<解説>年間ツアー数30本以下が全体の83.0%を占めている。

●年収(専業、兼業別分析)
・専業
(1)100万円未満(38.8%)
(2)100万円台(14.7%)
(3)200万円台(16.4%)
(4)300万円台(14.2%)
(5)400万円台(4.2%)
(6)500万円台(2.5%)
(7)600万円台(2.0%)
(8)700万円台(0.3%)
(9)無回答(6.8%)
<解説>専業者では、年収300万円以上が23.2%である一方、100万円未満が38.8%ある。

・兼業
(1)100万円未満(76.7%)
(2)100万円台(8.4%)
(3)200万円台(3.0%)
(4)300万円台(1.6%)
(5)400万円台(1.4%)
(6)500万円台(0.5%)
(7)600万円以上(0.2%)
(8)無回答(8.2%)
<解説>兼業者では、年収200万円以下が85.1%と、年収が少ない。

●仕事の取得方法(回答総数911:複数回答可として)
(1)通訳案内士団体(56.4%)
(2)旅行会社(54.4%)
(3)人材派遣会社(27.5%)
(4)ホテル(4.5%)
(5)自分のホームページ(2.7%)
(6)その他(23.0%)
<解説>通訳案内士団体と旅行会社が最も多く、自分のHPなど、個人的つながりによる依頼紹介は比較的少ない。

●業務内容(回答総数911:複数回答可として)
(1)一般観光(団体、日帰り)(43.1%)
(2)一般観光(個人、日帰り)(41.5%)
(3)一般観光(団体、宿泊)(36.8%)
(4)一般観光(個人、宿泊)(18.8%)
(5)インセンティブ(報奨)ツアー(18.6%)
(6)国際会議、大会(17.1%)
(7)イベント、展示会(14.5%)
(8)ホテル、空港、駅等の送迎(14.1%)
(9)テクニカルビジット(12.7%)
(10)その他(7.0%)
<解説>団体の一般観光や個人の一般観光が多数を占める一方で、インセンティブ(報奨)ツアー(企業等による海外招待客への随行業務)、国際会議・大会、イベント・展示会などにおけるプレ・ポストツアー等の案内業務も多く、幅広い業務内容となっている。

●活動地域(回答総数911:複数回答可として)
(1)関西(38.6%)
(2)関東(37.3%)
(3)居住都府県内(30.1%)
(4)全国各地(9.6%)
(5)中部(7.5%)
(6)九州(6.8%)
(7)中国(6.4%)
(8)沖縄(2.7%)
(9)北陸(2.7%)
(10)四国(1.9%)
(11)北海道(1.4%)
(12)東北(1.1%)
<解説>活動地域としては、関東、関西での仕事が多い。また、約7割が居住都府県外の仕事であり、居住地にかかわらず仕事を請け負っている実態が伺える。

●顧客の地域(回答総数911:複数回答可として)
(1)北米(444)
(2)欧州(437)
(3)アジア(352)
(4)オセアニア(155)
(5)中南米(95)
(6)中近東(34)
(7)アフリカ(18)
(8)その他(15)
<解説>顧客の多い順に、北米、欧州、アジアとなっている。

●季節波動(回答総数911:複数回答可として)
(1)春(537)
(2)夏(132)
(3)秋(613)
(4)冬()
<解説>季節的には、春と秋に集中している。

●案内する観光地(回答総数911:複数回答可として)
(1)京都(326)
(2)東京(237)
(3)箱根(187)
(4)浅草(184)
(5)奈良(131)
(6)日光(126)
(7)鎌倉(117)
(8)富士(83)
(9)広島(55)
(10)大阪(53)
(11)高山(47)
(12)宮島(47)
(13)秋葉原(35)
(14)銀座(34)
(15)お台場(33)
(16)金沢(33)
(17)白川郷(29)
(18)長崎(27)
(19)名古屋(18)
(20)築地(17)
<解説>案内する観光地は、京都、東京、箱根、奈良、鎌倉、日光などのいわゆるゴールデンルートと呼ばれている地域が多い。

●案内する観光施設(回答総数911:複数回答可として)
(1)金閣寺(131)
(2)皇居(119)
(3)清水寺(112)
(4)明治神宮(105)
(5)二条城(83)
(6)寺社仏閣(65)
(7)東大寺(49)
(8)東京タワー(45)
(9) 大阪城(44)
(10)浅草寺(35)
(11)平安神宮(26)
(12)三十三間堂(25)
(13)広島平和公園(23)
(14)竜安寺(22)
(15)春日大社(22)
(16)長崎原爆資料館(14)
(17)名古屋城(13)
(18)江戸東京博物館(12)
(19)熊本城(11)
(20)東京ディズニーリゾート(10)
(20)首里城(10)
<解説>観光施設では、金閣寺、皇居、清水寺、明治神宮、二条城など有名な神社仏閣が上位を占めている。

