人材派遣会社で働くことは、ガイドにとって極めて不利な雇用形態です。
派遣会社で働くということは、派遣元である派遣会社と派遣先の旅行会社から二重に搾取される「間接雇用形態」であり、ガイドにとっては極めて不利な雇用形態です。
労働者派遣法にはマージン率に上限がありませんので、通訳案内士団体関連の派遣会社には、仕事が欲しいガイドの弱みに付け込んで(好きを搾取して)、3割も4割もピンハネ(※)する派遣会社もあります。
ガイドは、医師、弁護士、公認会計士と同等の国家試験の資格であるにもかかわらず、その昔、手配師に食い物にされていた日雇い労務者のように、現代のガイドは、派遣会社という手配師により、日雇いルンペン・プロレタリアート(※)になり下がってしまいました。(涙;)
(※)ピンハネの語源
「ピン」は「点」を意味するポルトガル語「pinta(ピンタ)」に由来します。「pinta」は、カルタやサイコロの目で「一」を意味する語で、転じて「一割」「一部」の意味となりました。
更に、「上前をはねる」の「上前」と同様の意味で用いられ、一部を取ることを「ピンハネ」というようになりました。
(※)ルンペン・プロレタリアートの語源
「ルンペン」は、布切れやボロ服を意味するドイツ語「lumpen」に由来します。
マルクスは、労働者階級の極貧層を「lumpenproletariat(ルンペン・プロレタリアート)」と言いました。
Ich habe ein lumpen、Ich habe ein proletariat...ウッ...lumpenproletariat!
<好きを搾取する派遣会社>の食い物(極端に安い賃金でコキ使われる)にされないようにくれぐれもご注意ください。
しかも、下記のような同意書を提出させて、ガイドを不必要に拘束する場合もあります。
●派遣・職業紹介に関する同意書
〇〇〇の会員である私(以下「甲」という)は、このたび〇〇〇株式会社(以下「乙」という)から紹介のあった仕事を行うにあたり、実施企業等(以下「丙」という)への派遣・職業紹介について、下記の事項に同意します。
1.丙との今後の仕事について
今後、丙から甲にガイド等仕事の依頼があったときは、必ず乙を通して仕事を行う。ただし、乙からの派遣・職業紹介に先駆けて、丙からの仕事を行ったことがある場合は、この限りではない。
2.丙から仕事の依頼が来た場合
甲は、乙からの派遣・職業紹介によって初めて丙からの仕事を行ったにもかかわらず、丙から直接仕事の依頼が来た場合には、乙にその旨を報告する。
●ガイドは、中間搾取のない、旅行会社と直接雇用を結び仕事をするようにしましょう!
以上