●兼業者の(本業または副業)(回答総数911)
(1)通訳・翻訳(146)
(2)語学学校講師、語学学校経営(107)
(3)会社員(旅行業以外)(72)
(4)教職員(中学、高校、大学、専門学校など(64)
(5)自営業・会社役員(39)
(6)主婦・無職(33)
(7)観光関連業務従事者(19)
(8)団体職員(15)
(9)講師(語学以外)(14)
(10)アルバイト(5)
(11)研究職(4)
(12)学生(2)
(13)農業(1)
(14)ボランティア(1)
(15)医師(1)
(16)タクシー乗務員(1)
<解説>兼業者の本業(又は副業)としては、通訳・翻訳業が最も多く、次いで、語学学校講師など語学を活かしたものが中心になっている。

●未就業者の本業(回答総数911)
(1)会社員(旅行業以外)(543)
(2)退職者、主婦、無職(386)
(3)学校教職員(小・中・高・大学、専門学校)(306)
(4)通訳・翻訳(193)
(5)語学学校講師・経営(139)
(6)自営業・会社役員(138)
(7)公務員(国家・地方)(83)
(8)団体職員・役員(80)
(9)教育関係(54)
(10)観光関連従事者(27)
(11)医療関係(23)
(12)パート・アルバイト(15)
(13)学生(12)
(14)研究職(6)
(15)美術関係(4)
(16)農業(3)
(17)児童施設勤務(1)
(18)図書館司書(1)
(19)不定期業務に従事している(1)
<解説>未就業者の本業としては、会社員(旅行業以外)、退職者、主婦、無職などが多い。

●通訳案内士登録者のうち、業界団体への所属状況
(1)所属していない(70%)
(2)所属している(29%)
(3)無回答(1%)

●通訳案内士登録者のうち、業界団体への所属状況(専業、兼業、未就業別)
・専業(86.1%)
・兼業(58.4%)
・未就業(14.8%)

●研修、自己啓発
・就業前研修(あり:64%、なし:34%、無回答:2%)
・就業後(あり:22%、なし:34%、無回答:44%)

以上

通訳案内士の歴史(その1)

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初代ドイツ帝国宰相オットー・フィン・ビスマルクの有名な言葉に「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉があります。

通訳案内士の社会的、経済的地位が何故このように貶められてきたのか。

国交省(運輸省)は何をしてきたのか。あるいは、何をしてこなかったのか。
日本のインバウンド業界を支配するJTBグループは、自社の金儲けのために、いかに巧みに通訳ガイドを支配、統制、搾取してきたのか。
JTBグループは、癒着関係にある国交省と一体となって、いかにして、日本が世界に誇る通訳案内士制度を崩壊させてきたのか。

通訳案内士の社会的、経済的地位向上を図るにしても、まず、通訳案内士の歴史を知ることから始めることが大切だと思います。

私がこの業界と関わりを持ち始めた約40年前からは、大体のことは分かるにしても、それ以前のことになるとよく分かりません。

そこで、かなり以前から、私が尊敬する通訳案内士業界の重鎮でおられる瀬口寿一郎氏に、氏の知っている通訳案内士の歴史について、記録を是非書いていただきたいと、横浜のご自宅まで押しかけてお願いしてきたのですが、この度、「通訳案内士の歴史」(その1)を脱稿されましたので、早速、ご紹介させていただきます。

「通訳案内士の歴史」は、今後、下記ブログのカテゴリー「通訳案内士の歴史」にて順次、掲載させていただく予定です。

http://blog.goo.ne.jp/gu6970/c/b1f983ace556bb4dcb519bf6f7ed7e2e

 

●皆様のご意見、ご感想、ご希望を是非お聞かせください。(瀬口氏にもお伝えします)
info@hello.ac

通訳案内士の歴史(その1)

(著者)
瀬口寿一郎氏略歴
1951年、通訳案内業試験(現通訳案内士試験)(英語)合格。
免許取得(英語)以後、日本交通公社をはじめ、主要インバウンド旅行業者において、随時、フリーランスガイドとして就業した。
1963年、ドンファン・カルロス スペイン国王夫妻(新婚旅行)、1964年、世界銀行東京総会におけるエクルス米国、連邦準備銀行総裁夫妻等の国賓級VIPをはじめとして、重要団体のガイドとして豊富な就業経験を有する。
その間、中央大学法学部を卒業し、同大学院法学研究科修士課程(刑事法専攻)履修、法学修士の学位を取得する。
1990年、円高によるインバウンド業界不況のため、帝国ホテルに転就職し、管理職のDuty Managerとなる。
帝国ホテル定年退職後、神田外語キャリアーカレッジにおいて、「通訳案内業国家試験通信講座」の主任講師を勤める。
1981年6月、任意団体として「全日本通訳案内業者連盟」を設立。
1994年4月、これを国土交通大臣の認可を得て事業協同組合としての法人格を取得し、理事長に就任し、同組合の基礎を築いた。
5年間の理事長執務後は、理事として在任し、2012年末に、一身上の理由にて同組合を脱退し現在に至る。

<はじめに>

我が国において、通訳案内士という職業が、その社会的な重要性から法令上、初めて正式に規定されたのは、実に1世紀以上も前の明治40年(西暦1907年)であり、その名称は「案内業者取締規則、明治40年7月内務省令第21号」というものでした。
これは観光関係法令としては我が国、最古のものであり、これが幾多の変遷を経て、現行の「通訳案内士法、最終改正、平成25年5月10日法律第12号」となったものです。

この概説では、通訳案内士(以下便宜上通称のガイドと記す)の歴史をその創設期から現在に至るまで幾つかの時代的背景を特徴として、時代区分をなし、その社会的、経済的地位にも触れて概説を試みているものです。
歴史を通観しこれを学ぶことは、現代人の素養として不可欠なものです。
従来からガイドとして就業するためには、比較的にも困難な語学関連では唯一の国家試験に合格し、あらゆる分野の国情を把握し、それなりの専門知識を具備することが要請され、殆どのガイドはそれに応えてきましたが、それにもかかわらず、その社会的、経済的な地位は漸次、低下するのみでした。

この原因は客観的にもいろいろとあり、ガイド自身の努力だけではいかんともしがたい点があった事実は否定出来ませんが、一方ではガイド自身でとるべき可能で妥当適切な対策、手段をとることを怠り自らその墓穴を掘った感が無きにしも非ずであったことも、これまた否定できない事実です。

このガイドについての歴史概説を学び、いろいろとその歴史的な意義や事実を知り、それらの評価を試みることは、今まさにその公正妥当な職業存続の正念場にあるガイドにとっては必要不可欠な重要事項です。
是非、ガイドの皆様方はもとよりこの職業に関心をお持ちの方々がこの概説から多くを学び、その職業が持つ重要な社会的意義を認識し、その地位向上、確立に資されることを衷心より期待するものです。


第1章 通訳案内士の創設期から太平洋戦争開戦まで
第1節 幕末における創設の背景、意義とその時代背景

ガイドという業務、職業は来訪外客を相手とすることから、その歴史的な起源は徳川幕府による鎖国政策が嘉永6年(1853年)のペリー来航によって廃止され、安政5年(1859年)に函館、横浜、長崎(下田は閉鎖)が開港され、それらの各地に外国人居留地が設置され、その結果として、制限
付きとはいえ、外国人の国内旅行が認められることになり、ここで初めて彼らを案内するガイド業務が発生したものです。
但しその需要はごく限定的なものであり、そのガイド業務に従事することになった者は、それらの外国人の身近にいた者とか、それらの者の紹介によって、そのような外国人の要望に対応可能な最低限の外国語の知識を有していた者でした。
200余年以上も続いた鎖国政策のために、外国語を解する日本人は、ごく一部の長崎通辞のような特別な者以外には存在せず、ただ史実としては、ごく少数の漂流民でたまたま漂着した外国でその土地の言葉を習得して、幸運にも帰国を果たした者が存在していた程度でした。
それらの者の内で代表的な人物が、中浜万次郎です。
しかし、当時の国情から彼がガイドを職業としたわけではありませんが、彼がアメリカを初めて我が国へ伝え、同時に初めて我が国をアメリカへ紹介した人物であった事実は間違いありません。
ここで、簡単に中浜万次郎(1827-1898)について記しますと、もと土佐の漁師で14歳の時、出漁中に遭難したが、幸運にもアメリカの捕鯨船に救われ、その船長に才能を見込まれ、アメリカで教育を受け、帰国後の1853年、幕府に幕臣として登用され、外交文書の翻訳や通訳を務め、軍艦操練所教授をも務め、鎖国から開国に揺らぐ激動期の我が国の歴史において重要な役割を果たし、ついで興った明治文化の開花に著しい貢献をした一人でした。


*幕末における国情と当時の日本人の西欧体験について  

嘉永6年(1853)ペリーが率いるアメリカ東インド艦隊の来航は日本人の眠りを覚ます衝撃的な事件でした。
それは当時、「太平の眠りを覚ます上喜撰、たった四はいで夜も寝られず」と詠われた川柳が如実に物語っています。
日本は外圧によって、鎖国の重い扉を開き、開国するに至ったわけでしたが、国内では「開国」と「攘夷」に分かれ騒然とした状況でした。
そのような状況にあっても冷静な開明派は、先ずは諸外国を知るために、使節団の派遣、使節団への強引な参加、視察の旅、留学、密航などさまざまなものでしたが、主なものとしては下記のようなものがありました。

万延元年(1860)遣米使節 (日米修好条約批准書交換のため。咸臨丸には福沢諭吉や中浜万次郎も乗り組んでいた。)
文久元年(1861)遣欧使節 (開港の延期交渉のため。福沢諭吉も参加)
文久3年(1863)英国留学 (横浜のジャーデン・マセソン商会の仲介で伊藤博文、井上薫ら密航)
文久3年(1863)遣仏使節
慶応3年(1867)遣仏使節 (パリ万国博覧会参加および将軍慶喜の弟、昭武の留学、渋沢栄一が参加)
明治4年(1871)岩倉使節団(条約改正予備交渉および欧米視察、岩倉具視以下の明治新政府のリーダーら総員46人、留学生を合わせると約100人)

彼らが得た西欧体験は、その後の我が国の歩みに極めて大きな影響を与えました。
明治維新後、欧米への留学、視察に出かける日本人は漸次増加し、彼らの西欧体験は明治およびそれ以降の政治、経済、文化等を先導していく動力源となり、彼らの中からガイドとして就業可能な語学力、素養を具備した多数の人材が輩出したであろうことは容易に推察可能です。

第2節 ガイド業務に対する需要の発生とその供給源

我が国の開国によって海外から人と物が急速に入り込んできました。
その入口となったのが開港・開市場です。
ペリーの浦賀来航の翌年、嘉永7年(1854),神奈川で結ばれた日米和親条約において下田、箱館(明治2年以降、函館)の開港、開市場における外国人の遊歩区域そのほかが取り決められ、さらに安政5年(1858)日米修好条約が締結され、下田,箱館に加えて神奈川、長崎、新潟、兵庫の開港および江戸、大坂の開市が取り決められました。
開港場には外国人居留地を設けることになり、そこでの外国人の建物購入および建築等による「居留」が認められました。
遊歩区域は原則として10里四方(約1600平方キロメートル)以内とされ、一方、開市場では商用のための一時的滞在、家屋の賃借すなわち「逗留」が認められ、この日米間の条約をモデルとして、ロシア、オランダ、フランスとの間にも修好通商条約が締結されました。

*鹿鳴館の隣に出現したグランドホテル

我が国においてガイド業務の需要の発生は、来訪外客が宿泊するホテルからまず発生しました。
そのようなホテルとして首都東京において、最高、最大なものとしては帝国ホテルがありました。
帝国ホテルは明治23年(1890)11月3日にほぼ現在の場所において開業しましたが、これは我が国の国際観光において新時代の幕開けを告げる画期的な意義を示すものでした。
この年は、日本を揺るがせたペリーの黒船来航から37年、江戸が東京と改称されてから22年、欧化主義のシンボルである鹿鳴館ができてから7年でした。
ホテル産業は、「接客を通じて 'Hospitality' を提供することによって付加価値を生産する産業である」と定義されていますが、この接客とは広義においてはその宿泊客に対してあらゆる便宜を提供することであり、その中には料理、飲食需要はもとより洗濯物の処理や買い物案内や観光地の紹介等が含まれており、外国人客に対しては商用の通訳や国情全般についての説明、名所、旧跡への旅行案内即ちガイド業務をも含むものであって、極めて重要なものです。
それゆえ、明治期における帝国ホテルの英文広告では、ホテルには"skilled staff and guide"がいる旨の表示がなされていました。

*横浜に集中した初期のホテル

明治初年(1868)から長く隆盛を続けた横浜の代表的なホテルとしては、横浜のグランドホテルが有名です。
しかし、明治10年代の終わり頃までに訪日した外国の要人たちは横浜のホテルに宿泊せず、旧幕府の施設だった延遼館、寺院、旧本陣などを宿所としていました。

*リゾート地のホテル

明治初年(1868)から訪日外国人に利用されたリゾート宿泊施設があり、そこでは当然、ガイドの需要があり,その業務になんとか対応可能な人材がそれなりに存在していたであろうことが推測されます。
日光金谷ホテルは、この地を訪れ宿泊したヘボン博士の指導で明治6年に夏だけカッテージインとして営業するようになったのが始まりで、明治26年に日光金谷ホテル(客室数 30)として開業し、その後増築を重ね、我が国の代表的なリゾートホテルとしての地位を確立し、訪日外国人客が多数宿泊しました。
同ホテルには東照宮をはじめとする名所旧跡を専門に案内するホテル専属のガイドがいました。
これは需要が中断した一時期を除き戦後に国際観光が復興してから昭和30年代迄は存在していましたが、個人客でも東京からの日帰りツアーや団体旅行が盛んになるにつれて需要が減り自然に消滅してしまいました。
また箱根宮ノ下の奈良屋は、幕末のころから、箱根を訪れる外国人が投宿した和風旅館であり、やがて外国人向けの設備も整えた洋館を新築して、奈良屋ホテルと称して外国人客誘致に力を注ぎました。
同じく箱根宮ノ下に明治11年に開業した富士屋ホテルは、当初から外国人客専用ホテルでした。


第3節 近代ツーリズムの幕開け、喜賓会および外航定期航路の創設

*喜賓会(The Welcome Society of Japan)の創設、活動とその意義

フランスの作家ジュール・ヴェルヌが「80日間世界一週」を書いたのが1783年でした。
広く世界的に愛読者を得たこの作品は、疑いもなく当時の時代精神を先取り、反映していました。
ヨーロッパでは産業革命、交通革命(汽車、汽船の発明)、通信の発達によって所得の増加、富の蓄積が進み、また時間的、空間的距離が短縮されつつあったのでした。
それを背景に、資本が海外市場に進出するに伴い、外交あるいは商用の海外旅行が増え、また探査、観光を目的とする海外への旅行も促進され、世界を一周する「漫遊者、globe-trotter」たちが出現しました。
英国国内で1841年(天保12年)に初めて団体旅行斡旋を成功させたトーマス・クック社は、その後ヨーロッパ周遊、米国旅行と行き先を拡大し、1872年に初めて世界一周旅行を斡旋しました。
アメリカでもアメリカン・エキスプレス社が1875年に旅行業務を開始し、19世紀の終わり頃には、欧米では国際観光は顕著な現象となっていました。
その近代ツーリズムの波は、日本にも打ち寄せようとしていました。
明治期の財界人の中で、近代国際ツーリズムの波音を最も確かに聞き取っていた一人に益田孝がいました。
彼は三井物産社長として約8ヶ月にわたり欧米を回り、帰国直後の明治20年(1887)11月25日、東京商工会でおこなった演説の中でフランスの観光業に注目すべき旨の発言をしています。
そして翌21年1月には、東京商工会の議事として「外国人接待協会設立の件」を提案しました。
このように益田孝が提案した「外国人接待協会」は、我が国初の外国人客誘致機関である「喜賓会」の設立として実を結ぶことになりました。
この「喜賓」とは、詩経小雅篇のなかの「我有嘉賓 中心喜之」からとられ賓客を心から喜ぶ、との意が込められていました。
それは当時の外国人客は、商用の客を別とすれば貴族など上流階級が多かったからです。
その設立の目的は「我が国、山河風光の秀、美術工芸の妙、夙に海外の賞賛する所なり、万里来遊の紳士淑女は日に月に多きを加ふるも之を待遇する施設備わらず、旅客をして失望せしむること尠からざるを遺憾とし、同志深く之を慨し遠来の士女を歓待し行旅の快楽、観光の便利を享受せしめ、間接には彼我の交際を親密にし貿易の発達を助成するを以て目的とす」とされていました。
  
その綱領は、
1.旅館の営業者に向って、設備改善の方法を勧告する事
1.善良なる案内者を監督奨励する事(ここにガイドが正式に登場することは意義あることです)
1.勝地、旧跡、公私建築物、学校、庭園、製造工場の観覧視察上の便宜を図る事
1.来遊者を歓待し又我邦貴顕紳士に紹介の労を執る事
1.完全なる案内書及び案内地図類を刊行する事

喜賓会は出版物(英文日本案内書、案内地図及び旅行方案書など毎年数万部)の発行も行い、また実地に外国人客を案内する専業者であるガイドを「監督、奨励」しました。
外国人客に対する旅行ガイドは、すでに明治10年代初期から需要がけっこうあり、我が国最初のガイド組合である「開誘社」が明治12年(1979)に結成されていました。
喜賓会ができてからは、例えばマレー「日本旅行案内」第6版(1901年)に掲載された開誘社の広告には、開誘社は「The Japan Welcome Society の監督下にある有資格ガイド協会」であり、22年の歴史をもち、横浜と神戸に事務所がある、としています。
当時のガイド料は1日2円50銭(1〜2人、3人以上は一人増える毎に50銭増)で、横浜に27人(他にアシスタント9人)、神戸13人(同2人)、京都3人のガイドの名前を掲載していました。

本会の設立は、明治26年(1893)3月であり、その事務所を帝国ホテルに設け、幹事長には明治時代の実業界に重きをなした、渋沢栄一が就任しています。
その他の幹事には蜂須賀侯爵、フランス公使等を務めた国際経験豊富な人材をはじめ、大倉喜八郎や益田孝等の財界の大物を連ねていました。
評議員の中には、外務省顧問の H.W.ソン、ジャパン・メール主筆の J.R.ブリンクリーなど、条約改正に向けて日本の力になっている外国人も含まれていました。
なお、ここで特筆すべきことは、この条約改正問題の解決は、当時の国民的な悲願であり、世論は沸き立っており、西欧先進諸国から同権、対等と認められることが、当時の全日本人の切望であり要求だったのです。
なお、「日本ホテル略史」によれば前述の開誘社とは別に明治30年に東洋通弁協会というガイドの団体ができています。
ガイドに対する需要が明治30年代に入っていよいよ増えてきたことが窺えます。
それに伴ってガイドの質の問題が次第に表面化し、これはホテル業界とも密接な関係をもっているだけに明治40年前後には両業界にとって大きな問題となりました。
その一つの解決策として明治40年(1907)に内務省による「案内業者取締規則」が制定されました。
これについては別に記述します。
喜賓会が設立された当時、日本にやって来た「漫遊者」たちはどのような観光をしたのか、その平均的な姿を調べてみると以下のようです。
その頃我が国に来遊する外客は、毎年七,八千人位で観光地域は大概、北は仙台、松島より南は瀬戸内海、厳島まで、その滞在期間は長くて一ヶ月、短きは一週間程であり、ただ寄港地付近を観光するだけの者もおり、当時の金額で一人、1、300円位を費消するから少なくとも10、000万円は我が国の現金勘定が殖えるので、これを座貿易と称していたとのことです。
喜賓会は営利を目的とせず、その運営は会費および有力企業等からの寄付金で賄われ、或いは宮内省からの御下賜金を受けたりしていました。
明治45年3月、ジャパン・ツーリスト・ビューロー(幾つかの名称変遷を経た後の(財)日本交通公社)の誕生に伴い、喜賓会はこれにその使命を譲ることになり、設立から約20年を経た大正3年3月に解散しました。

*我が国の外航定期航路の創設とその発展

ガイドを必要とする来訪外客は、我が国へはすべて海路をはるばるとやってきたわけですが、特に我が国が、日清、日露の両戦争に勝利して、一躍世界の大国の仲間入りを果たし、欧米諸国の注目を浴びることになり、更にマルコポーロによって紹介されて以来、その神秘性が魅力となり,世界漫遊者たちの重要な目的地になりました。
19世紀の中頃は、我が国のみならずアジア諸国が欧米列強によって開国を迫られ、日本以外にはタイ国のみがその巧妙な外交政策の結果として独立国として残りましたがそれ以外のアジア諸国は、イギリス、フランス、オランダ等の欧米列強の世界支配体制の中に組み込まれていきました。

このような世界情勢から、欧米列強は海運業に力を注ぎ、我が国も同様にそれに対抗すべく政府の全面的な支援を受けて激烈な国際競争に参入しました。
明治初期には、遠洋航路はもちろん我が国周辺の近海航路も殆どアメリカの海運会社が制圧していました。
諸外国から我が国への遠洋定期航路では、明治3年(1870)にアメリカの太平洋郵船(Pacific Mail)がサンフランシスコから横浜―神戸―上海間の定期航路を開設し、横浜、神戸はその中間寄港地となり、世界一周ルートの一点となりました。
同様にカナダからは、1886年にカナダ太平洋鉄道会社(Canadian Pacific Railway Company)がバンクーバーから横浜、香港へ向けての定期航路を開設しました。
イギリス本国からは東洋はもとより、世界各地の植民地に向けて、巨大な海運会社である P & O(Peninsula & Oriental Steamship Company)が手広く定期航路を開設していました。
それらに対抗するために、我が国の新政府は強力な外航定期航路創設の育成策を採りました。
これは必然的に、我が国の国際貿易はもとより、訪日外国人客誘致というホテル業界それに付随してガイド業界にとっても極めて有意義な政策でした。
明治8年(1875)我が国最初の外航定期航路が政府の命で三菱商会(直後に三菱汽船会社、ついで郵便汽船三菱会社、これが明治18年に協同運輸会社と合併して日本郵船会社となり、当時既にその所有船舶数は58隻でした)が横浜―上海間で運航を開始しました。
その後、日本郵船は、明治19年に長崎―天津航路、明治22年に神戸―マニラ航路の開設等を果たし、更に日清戦争(明治27、28年)の軍需輸送で経営基盤を強化し、明治29年に欧州航路、アメリカのシャトル航路、オーストラリア航路などを相次いで開設しました。
そして日露戦争(明治37,38年)による更なる経営基盤の強化,我が国領土の拡大で,日本の海運業は目覚しい海外進出を果たしましたが、それとともに来訪外客も飛躍的に増加し、ガイド業界にも恩恵をもたらしたのでした。


*案内業者取締規則の制定(明治40年7月,1907年 内務省令第21号)

制定当時の時代背景とその制定理由

幕末の開港以来、ガイド業務は必然的に発生しましたが、これに対応可能な人材は当時としてはごく少数であり、その対応能力や人材の資質にはかなりのばらつきがありました。
明治初期の激動期を経過して、社会が安定し、我が国への来訪外客が漸次増加し、ガイド業務の需要も増加し、それに伴ってガイドの人数もこれまた増加しました。しかし、明治末期になっても公的には何の規制もなかったために、いろいろな問題が発生し、関連業界を悩ます事態の発生が見受けられるようになりました。
例えば、ガイド能力の不足のために顧客からの苦情とか、ホテルとか土産物店に不当な影響力を行使して、不当な要求をするなど、ガイドの能力,資質、品格等が問われる問題です。

喜賓会のような外客接遇、斡旋機関がその業務の一環としてガイドへの一応の指導、監督の指針を示していたことは前述しましたが、これとて強制力がある公的なものではありませんでした。
その具体的な解決策として、我が国の国家権力による行政上の対応策として採られたものがこの省令の制定、実施でした。
その内容は、ガイドを業としようとする者は、地方長官に願い出て、免許を受けなければならなくなったことです(同規則第1条)。なお、ここで’業とする’とは、ある行為を継続的、反復的に行うことを意味し、’免許’とは一般的に禁止されている行為を、特別に解除してそれを許可することです。
具体的に分かり易い事例としては、自動車の運転免許があります。
自動車を公道で運転することは、危険なため一般的に禁止されていますが、一定の試験に合格して、技能や交通法規の知識があると証明された者には、その運転を許可することです。
お粗末な人物が、ガイド業務を十分な知識、技能もなく勝手にやることは、来訪外客に対して、たんに失礼であるのみならず、いろいろな見地から日本の国益を害することは容易に理解可能です。
そして地方長官(現在の都道府県知事に相当)は試験を実施しその合格者に免許を交付しました(同規則第2条)。
この地方長官は全てではなく、主として当時のガイド需要が発生して、それに対応可能な主要地であった道府県だけであり、東京では府知事ではなく特別に警視総監でした、それゆえガイド試験は警視庁が実施し、その免許証の表紙にはいかめしい警察の徽章が印刷されており、戦後も失効することなく有効だったため、昭和20年代後半から30年前期頃迄はこの免許証を所有していた元気なガイドがまだ活躍していました。その他は、京都府知事、神奈川県知事、兵庫県知事、長崎県知事、北海道長官に権限が委譲され、それら各地の警察が免許証の交付を行いました。
この免許証は、交付された道府県だけではなく全国版として有効でした。
なお、試験科目は、人物考査と外国語,日本地理、日本歴史でした(同規則第3条)。
同規則は、太平洋戦争後、昭和22年12月31日(1947年)内務省解体により廃止されました。
それゆえ、それ以後、昭和24年6月15日に新たに省令から法律へと格上げされた通訳案内業法が制定、実施されるまでは、取締法規が存在せず、自由な営業が認められていたわけですが、実際には未だ国際観光は再開されておらず、当時の占領軍の将兵及びその家族の国内旅行があっただけでした。
通訳案内業法については、第2章にて記述します。

*日本ホテル協会の発足 
明治42年(1909)6月16日 帝国ホテルにおいて開催

当時、ガイド業務が発生し、基本的にはその需要の殆ど全てを依存していた所は、来訪外客が宿泊するホテルでした。
他には、喜賓会を別にすると在日の大,公使館等の外交公館や外国人のいる貿易商社等があっただけであり、現在のようなインバウンドを取り扱う旅行業者は存在していませんでした。
明治32年(1899)7月、我が国民の悲願であった条約改正が実現し、長年にわたり屈辱的であった治外法権が撤廃され、我が国は条約締結各国と同等の立場となり、外国人は内地旅行および居住の自由を得て、従来のようにその都度の許可を必要としなくなりました。
これは、ホテル業界はもとより来訪外客接遇に密接に関係していたガイド業界にとっても大いに歓迎すべきことでした。

日露戦争の勝利は、極東の島国日本への興味を高め、訪日外客が顕著に増加してきました。
これは戦争中の明治38年からすでに増え始めていたとのことですので、現在の常識では一寸考えられないことです。
日本ホテル略史によれば、戦争が終結した翌39年には訪日外客数は25、353人で、前年より8、823人増(53%)だったとのことです。
そのため当時の「萬朝報」によれば「多少洋風の設備のある宿屋は大抵満員の盛況を呈す」状況となり、帝国ホテルにおいても満室のためやむなく宿泊を謝絶するケースが相次いだとのことです。
横浜に寄港したものの、横浜、東京に泊まれるホテルがなく、やむなくそのまま帰国してしまうケースも増えていたとのことでした。

その他、ホテル不足のために滞在日数の短縮を余儀なくされたり、不快の念を抱いて帰国したりした者が相当数いたり、風評により訪日観光を見送ることにした者もこれまた多数いたために、40年には反動的に訪日外客数が減少したとのことでした。
しかし、それにもかかわらず、日露戦争を契機とした訪日外客増加の趨勢に変化はなく、そのためにホテル業界としては、訪日外客収容力をはじめ全般的な受け入れ態勢の整備を検討する必要に迫られました。
その結果、ホテル業界を巡って様々な動きが活発になり、いくつもの紆余曲折を経て、明治42年6月16日に帝国ホテルにおいて、横浜グランドホテル社長C.H.ホールの提唱で「ホテ
ル業者会議」が開催され、我が国の主要ホテルの代表者が出席し、当初は「日本ホテル組合」として発足しましたが、後に内容を整備し、改称して「日本ホテル協会」となり、今日まで継続して一流ホテルの団体として存在しています。

*ジャパン・ツーリスト・ビューロー(J.T.B.)の設立
明治45年(1912年)

来訪外客の誘致、接遇を目的としたジャパン・ツーリスト・ビューロー(J.T.B.)設立の経緯については、以下の昭和55年発行の(総理府審議室編「観光行政100年と観光政策審議会30年の歩み」)における説明が最も客観的、具体的に記述されています。
それによれば、「明治の末頃には、南満州鉄道の経営、南樺太の領有、日韓併合等極東における我が国の版図は急速に拡大し、これに伴ってアジアのみならず欧米においても我が国を批判する声が高まってきた。こうした情勢の中にあって、一つには国際親善と外貨の獲得のため、更には新領土の経営のために当時の鉄道院を中心に財界、交通、ホテル等関係業界が協力して、対外宣伝、外客接遇、旅行斡旋等のための機関の設立を促進したのである」。

この J.T.B. 設立の2年前、明治43年に訪日したアメリカのジャパン・ソサエテイのリンゼイ・ラッセル会頭は、「資源に乏しい日本経済を繁栄させるには、恵まれた自然の景観を海外に大いに宣伝し、外客を誘致して外貨獲得を図るべきである。それにはまず外客誘致機関を設けることだろう」と、述べていました。
我が国の観光関連業界にも、むろん同様な考えの持ち主はかなり存在しており、そして J.T.B. の設立に至ったわけでした。
このジャパン・ツーリスト・ビューローの邦語名は当初、「日本旅行協会」とされていたようですが、これが幾多の変遷を遂げた後に1945年、終戦の年に「財団法人日本交通公社」と改称し、更に、1963年にその営業部門を分離して、それを株式会社日本交通公社とし、その名称を変更して現在の株式会社ジェイテイービーとなっています、以後本概説では(株)JTBと記します。
ガイドにとってこの(株)JTBは密接な関係があり、極めて重要な存在ですがこれについては、第2章にて記述します。

 

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